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私、ざまぁ系ヒロインに転生してしまったかも……!?
留学ですか……?
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「……と言う訳で、ついに学園入学の話が出てきちゃったんだけど、どうしたら良いと思う、ミヒャエル?」
義父から出た学園入学の件について、どんなに一人で悶々と悩んだところで、この国の学園が突如増えて進学先の選択肢が増えるとか、義父が私の政略結婚を諦めるとか、そんな他力本願かつ現実味のない考えしか浮かばず、結局こうしてミヒャエルに泣きついている。
いや、先日の埋め合わせと言う名目で、図書館のダイニングにこっそり彼を引き入れて、お手性の菓子でもてなしてるだけだったんだよ、最初は。
けど、「まさか昨日の今日でお呼びがかかるとは思わなかったよ。侯爵様はもうお出掛けになられたのか?」なんて聞くから、私は単純に事実を説明しただけだ。
「私とお義姉様の学園入学準備の進捗確認に来ただけだ」と。
「あの男が金を積む前から、娼婦を母に持つ私の未来なんて、良くて売れっ子上級妓女、最悪使い物にならないと捨てられて孤児になって餓え死にするしかなかったの。
それを思えば例えご老人が相手でも、ある程度の質の衣食住がついてくるなら良しとするべき……なんでしょう」
でも。
「ろくでもない男に嫁がさせる為に行く学園で、断罪されて死罪や奴隷落ちなんて嫌よ!」
娼婦に落とされるだけなら「ふりだしに戻る」だけなんだけど。
男でもきつい仕事鉱山仕事に従事する鉱山奴隷落ちとか……ましてや死罪なんて!
「つまり、進学先の選択肢が増えれば良いんだろう?」
「そうだけど。いきなりあと一年ちょっとで新しく学校ができるなんて……。いくらご都合主義の物語の中でもかなり無茶でしょうに」
「そりゃ、この国の国内だけで考えるならな」
「……は?」
「世界にゃ他にも沢山の国があるんだぞ?
そう、例えば……#フライハイト王国__ウチ#――とかな?」
「まぁ、面白いお話をなさっていますのね?」
そんな話に夢中になってた私は、全く気づいていなかった。
……そとそもこんな立派な図書館があるのに、この屋敷の人間は殆どこの建物に近寄らない。
極々たまに侯爵家の政務官が必要な資料を探しに来るくらいで。
だからすっかり気を抜いていた私も悪いんだけど。
だからって、別館の図書館のそれも管理人室と言う名の使用人部屋に侯爵家のお嬢様が乗り込んでくるとは思わないじゃないか!
侯爵家令息の義弟、ニクラスだって閲覧室に通したのに!
……え、隣国の伯爵令息で大使子息のミヒャエルは良いのかって?
いや、だってさ。ミヒャエルがそうだって知ったのはつい先日の事で。
それまで私は彼を良く居る貧民の子、孤児か浮浪児だと思ってたんだよ。
しかもその本人が、「これまでと同じで頼むよ、公の場ではともかくプライベートではこれまで通り普通に接して欲しい」って言うんだから。
……。て。今はそれじゃない。
「え、えーと……これは……」
ミヒャエルの『留学』の言葉につい浮き立ったけど。
男尊女卑の考えの強いこの国で、“学園”を卒業出来ない事は男女問わず問題だけど、女性が男性より優れた成績を取ることはあまり良い顔をされない。
そんな国で、よりによって「留学」。それも仮想敵国と言われるフライハイト王国とか、地雷としか思えない。
学園に入学出来ないのと同等か、或いはそれ以上の事故物件と見なされそうなこんな提案を、義父が許可するはずもない。
それを、お義姉様に聞かれた。
現段階ではまだミヒャエルが寝言を漏らしただけなんだけど……。
「その話、良ければ私も混ぜて下さらない? 話によったらあと2人程、話に乗りたい女性が増えると思うのだけど、大丈夫かしら?」
え、えええ……?
