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第二章
お魚市場でお買い物
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海鮮丼でお腹を膨らませた私達は、その足で宿を確保し、その翌朝早く、海鮮丼屋のおいちゃんにお勧めされた魚屋へと向かった。
早朝とはいえ、日も出ないうちから漁に出かけて行った船が港に戻り、仲買人による競りが行われた後。
既に日も出て辺りは明るく。
街はまだ目覚めたばかりで静かなものだけれど。
市場は今が一番賑やかな時間ではないかと思う程に騒がしかった。
「えーと、この角を曲がって三軒目……、あ、あれじゃない?」
その中、地図を頼りに店を見つけた私は、その店頭に並べられた魚の種類の豊富さに驚く。
「はい、いらっしゃい。見ない顔だけど……、新顔さんかな?」
「ええ、行商人なので。この街に来たのは初めてなんですけど。海鮮丼屋の店主からお勧めされて……」
「ああ、アンタがそうか。あの親爺、今日の買付けでアンタの事を頼むってイロ付けて仕入れてくれたんでな。しっかりサポートするぜぇ?」
「ありがとうございます!」
で、だ。
そもそもメニューを何にするか、なんだけど。
「酢飯と合わせて美味しい生魚と、油で揚げるのに向いてる魚を下さいな」
私は既にとある物を想定していた。
それは、日本で年に一度、スーパーやコンビニ、デパートのみならず、各種飲食店チェーンで変わり種も発売されるアレ。
……毎年売れ残りが問題になったり、自爆営業とか不穏なニュースがあったりもするけど。
“恵方巻”。
この世界で恵方も何もないけど。
けど、要は海苔巻きだ。
酢飯を海苔で巻く。
具材の基本は生魚の刺し身だけど。
前世の日本ではフライや天ぷら、魚のみならず肉を使ったネタもあった。
これと貝のすまし汁とセットで出すのはどうだろう?
「刺し身にするならこのマグロがイチオシだね。白身ならヒラメが良いのが入ってる。サーモンにイカ、エビ、ハマチ……。火を通すならこっちの鮭はどうだ? タラも美味いぜ」
ふむふむ……
「あといくらはある? タコもあれば欲しいわね。マグロは中落ちもあればちょうだい。あと貝はある? それも包んでくれないかしら」
「あいよ! 毎度あり!」
魚を調達した後は肉と野菜の買い出し。
勿論港町なのだから、魚のネタが主役だけど……、肉寿司、美味しいのよね……。
あときゅうりや大葉、それに卵も仕入れて……、あ、海苔も忘れずに。
米はあるし、酢飯の調味料はスキルで出せるし……、あ、でんぶがある、なられんこんも買うか……。かんぴょうも。
さあ、買い出しが済んだら早速調理に取り掛からないとね!
早朝とはいえ、日も出ないうちから漁に出かけて行った船が港に戻り、仲買人による競りが行われた後。
既に日も出て辺りは明るく。
街はまだ目覚めたばかりで静かなものだけれど。
市場は今が一番賑やかな時間ではないかと思う程に騒がしかった。
「えーと、この角を曲がって三軒目……、あ、あれじゃない?」
その中、地図を頼りに店を見つけた私は、その店頭に並べられた魚の種類の豊富さに驚く。
「はい、いらっしゃい。見ない顔だけど……、新顔さんかな?」
「ええ、行商人なので。この街に来たのは初めてなんですけど。海鮮丼屋の店主からお勧めされて……」
「ああ、アンタがそうか。あの親爺、今日の買付けでアンタの事を頼むってイロ付けて仕入れてくれたんでな。しっかりサポートするぜぇ?」
「ありがとうございます!」
で、だ。
そもそもメニューを何にするか、なんだけど。
「酢飯と合わせて美味しい生魚と、油で揚げるのに向いてる魚を下さいな」
私は既にとある物を想定していた。
それは、日本で年に一度、スーパーやコンビニ、デパートのみならず、各種飲食店チェーンで変わり種も発売されるアレ。
……毎年売れ残りが問題になったり、自爆営業とか不穏なニュースがあったりもするけど。
“恵方巻”。
この世界で恵方も何もないけど。
けど、要は海苔巻きだ。
酢飯を海苔で巻く。
具材の基本は生魚の刺し身だけど。
前世の日本ではフライや天ぷら、魚のみならず肉を使ったネタもあった。
これと貝のすまし汁とセットで出すのはどうだろう?
「刺し身にするならこのマグロがイチオシだね。白身ならヒラメが良いのが入ってる。サーモンにイカ、エビ、ハマチ……。火を通すならこっちの鮭はどうだ? タラも美味いぜ」
ふむふむ……
「あといくらはある? タコもあれば欲しいわね。マグロは中落ちもあればちょうだい。あと貝はある? それも包んでくれないかしら」
「あいよ! 毎度あり!」
魚を調達した後は肉と野菜の買い出し。
勿論港町なのだから、魚のネタが主役だけど……、肉寿司、美味しいのよね……。
あときゅうりや大葉、それに卵も仕入れて……、あ、海苔も忘れずに。
米はあるし、酢飯の調味料はスキルで出せるし……、あ、でんぶがある、なられんこんも買うか……。かんぴょうも。
さあ、買い出しが済んだら早速調理に取り掛からないとね!
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