5 / 125
第一章
テンプレキター!
しおりを挟む
と、言う訳で。
やって来ました商業ギルド。
この世界、“町”と呼べる規模の集落には必ずと言って良い程冒険者ギルドがある。
が、商業ギルドは“街”と呼べるレベルの街でなければ“必ず”は無い。
だから、この規模の町に商業ギルドが窓口を構えているのは運がいい。
……例え、冒険者ギルドと同じ建物を使っていようとも。
何せ、この商業ギルドの出店許可証があれば、色んな面倒事をスルーできる。
その街ごとに発行して貰わなきゃならなくて、その度に手数料取られるんだけど。
それでも、商業ギルドの無い町で露店を出そうと思えば、町の顔役への挨拶から店を出す場所のご近所さんへのご挨拶と迷惑料代わりの手土産渡して、それでも何かトラブルがあればその対応に追われる、そんな苦労をしない為の出費とあれば。
そして、ギルドのある町で許可証無しに商売すれば、諸々の面倒に加えてギルドからもペナルティーが課される。
故に、惜しんではいられない出費なのだが……
「あぁん? 何だぁ、おガキ様がギルドに何か用かぁ?」
そう、この小さな町のギルドの窓口は冒険者ギルドとカウンターを同じくし、窓口が隣り合っている。
ギルドの建物に入った途端、冒険者ギルドのお約束に遭遇してしまった。
「はい、ですが冒険者ギルドではなく商業ギルドに、ですよ。お姉さん、受付お願いします」
こうして同じ建物を使っていても、別ギルドの登録者に危害を加えればペナルティがつく。
だから、さっさと受付に声をかけた。
すると、ガラの悪い冒険者たちは舌打ちをしながら離れていく。
……これ、もし私達が本当にヒヨッコ冒険者だったら、そのままカモられる流れだったろうな。
まぁ、良い。
「許可証の発行をお願いします」
町に腰を据え店を構えて商売するなら色々と面倒な手続きが要るらしいけど、一日や二日の露店商売の許可証くらいなら書類一枚で手続きは済む。
許可は明日と明後日。
今日は仕込みだけしてとっとと休もう。
大量のキャベツを刻み、揚げ玉を揚げ、そして何より大事な……
「流石に人の見てる所でこのスキルを使う訳にはいかないしね」
やって来ました商業ギルド。
この世界、“町”と呼べる規模の集落には必ずと言って良い程冒険者ギルドがある。
が、商業ギルドは“街”と呼べるレベルの街でなければ“必ず”は無い。
だから、この規模の町に商業ギルドが窓口を構えているのは運がいい。
……例え、冒険者ギルドと同じ建物を使っていようとも。
何せ、この商業ギルドの出店許可証があれば、色んな面倒事をスルーできる。
その街ごとに発行して貰わなきゃならなくて、その度に手数料取られるんだけど。
それでも、商業ギルドの無い町で露店を出そうと思えば、町の顔役への挨拶から店を出す場所のご近所さんへのご挨拶と迷惑料代わりの手土産渡して、それでも何かトラブルがあればその対応に追われる、そんな苦労をしない為の出費とあれば。
そして、ギルドのある町で許可証無しに商売すれば、諸々の面倒に加えてギルドからもペナルティーが課される。
故に、惜しんではいられない出費なのだが……
「あぁん? 何だぁ、おガキ様がギルドに何か用かぁ?」
そう、この小さな町のギルドの窓口は冒険者ギルドとカウンターを同じくし、窓口が隣り合っている。
ギルドの建物に入った途端、冒険者ギルドのお約束に遭遇してしまった。
「はい、ですが冒険者ギルドではなく商業ギルドに、ですよ。お姉さん、受付お願いします」
こうして同じ建物を使っていても、別ギルドの登録者に危害を加えればペナルティがつく。
だから、さっさと受付に声をかけた。
すると、ガラの悪い冒険者たちは舌打ちをしながら離れていく。
……これ、もし私達が本当にヒヨッコ冒険者だったら、そのままカモられる流れだったろうな。
まぁ、良い。
「許可証の発行をお願いします」
町に腰を据え店を構えて商売するなら色々と面倒な手続きが要るらしいけど、一日や二日の露店商売の許可証くらいなら書類一枚で手続きは済む。
許可は明日と明後日。
今日は仕込みだけしてとっとと休もう。
大量のキャベツを刻み、揚げ玉を揚げ、そして何より大事な……
「流石に人の見てる所でこのスキルを使う訳にはいかないしね」
251
お気に入りに追加
1,098
あなたにおすすめの小説
異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい
増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。
目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた
3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ
いくらなんでもこれはおかしいだろ!
結婚しても別居して私は楽しくくらしたいので、どうぞ好きな女性を作ってください
シンさん
ファンタジー
サナス伯爵の娘、ニーナは隣国のアルデーテ王国の王太子との婚約が決まる。
国に行ったはいいけど、王都から程遠い別邸に放置され、1度も会いに来る事はない。
溺愛する女性がいるとの噂も!
それって最高!好きでもない男の子供をつくらなくていいかもしれないし。
それに私は、最初から別居して楽しく暮らしたかったんだから!
そんな別居願望たっぷりの伯爵令嬢と王子の恋愛ストーリー
最後まで書きあがっていますので、随時更新します。
表紙はエブリスタでBeeさんに描いて頂きました!綺麗なイラストが沢山ございます。リンク貼らせていただきました。
世界最強の公爵様は娘が可愛くて仕方ない
猫乃真鶴
ファンタジー
トゥイリアース王国の筆頭公爵家、ヴァーミリオン。その現当主アルベルト・ヴァーミリオンは、王宮のみならず王都ミリールにおいても名の通った人物であった。
まずその美貌。女性のみならず男性であっても、一目見ただけで誰もが目を奪われる。あと、公爵家だけあってお金持ちだ。王家始まって以来の最高の魔法使いなんて呼び名もある。実際、王国中の魔導士を集めても彼に敵う者は存在しなかった。
ただし、彼は持った全ての力を愛娘リリアンの為にしか使わない。
財力も、魔力も、顔の良さも、権力も。
なぜなら彼は、娘命の、究極の娘馬鹿だからだ。
※このお話は、日常系のギャグです。
※小説家になろう様にも掲載しています。
※2024年5月 タイトルとあらすじを変更しました。
婚約破棄されたので四大精霊と国を出ます
今川幸乃
ファンタジー
公爵令嬢である私シルア・アリュシオンはアドラント王国第一王子クリストフと政略婚約していたが、私だけが精霊と会話をすることが出来るのを、あろうことか悪魔と話しているという言いがかりをつけられて婚約破棄される。
しかもクリストフはアイリスという女にデレデレしている。
王宮を追い出された私だったが、地水火風を司る四大精霊も私についてきてくれたので、精霊の力を借りた私は強力な魔法を使えるようになった。
そして隣国マナライト王国の王子アルツリヒトの招待を受けた。
一方、精霊の加護を失った王国には次々と災厄が訪れるのだった。
※「小説家になろう」「カクヨム」から転載
※3/8~ 改稿中
転生先ではゆっくりと生きたい
ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。
事故で死んだ明彦が出会ったのは……
転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた
小説家になろうでも連載中です。
なろうの方が話数が多いです。
https://ncode.syosetu.com/n8964gh/
追放ですか?それは残念です。最後までワインを作りたかったのですが。 ~新たな地でやり直します~
アールグレイ
ファンタジー
ワイン作りの統括責任者として、城内で勤めていたイラリアだったが、突然のクビ宣告を受けた。この恵まれた大地があれば、誰にでも出来る簡単な仕事だと酷評を受けてしまう。城を追われることになった彼女は、寂寞の思いを胸に新たな旅立ちを決意した。そんな彼女の後任は、まさかのクーラ。美貌だけでこの地位まで上り詰めた、ワイン作りの素人だ。
誰にでも出来る簡単な作業だと高を括っていたが、実のところ、イラリアは自らの研究成果を駆使して、とんでもない作業を行っていたのだ。
彼女が居なくなったことで、国は多大なる損害を被ることになりそうだ。
これは、お酒の神様に愛された女性と、彼女を取り巻く人物の群像劇。
【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました
【完結】白い結婚で生まれた私は王族にはなりません〜光の精霊王と予言の王女〜
白崎りか
ファンタジー
「悪女オリヴィア! 白い結婚を神官が証明した。婚姻は無効だ! 私は愛するフローラを王妃にする!」
即位したばかりの国王が、宣言した。
真実の愛で結ばれた王とその恋人は、永遠の愛を誓いあう。
だが、そこには大きな秘密があった。
王に命じられた神官は、白い結婚を偽証していた。
この時、悪女オリヴィアは娘を身ごもっていたのだ。
そして、光の精霊王の契約者となる予言の王女を産むことになる。
第一部 貴族学園編
私の名前はレティシア。
政略結婚した王と元王妃の間にできた娘なのだけど、私の存在は、生まれる前に消された。
だから、いとこの双子の姉ってことになってる。
この世界の貴族は、5歳になったら貴族学園に通わないといけない。私と弟は、そこで、契約獣を得るためのハードな訓練をしている。
私の異母弟にも会った。彼は私に、「目玉をよこせ」なんて言う、わがままな王子だった。
第二部 魔法学校編
失ってしまったかけがえのない人。
復讐のために精霊王と契約する。
魔法学校で再会した貴族学園時代の同級生。
毒薬を送った犯人を捜すために、パーティに出席する。
修行を続け、勇者の遺産を手にいれる。
前半は、ほのぼのゆっくり進みます。
後半は、どろどろさくさくです。
小説家になろう様にも投稿してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる