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LV-34:二つの歴史
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「ハアハア……遅い時間にすまない! 店主はいるか!!」
モルドーリアに着いた俺たちは、真っ先に製錬工房へ向かった。この重い荷物から、直ぐにでも解放されたかったからだ。
「お前たち、本当にガルミウム鋼を取ってきてくれたのか……良くやってくれた、心から感謝する。
——えっ!? お前たち4つも持って帰ってきたのか!?」
「だって、数は聞いてなかったぞ。まさか、あんなに沢山あるとも思わなかったし」
「いや……最初にこの工房に訪れた際、端末にガルミウム鋼ミッションのチケットが送信されているはずなんだが……」
全員でティシリィの端末を覗き見ると、『未読』バッジに『2』が表示されていた。ティシリィが未確認の情報が2件あるという事だ。
「ちょっと見せて貰いますよ、ティシリィ……最新分が、シルバードラゴンから『エクサファイラスの書』をドロップした。ええ、これは知っています。で、2件目がガルミウム鋼ミッションですね。はいはい、持ち帰るのは一つでいいと……ほう……」
全員がティシリィに冷ややかな視線を投げかけた。
「ちょ、ちょっと言いにくいがな、アンタたちが背負ってたそれ……それもリュックじゃなくて、全員が分担して持つものなんだよ。持ち手が四つに分かれてるだろ……」
「ティシリィ!!」
ナイリは大声を上げた。
部屋で休憩を取った後、俺たちはレストランに集まっていた。食事を待っている間に飲み物が運ばれてくる。今日は俺が皆の分を出した。
「——まあ、今までティシリィに全部任せていたんだから、俺たちに責任がないわけじゃないよ。今までよくやってくれてたよ、ティシリィは」
「そうそう、私も同じこと思ってた。いつも色々とありがとう、感謝してるよティシリィ」
「本当に皆の言う通りです……さっきは怒鳴ってしまってごめんなさい。私もティシリィには感謝しています。——顔を上げてください、ティシリィ」
顔を上げたティシリィの目は、少し赤くなっていた。俺の胸がズキンと疼く。
「……こっちの世界では気を付けてたんだ。でも、とうとうやっちゃた。……アタシ、結構こういうところあるんだよ……大事な事をつい、忘れちゃうとか。本当にごめんなさい……」
「ティシリィ……? 今のティシリィは、イロエスを引っ張ってくれている、この島最強の戦士だ。その話の続きはさ……またいつか俺たちに聞かせてよ」
「ハハハ、エンディングが終わってから……か」
ティシリィがそう答えると、俺たちは笑顔で乾杯をした。
***
翌朝、俺たちは朝食を取るとすぐに教会へ向かった。
「おはようございます、神父様。……昨日、ウーラさんからこの国の話を聞いてきました。私たちは今、何を信じて、何と戦ったらいいのか正直迷っています」
ナイリがそう言うと、サウル神父は椅子に掛けるよう、俺たちを促した。
「私も父もその先祖も、ガルーラ王国で生まれ、そして育ちました。受けてきた教育ももちろん、ガルーラ王国のものです。特に私たち教会に従事する者は、この国の歴史を正しく知り、正しく伝えていく義務がありました。……だが、私たちが受け継いできた歴史は正しく無かった。私がそれに気付いたのは、つい最近の事です。この国でクロトワ族は、忌み嫌う者として教えられてきました。魔物と共存していたなどと嘯くクロトワ族を、誰が信じたでしょう」
俺たちは黙って、サウル神父の話に耳を傾けている。
「——信じることが出来たのは、再び魔物がこの国にやってきたからです。私たちは、真っ先にクロトワ集落が滅ぶと信じて疑いませんでした。なにせ、あの集落には結界が張られていないのですから。しかし、魔物はクロトワ集落を襲うことは無かった。クロトワ族の歴史は事実だったのです……」
「俺も驚きました、クロトワ集落には結界が張られていなかった事に……」
「その後、私は意を決してウーラに会いに行きました。はじめは追い返されましたが、何度目かの訪問でやっと話を聞く事が出来たのです。そして、真実を知った私は恥じました……ガルーラ王国の人間である事を……」
「そっ、それは違うぞ。悪かったのはガルーラたちであって、アンタたちは関係無い」
「私もそう思います。サウル神父が恥じることはありません」
ティシリィとサーシャはそう言ったが、サウル神父はゆっくりと顔を横に振った。
「私はローイル神父と立ち上がる事を決めました。この国を私たちで変えていこうと……そして出来れば、クロトワ族の人たちにも力になって欲しいと思っているのです。共に武器を取って戦おうという事ではありません。彼らと、この国を作り上げていきたいのです。かつて、この島の主だった彼らと一緒に……私が言うのもおこがましい話ですが……」
ローイル神父が志を共にしているというのは、サウル神父だった。この人たちなら、本当に国を変えられるんじゃないだろうか……俺はそう思った。
その時、教会のドアが乱暴に開き、一人の男が入ってきた。
「ここに居たか!! イロエスとか言う旅の者、恥を忍んでお願いしたい!! クロトワを……クロトワ集落を守ってくれないか!!」
昨日俺たちを追い返そうとした、クロトワの若い男性だった。
「どうした! 何があった!?」
「魔物が集落に入ってきた! 若い男たちが戦っているが、このままでは保たない!!」
「分かりました! インディ、製錬工房へ行って武器を返して貰ってください!! 私たちは出発の準備をします!!」
「分かった!!」
急いで教会を出ようとした俺たちを、サウル神父が呼び止めた。
「クロトワの男性……」
「カウロだ」
「カウロさん、もしクロトワに居られないような事になったら、皆でモルドーリアへいらしてください。私たちは歓迎します」
「……考えておく」
カウロと俺たちは教会を飛び出した。
「この村の入り口に馬車を用意してある! 準備が済んだら、乗り込んでくれ!!」
カウロはそう言うと、村の入り口へと駆けていった。
俺は製錬工房を訪れ、剣を回収した。徹夜で作業してくれていたのか、ティシリィの剣だけは既に『光りの剣・[ETA]』と名前が改められている。
村の入り口に着くと、馬車の周りに人だかりが出来ていた。ヴァントスさんたちのパーティーだった。
「おう、お前たち! とうとう馬車まで手に入れたのか!」
「今のんびり話してる暇は無いんだエクラウス! さあ、カウロ! 出してくれ!!」
ティシリィがそう叫ぶと、馬は嘶勢いよく走り出した。
モルドーリアに着いた俺たちは、真っ先に製錬工房へ向かった。この重い荷物から、直ぐにでも解放されたかったからだ。
「お前たち、本当にガルミウム鋼を取ってきてくれたのか……良くやってくれた、心から感謝する。
——えっ!? お前たち4つも持って帰ってきたのか!?」
「だって、数は聞いてなかったぞ。まさか、あんなに沢山あるとも思わなかったし」
「いや……最初にこの工房に訪れた際、端末にガルミウム鋼ミッションのチケットが送信されているはずなんだが……」
全員でティシリィの端末を覗き見ると、『未読』バッジに『2』が表示されていた。ティシリィが未確認の情報が2件あるという事だ。
「ちょっと見せて貰いますよ、ティシリィ……最新分が、シルバードラゴンから『エクサファイラスの書』をドロップした。ええ、これは知っています。で、2件目がガルミウム鋼ミッションですね。はいはい、持ち帰るのは一つでいいと……ほう……」
全員がティシリィに冷ややかな視線を投げかけた。
「ちょ、ちょっと言いにくいがな、アンタたちが背負ってたそれ……それもリュックじゃなくて、全員が分担して持つものなんだよ。持ち手が四つに分かれてるだろ……」
「ティシリィ!!」
ナイリは大声を上げた。
部屋で休憩を取った後、俺たちはレストランに集まっていた。食事を待っている間に飲み物が運ばれてくる。今日は俺が皆の分を出した。
「——まあ、今までティシリィに全部任せていたんだから、俺たちに責任がないわけじゃないよ。今までよくやってくれてたよ、ティシリィは」
「そうそう、私も同じこと思ってた。いつも色々とありがとう、感謝してるよティシリィ」
「本当に皆の言う通りです……さっきは怒鳴ってしまってごめんなさい。私もティシリィには感謝しています。——顔を上げてください、ティシリィ」
顔を上げたティシリィの目は、少し赤くなっていた。俺の胸がズキンと疼く。
「……こっちの世界では気を付けてたんだ。でも、とうとうやっちゃた。……アタシ、結構こういうところあるんだよ……大事な事をつい、忘れちゃうとか。本当にごめんなさい……」