そのお二人ってもしかしなくともジークリンデ様とマルグリット様ですよね?
ミヒャエル、大丈夫なの……?
義父から出た学園入学の件について、どんなに一人で悶々と悩んだところで、この国の学園が突如増えて進学先の選択肢が増えるとか、義父が私の政略結婚を諦めるとか、そんな他力本願かつ現実味のない考えしか浮かばず、結局こうしてミヒャエルに泣きついている。
いや、先日の埋め合わせと言う名目で、図書館のダイニングにこっそり彼を引き入れて、お手性の菓子でもてなしてるだけだったんだよ、最初は。
けど、「まさか昨日の今日でお呼びがかかるとは思わなかったよ。侯爵様はもうお出掛けになられたのか?」なんて聞くから、私は単純に事実を説明しただけだ。
「私とお義姉様の学園入学準備の進捗確認に来ただけだ」と。
「あの男が金を積む前から、娼婦を母に持つ私の未来なんて、良くて売れっ子上級妓女、最悪使い物にならないと捨てられて孤児になって餓え死にするしかなかったの。
それを思えば例えご老人が相手でも、ある程度の質の衣食住がついてくるなら良しとするべき……なんでしょう」
でも。
「ろくでもない男に嫁がさせる為に行く学園で、断罪されて死罪や奴隷落ちなんて嫌よ!」
娼婦に落とされるだけなら「ふりだしに戻る」だけなんだけど。
男でもきつい仕事鉱山仕事に従事する鉱山奴隷落ちとか……ましてや死罪なんて!
「つまり、進学先の選択肢が増えれば良いんだろう?」
「そうだけど。いきなりあと一年ちょっとで新しく学校ができるなんて……。いくらご都合主義の物語の中でもかなり無茶でしょうに」
「そりゃ、この国の国内だけで考えるならな」
「……は?」
「世界にゃ他にも沢山の国があるんだぞ?
そう、例えば……#フライハイト王国__ウチ#――とかな?」
「まぁ、面白いお話をなさっていますのね?」
そんな話に夢中になってた私は、全く気づいていなかった。
……そとそもこんな立派な図書館があるのに、この屋敷の人間は殆どこの建物に近寄らない。
極々たまに侯爵家の政務官が必要な資料を探しに来るくらいで。
だからすっかり気を抜いていた私も悪いんだけど。
だからって、別館の図書館のそれも管理人室と言う名の使用人部屋に侯爵家のお嬢様が乗り込んでくるとは思わないじゃないか!
侯爵家令息の義弟、ニクラスだって閲覧室に通したのに!
……え、隣国の伯爵令息で大使子息のミヒャエルは良いのかって?
いや、だってさ。ミヒャエルがそうだって知ったのはつい先日の事で。
それまで私は彼を良く居る貧民の子、孤児か浮浪児だと思ってたんだよ。
しかもその本人が、「これまでと同じで頼むよ、公の場ではともかくプライベートではこれまで通り普通に接して欲しい」って言うんだから。
……。て。今はそれじゃない。
「え、えーと……これは……」
ミヒャエルの『留学』の言葉につい浮き立ったけど。
男尊女卑の考えの強いこの国で、“学園”を卒業出来ない事は男女問わず問題だけど、女性が男性より優れた成績を取ることはあまり良い顔をされない。
そんな国で、よりによって「留学」。それも仮想敵国と言われるフライハイト王国とか、地雷としか思えない。
学園に入学出来ないのと同等か、或いはそれ以上の事故物件と見なされそうなこんな提案を、義父が許可するはずもない。
それを、お義姉様に聞かれた。
現段階ではまだミヒャエルが寝言を漏らしただけなんだけど……。
「その話、良ければ私も混ぜて下さらない? 話によったらあと2人程、話に乗りたい女性が増えると思うのだけど、大丈夫かしら?」
え、えええ……?
そのお二人ってもしかしなくともジークリンデ様とマルグリット様ですよね?
ミヒャエル、大丈夫なの……?
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