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目指せ勝ち組!~君と歩む花道~
顔合わせ
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「――では、まずは自己紹介……、必要か?」
初等部と上級学校の両生徒会、先達と新入り全員が顔を揃えた初会合は、人数が多いため、普段使う生徒会会議室ではなく、上級学校のカフェテリアを一つ貸しきって行われている。
……この学校に来て初めての一学期がそろそろ終わろうとしている今、初めてカフェテリアに入ったよ。
ゲーム中には画面の向こうから何度か見た光景ではあるけど、こういう乙女趣味な可愛い内装が、イケメン攻略者達と相まって物凄く綺羅綺羅しい画面と化している。
けど……。やっぱり攻略者の誰よりレイフレッドが尊すぎて……ヤバい。ちょっとでも気を抜いたらハァハァと萌え狂う変態になってしまいそうで……かなり辛い。
一応まだビルが婚約者である以上、私がここでレイフレッドにあからさまに好意を示しちゃいけないんだよ、うぐぐぐぐ。
……生徒会付きの専属スタッフが淹れたお茶を飲むレイフレッド。白磁のティーカップがよくお似合いで。
ポトスが程よい緑を添える、木目の美しい壁と、庭の色とりどりの花が美しい窓の外の景色を背景に、制服姿のレイフレッドがちらちらと私を気にして度々視線をくれるんだけど、ね。
その度にうっかり挙動不審になってないか冷や冷やしっぱなしなんですよ、こっちは!
……げふん。
せめて、私もしっかりしてるとこ見せて少しは安心させなきゃ! と、張り切ってみる。
「王太子殿下、確かに貴方様や王子殿下方を知らぬ者は居りませんでしょうが、生徒会メンバーは他にも居らっしゃいます。身分的にも王族の方々を差し置いての自己紹介等出来ません。……それでは今後の活動に支障をきたす恐れがあります。面倒をおかけして申し訳ありませんが、しばしお付き合いいただけませんか?」
「うむ、そうだな。いや、考えの足りない発言をしてしまったのは私の方だ。済まなかったな。……では改めて私から自己紹介を始めよう」
こうして王太子殿下が、現生徒会副会長及び次期生徒会長として自己紹介を始め、ウチの王子が次期副会長として続き、お付きが続く。
「私はレイフレッド・フォン・シェルライン。シェルライン男爵家当主で、上級学校一年Sクラスに籍を置き、次期副会長としてこの場に居ります。また、私事ではありますが、お嬢様――アンリ=カーライル様が代表者である疾風の牙商会の副会頭でもあります。学外ではお嬢様の部下としての振る舞いを優先させておりますので、その旨ご理解をいただきたく存じます」
自分で男爵家当主と言いながら、躾の行き届いた従者らしい振る舞いで挨拶をしてのけるレイフレッド。
理論、男爵とはいえ、ここに居る貴族は皆大半が子息令嬢で当主ではなく、故に、爵位で勝っても既に当主であるレイフレッドに対してうかつな振る舞いは出来ない。
その彼が、私の部下であることを明言した。
……先にも言ったけど。ここは攻略者の集いとも言うべき生徒会。王子達、そしてそのお付きとそれに準ずる様な家や役職のご子息ご令嬢が揃う場での発言だ。
そして。レイフレッドは更なる爆弾を投下した。
「それと。彼女は私の正式なパートナーであり、この件はシュミエル帝国皇帝並びにドルトムント王国国王が認めております。……吸血鬼という存在が、この国で良く思われない事を重々承知の上で申し上げます。……お嬢様が許容出来ない程の理不尽な目に合われた時には、問答無用でお嬢様ごと私はこの国を出て我が領に帰還致しますので、合わせてご理解下さい」
……と。
レイフレッドはとてもいい笑顔で言い切った。
王子達は揃って顔をひきつらせていたけど……。
だ、大丈夫……かな……?
初等部と上級学校の両生徒会、先達と新入り全員が顔を揃えた初会合は、人数が多いため、普段使う生徒会会議室ではなく、上級学校のカフェテリアを一つ貸しきって行われている。
……この学校に来て初めての一学期がそろそろ終わろうとしている今、初めてカフェテリアに入ったよ。
ゲーム中には画面の向こうから何度か見た光景ではあるけど、こういう乙女趣味な可愛い内装が、イケメン攻略者達と相まって物凄く綺羅綺羅しい画面と化している。
けど……。やっぱり攻略者の誰よりレイフレッドが尊すぎて……ヤバい。ちょっとでも気を抜いたらハァハァと萌え狂う変態になってしまいそうで……かなり辛い。
一応まだビルが婚約者である以上、私がここでレイフレッドにあからさまに好意を示しちゃいけないんだよ、うぐぐぐぐ。
……生徒会付きの専属スタッフが淹れたお茶を飲むレイフレッド。白磁のティーカップがよくお似合いで。
ポトスが程よい緑を添える、木目の美しい壁と、庭の色とりどりの花が美しい窓の外の景色を背景に、制服姿のレイフレッドがちらちらと私を気にして度々視線をくれるんだけど、ね。
その度にうっかり挙動不審になってないか冷や冷やしっぱなしなんですよ、こっちは!
……げふん。
せめて、私もしっかりしてるとこ見せて少しは安心させなきゃ! と、張り切ってみる。
「王太子殿下、確かに貴方様や王子殿下方を知らぬ者は居りませんでしょうが、生徒会メンバーは他にも居らっしゃいます。身分的にも王族の方々を差し置いての自己紹介等出来ません。……それでは今後の活動に支障をきたす恐れがあります。面倒をおかけして申し訳ありませんが、しばしお付き合いいただけませんか?」
「うむ、そうだな。いや、考えの足りない発言をしてしまったのは私の方だ。済まなかったな。……では改めて私から自己紹介を始めよう」
こうして王太子殿下が、現生徒会副会長及び次期生徒会長として自己紹介を始め、ウチの王子が次期副会長として続き、お付きが続く。
「私はレイフレッド・フォン・シェルライン。シェルライン男爵家当主で、上級学校一年Sクラスに籍を置き、次期副会長としてこの場に居ります。また、私事ではありますが、お嬢様――アンリ=カーライル様が代表者である疾風の牙商会の副会頭でもあります。学外ではお嬢様の部下としての振る舞いを優先させておりますので、その旨ご理解をいただきたく存じます」
自分で男爵家当主と言いながら、躾の行き届いた従者らしい振る舞いで挨拶をしてのけるレイフレッド。
理論、男爵とはいえ、ここに居る貴族は皆大半が子息令嬢で当主ではなく、故に、爵位で勝っても既に当主であるレイフレッドに対してうかつな振る舞いは出来ない。
その彼が、私の部下であることを明言した。
……先にも言ったけど。ここは攻略者の集いとも言うべき生徒会。王子達、そしてそのお付きとそれに準ずる様な家や役職のご子息ご令嬢が揃う場での発言だ。
そして。レイフレッドは更なる爆弾を投下した。
「それと。彼女は私の正式なパートナーであり、この件はシュミエル帝国皇帝並びにドルトムント王国国王が認めております。……吸血鬼という存在が、この国で良く思われない事を重々承知の上で申し上げます。……お嬢様が許容出来ない程の理不尽な目に合われた時には、問答無用でお嬢様ごと私はこの国を出て我が領に帰還致しますので、合わせてご理解下さい」
……と。
レイフレッドはとてもいい笑顔で言い切った。
王子達は揃って顔をひきつらせていたけど……。
だ、大丈夫……かな……?
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