「ティシリィ……? 今のティシリィは、イロエスを引っ張ってくれている、この島最強の戦士だ。その話の続きはさ……またいつか俺たちに聞かせてよ」
「ハハハ、エンディングが終わってから……か」
ティシリィがそう答えると、俺たちは笑顔で乾杯をした。
***
翌朝、俺たちは朝食を取るとすぐに教会へ向かった。
「おはようございます、神父様。……昨日、ウーラさんからこの国の話を聞いてきました。私たちは今、何を信じて、何と戦ったらいいのか正直迷っています」
ナイリがそう言うと、サウル神父は椅子に掛けるよう、俺たちを促した。
「私も父もその先祖も、ガルーラ王国で生まれ、そして育ちました。受けてきた教育ももちろん、ガルーラ王国のものです。特に私たち教会に従事する者は、この国の歴史を正しく知り、正しく伝えていく義務がありました。……だが、私たちが受け継いできた歴史は正しく無かった。私がそれに気付いたのは、つい最近の事です。この国でクロトワ族は、忌み嫌う者として教えられてきました。魔物と共存していたなどと嘯くクロトワ族を、誰が信じたでしょう」
俺たちは黙って、サウル神父の話に耳を傾けている。
「——信じることが出来たのは、再び魔物がこの国にやってきたからです。私たちは、真っ先にクロトワ集落が滅ぶと信じて疑いませんでした。なにせ、あの集落には結界が張られていないのですから。しかし、魔物はクロトワ集落を襲うことは無かった。クロトワ族の歴史は事実だったのです……」
「俺も驚きました、クロトワ集落には結界が張られていなかった事に……」
「その後、私は意を決してウーラに会いに行きました。はじめは追い返されましたが、何度目かの訪問でやっと話を聞く事が出来たのです。そして、真実を知った私は恥じました……ガルーラ王国の人間である事を……」
「そっ、それは違うぞ。悪かったのはガルーラたちであって、アンタたちは関係無い」
「私もそう思います。サウル神父が恥じることはありません」
ティシリィとサーシャはそう言ったが、サウル神父はゆっくりと顔を横に振った。
「私はローイル神父と立ち上がる事を決めました。この国を私たちで変えていこうと……そして出来れば、クロトワ族の人たちにも力になって欲しいと思っているのです。共に武器を取って戦おうという事ではありません。彼らと、この国を作り上げていきたいのです。かつて、この島の主だった彼らと一緒に……私が言うのもおこがましい話ですが……」
ローイル神父が志を共にしているというのは、サウル神父だった。この人たちなら、本当に国を変えられるんじゃないだろうか……俺はそう思った。
その時、教会のドアが乱暴に開き、一人の男が入ってきた。
「ここに居たか!! イロエスとか言う旅の者、恥を忍んでお願いしたい!! クロトワを……クロトワ集落を守ってくれないか!!」
昨日俺たちを追い返そうとした、クロトワの若い男性だった。
「どうした! 何があった!?」
「魔物が集落に入ってきた! 若い男たちが戦っているが、このままでは保たない!!」
「分かりました! インディ、製錬工房へ行って武器を返して貰ってください!! 私たちは出発の準備をします!!」
「分かった!!」
急いで教会を出ようとした俺たちを、サウル神父が呼び止めた。
「クロトワの男性……」
「カウロだ」
「カウロさん、もしクロトワに居られないような事になったら、皆でモルドーリアへいらしてください。私たちは歓迎します」
「……考えておく」
カウロと俺たちは教会を飛び出した。
「この村の入り口に馬車を用意してある! 準備が済んだら、乗り込んでくれ!!」
カウロはそう言うと、村の入り口へと駆けていった。
俺は製錬工房を訪れ、剣を回収した。徹夜で作業してくれていたのか、ティシリィの剣だけは既に『光りの剣・[ETA]』と名前が改められている。
村の入り口に着くと、馬車の周りに人だかりが出来ていた。ヴァントスさんたちのパーティーだった。
「おう、お前たち! とうとう馬車まで手に入れたのか!」
「今のんびり話してる暇は無いんだエクラウス! さあ、カウロ! 出してくれ!!」
ティシリィがそう叫ぶと、馬は嘶勢いよく走り出した。
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