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第十四章
研究室
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女帝の指令をまた一つ片付けて。
私はまた360度途切れることのない水平線に囲まれた大海原に居た。
対外的には次の指令が来るまで私は暇――なハズなのだが。
オズから連れてきてしまった研究者達の対応で暇どころか手一杯になっていた。
あの国に再度の召喚を諦めさせる為に必要な事だったとはいえ、だ。
「へ、部屋を!」
「本棚を!」
「机を!」
「実験器具を!」
と迫る研究者たちは怖かった。
部屋やら本棚やら机やらはカスタマイズでいくらでも出せたけど、実験器具については流石にリストにはなく。
「次に寄港する街で買って」
と言ったら血の涙を流しそうな奴までいた。
「……むしろ作れる奴勧誘した方が早くね?」
と思ってしまったのは致し方ない話だろう。
「なら、ドワーフ製が一番だな!」
……確かにドワーフは職人のイメージが強いけど、それって武器職人では? 関連して鍛冶関連ならともかく……
「いや、確かに鍛冶職に就くドワーフが多いのは確かだが、大抵のモノ造りの職人でドワーフの居ない職はないぞ?」
……はい、この世界のドワーフはモノ造り万能種族の様です。
ぜひ勧誘したいです。
「ならば、ドワーフの国、ティグディスへ向かえ。独立したくてたまらない職人は多く居る。上手く勧誘できれば一気に職人を雇える」
と、研究道具欲しさにフロイスが提案してきた。
女帝の指令は――
「オズの国の成果の報告は送ったが、まだ返信はないな」
なら、次の目的地はドワーフの国ティグディスで決まり、か。
そこからの航海中。
風呂に関しては部屋風呂派とシャワー派と大浴場派に分かれたが、レストランは研究者連中に大ウケしていた。
好みの店はそれぞれ派閥が出来たらしいが、やはり時間に縛られず好きな時間に好きなだけ食べられるのがイイらしい。
しかし。
研究者の気を最も惹きつけたのは……
「なっ、何だあの魔法は!?」
「くっ……! この発想はなかった!」
「す、素晴らしい! 魔法陣は出鱈目だが、これを実現できれば私は、私は……!」
そう、シアター……で、見られるファンタジー映画。
実写もアニメも大興奮で視聴し、その後研究室に猛ダッシュして行く姿を、ほんの数日のうちに既に数回目撃している。
……研究者たちがシアターを独占するので、仕方なく研究者専用シアターを増設した。通常シアターには研究者を出禁にして。
私、この異世界にオタクが誕生した瞬間に立ち会ってしまったかもしれない。
後はフィギュア等を作り出す輩が現れない事を祈る。
私はまた360度途切れることのない水平線に囲まれた大海原に居た。
対外的には次の指令が来るまで私は暇――なハズなのだが。
オズから連れてきてしまった研究者達の対応で暇どころか手一杯になっていた。
あの国に再度の召喚を諦めさせる為に必要な事だったとはいえ、だ。
「へ、部屋を!」
「本棚を!」
「机を!」
「実験器具を!」
と迫る研究者たちは怖かった。
部屋やら本棚やら机やらはカスタマイズでいくらでも出せたけど、実験器具については流石にリストにはなく。
「次に寄港する街で買って」
と言ったら血の涙を流しそうな奴までいた。
「……むしろ作れる奴勧誘した方が早くね?」
と思ってしまったのは致し方ない話だろう。
「なら、ドワーフ製が一番だな!」
……確かにドワーフは職人のイメージが強いけど、それって武器職人では? 関連して鍛冶関連ならともかく……
「いや、確かに鍛冶職に就くドワーフが多いのは確かだが、大抵のモノ造りの職人でドワーフの居ない職はないぞ?」
……はい、この世界のドワーフはモノ造り万能種族の様です。
ぜひ勧誘したいです。
「ならば、ドワーフの国、ティグディスへ向かえ。独立したくてたまらない職人は多く居る。上手く勧誘できれば一気に職人を雇える」
と、研究道具欲しさにフロイスが提案してきた。
女帝の指令は――
「オズの国の成果の報告は送ったが、まだ返信はないな」
なら、次の目的地はドワーフの国ティグディスで決まり、か。
そこからの航海中。
風呂に関しては部屋風呂派とシャワー派と大浴場派に分かれたが、レストランは研究者連中に大ウケしていた。
好みの店はそれぞれ派閥が出来たらしいが、やはり時間に縛られず好きな時間に好きなだけ食べられるのがイイらしい。
しかし。
研究者の気を最も惹きつけたのは……
「なっ、何だあの魔法は!?」
「くっ……! この発想はなかった!」
「す、素晴らしい! 魔法陣は出鱈目だが、これを実現できれば私は、私は……!」
そう、シアター……で、見られるファンタジー映画。
実写もアニメも大興奮で視聴し、その後研究室に猛ダッシュして行く姿を、ほんの数日のうちに既に数回目撃している。
……研究者たちがシアターを独占するので、仕方なく研究者専用シアターを増設した。通常シアターには研究者を出禁にして。
私、この異世界にオタクが誕生した瞬間に立ち会ってしまったかもしれない。
後はフィギュア等を作り出す輩が現れない事を祈る。
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