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第十一章
ドリンクバー
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さて、諸君。
ドリンクバーに必要性不可欠な飲み物って何だと思う?
お茶、フルーツジュースはそう難しくない。
が、ファミレスあるあるのメーカー製のドリンクバーマシンに必ずある、コーラとカル○ス系飲料。
ヨーグルトはあるんだから、ホワイトウォーターもどきはつくれそうだけど。
問題は、コーラだ。
高級なお食事にはあまり合わせる事のないドリンクだが、ジャンクフードとなれば、相性バツグン。
だが、かつて地球でコーラと呼ばれる飲み物は、アメリカの薬屋が偶然生み出したもので、そのレシピは大手2社とも秘匿していた。
そこで、カフェイン0のコーラもどきを作ってみた。
まず用意するのは大鍋。
それこそラーメン屋でスープを作るのに使いそうな。
……いや、家庭で飲む分を作るだけならここまで大きな鍋はいらんのだけどね。
そこに皮ごと薄切りにした無農薬レモン、シナモンスティック、グローブ、カルダモンシード、砂糖に水にバニラビーンズをエイヤッと全部放り込み、沸騰させれば出来上がり。
これを男二人に、ジャンクフード代表としてハンバーガーとフライドポテトと一緒に出してみた。
「うわ、何ですかこれ! 何の味だか分かりませんが……、この飲み物単体だとそんなに美味しい物とは思えないのに、ハンバーガーやフライドポテトと合わせると止まらなくなります……!」
うん。慣れればコーラ単体でも美味しく飲めるけど、初めて飲んだお子様には好き嫌いの分かれる飲み物だからね。
けど、同時にお子様の好きなお料理の数々に絶妙にマッチしてしまうこの不思議な飲み物は、ジャンクフードと同じく中毒性があるから、ご利用は計画的に!
「他は……ジンジャーエールと……コーヒー。野菜ジュースは要るかしらね?」
トマトジュース含め、私は野菜ジュースが好きじゃない。
普通にサラダやスープにすれば良いのにって思うけど。
「要望が出たら、って事で良いんじゃないですかね? お嬢様じゃありませんが、好き嫌いの分かれる飲み物です。安定した利益が見込めるか、予想が立ちにくいです」
「保存に難があるからミルクやヨーグルトの提供は難しいけど、こんな所でいいかしらね、ドリンクのラインナップは」
「良いと思いますよ。初めから多すぎてもお客様も混乱するでしょうし。追々期間限定とか色々追加していけば良いんです」
さて、それでは。
「これは、今だけ。私が居なくちゃ量産出来ないのは困るから。でも今はそんな大量に作ったら逆に困るからね」
フリーズドライを、精霊魔法で行う。
「これを水に溶かして飲むの」
「え、これ粉だったなんて分かんないよ、普通に美味しいよ」
「成る程、これなら確かに稼げそうですね」
グレストの目が、キラリと光った。
ドリンクバーに必要性不可欠な飲み物って何だと思う?
お茶、フルーツジュースはそう難しくない。
が、ファミレスあるあるのメーカー製のドリンクバーマシンに必ずある、コーラとカル○ス系飲料。
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問題は、コーラだ。
高級なお食事にはあまり合わせる事のないドリンクだが、ジャンクフードとなれば、相性バツグン。
だが、かつて地球でコーラと呼ばれる飲み物は、アメリカの薬屋が偶然生み出したもので、そのレシピは大手2社とも秘匿していた。
そこで、カフェイン0のコーラもどきを作ってみた。
まず用意するのは大鍋。
それこそラーメン屋でスープを作るのに使いそうな。
……いや、家庭で飲む分を作るだけならここまで大きな鍋はいらんのだけどね。
そこに皮ごと薄切りにした無農薬レモン、シナモンスティック、グローブ、カルダモンシード、砂糖に水にバニラビーンズをエイヤッと全部放り込み、沸騰させれば出来上がり。
これを男二人に、ジャンクフード代表としてハンバーガーとフライドポテトと一緒に出してみた。
「うわ、何ですかこれ! 何の味だか分かりませんが……、この飲み物単体だとそんなに美味しい物とは思えないのに、ハンバーガーやフライドポテトと合わせると止まらなくなります……!」
うん。慣れればコーラ単体でも美味しく飲めるけど、初めて飲んだお子様には好き嫌いの分かれる飲み物だからね。
けど、同時にお子様の好きなお料理の数々に絶妙にマッチしてしまうこの不思議な飲み物は、ジャンクフードと同じく中毒性があるから、ご利用は計画的に!
「他は……ジンジャーエールと……コーヒー。野菜ジュースは要るかしらね?」
トマトジュース含め、私は野菜ジュースが好きじゃない。
普通にサラダやスープにすれば良いのにって思うけど。
「要望が出たら、って事で良いんじゃないですかね? お嬢様じゃありませんが、好き嫌いの分かれる飲み物です。安定した利益が見込めるか、予想が立ちにくいです」
「保存に難があるからミルクやヨーグルトの提供は難しいけど、こんな所でいいかしらね、ドリンクのラインナップは」
「良いと思いますよ。初めから多すぎてもお客様も混乱するでしょうし。追々期間限定とか色々追加していけば良いんです」
さて、それでは。
「これは、今だけ。私が居なくちゃ量産出来ないのは困るから。でも今はそんな大量に作ったら逆に困るからね」
フリーズドライを、精霊魔法で行う。
「これを水に溶かして飲むの」
「え、これ粉だったなんて分かんないよ、普通に美味しいよ」
「成る程、これなら確かに稼げそうですね」
グレストの目が、キラリと光った。
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