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第七章
パッシブスキル
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六日目の訓練から戻った私は何よりもまず先に、操舵室に駆け込んだ。
この、視界について、だ。
ダンジョンを出て森の中を歩いている時には視界は元に――いや、視界に入る全ての物の情報は出てこない。
が、既にアルトに教わったキノコや薬草にマーキングがついて、見つけやすくなっている。
途中遭遇した魔物も、アルトから聞いた情報のあるものはそれが表示された。
そして、この操舵室から見る海は。
これまで青一色に見えていた海と空のコントラストがはっきり違って見える。
そして、潮の流れや気圧の違いが視界に表示される。
この現象が何なのか。情報を求めてステータスを確認する。
「……あれ?」
所有者の欄の私の名前が光っていた。
何かと触れてみると、サイトのリンクをポチッとしたように、画面が切り替わった。
《所有スキル》
・現状把握
目視にて確認できる範囲内にある既知の情報、
或いは計測情報の把握を簡易に行える。
……持ってるスキルはこれ一つ、か。
と言うか、私スキル取れたんだ?
船自体につくスキルじゃなくても?
でもどうして……いや、きっかけがアルトの罠講座なのは分かってるけど。
ただ。
「海を見て分かる情報を思えば、本来の使い方は航海士なら喜びそうな、そんなスキルだよね、多分……」
船に関するスキルだから獲得出来た?
そう思えばそんな気もするけど、ゲットしたタイミングは船の中でも海や川の中でもなく、ダンジョンの洞窟の中だし……。
分からない事が多すぎた。
「……まぁ、使えそうなスキルだし、ありがたく貰っておこう。それにそれより……」
遂にフェリーのレベルを最大値に上げる事が出来る。
「レベルアーップ!」
船が光に包まれ――
全長が200m越えの巨大なフェリーに変わる。
レストランの他にカフェが新設され、さらには小なりとはいえ、学校の視聴覚室程の映画館も増えた。
そして客室の一番良い部屋は、もう船の中というより立派にホテルだ。
勿論ビジネスホテルではなく、リゾートホテルのようなツインベッドに大きなソファに、食卓に使えそうなテーブルと椅子、机。
トイレ、洗面、風呂も完備。
お風呂はちゃんと洗い場付きの、普通のお家にありそうなお風呂。
ちなみに大浴場にはサウナが付いた。
車を入れる荷室も大量の客室も、アルトと二人で使うにはあまりに広すぎる船。
「……次に何処かこの世界の宿に泊まる事になった時のがっかり感が怖いな。快適すぎるよ、この部屋」
他に客なんて居ないんだから、当たり前だけど静かすