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目指せ勝ち組!~君と歩む花道~

授業開始

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    オリエンテーションも終わり、翌日からは早速通常が開始された。
    ただ、クラブ選択が終わる一ヶ月後まではゲーム中ではチュートリアル扱いだった。
    各キャラとの出会いイベントがあり。選択授業の選び方如何で上がるステータスが決まり、そのステータス次第で攻略しやすくなったり、逆に攻略出来なくなるキャラも居たり。クラブ選択も然り。
    例えば知識系ステータス次第では宰相の息子と。
    体育系ステータス次第では騎士団長の息子と。
    魔術系ステータス次第では魔術省長官の息子と。
    授業以外でもステータスの伸びは変わってくけど、ゲームでは最初に時間割りをセットしたらパズルゲームで点数稼ぐだけで、それに応じた経験値が溜まり、各ステータスのレベルが上がる仕組みだった。
    けど、いかにゲームの世界とはいえ一応現実では勿論、授業がパズルゲームで終わるわけも無し。
    日々授業を聞き、不意に当てられたりたまに小テストがあったりして、その成果で成績も変わってくる。
    学校あるある、で、事あるごとに「班で」とか「◯人組になって」課題が課されたりもするから、このクラスで行われる必修科目では席順から王子様とそのお付きコンビと組まされる確率が激高で、それについてクラスメイトの反感を買ったりしない様に必死になったりなんてコミュニケーション力も問われる、中々ハードな様相だ。
    必修科目の授業内容は基本中学校レベルだから楽勝のはずなのに……。
    まあ、そのお陰で小テストなんかは毎回余裕で満点を取れてるんだけどね。
    そして、選択科目はそれぞれ特室棟の専門教室で他クラスの生徒と共に受ける。
    こちらは専科、と言うだけあって前世の経験よりこの世界に生まれ落ちてから身に付けてきた知識や経験の方が役に立つ。
    ……茶道や華道なんかは前世でも今世でも全く経験がないから、お嬢様らしくお稽古で経験のある周りに囲まれて、劣等生扱いされないように必死だ。
    その分は得意な魔法やクリエイトスキルでチート可能な科目で点数を稼ぐ。
    そうして、一週間のカリキュラムをこなして。
    ……どういう訳か、私の婚約者様やヒロインちゃんと被る授業が一つもなかった。
    王子様やお付きと被る授業はあるのに。
    学年が違う王太子殿下とそのお付きとはやはり接触は無い。……だから、あれは不幸な事故として忘れるとして。
    ――あとは、クラブをどうしようかな……。
    残念な事にクラブ活動も必修で、帰宅部なんて選択肢は無い。
    運動部も文化部も数多ある中から選ぶのだから、気を付ければ攻略対象やヒロインを避けることは可能だろうけど……。
    選択を誤ると、学年違いの王太子殿下ご一行との接触が発生する恐れがある。
    考え無しには選べない。
    出来れば運動部より文化部のが良いなぁ、とは思う。……お貴族様学校な為か、お嬢様でも出来るスポーツって少ないからか、女子運動部って選択肢が少ないんだ。
    乙女ゲームらしく「女子マネ枠」はあるけど。
    他の攻略対象がどのクラブを選ぶのか、はある程度ゲーム知識で予測がつくけど、正直ヒロインについては分からない。
    「あの子……どうなんだろう。あの子も転生者だったりするのかな……」
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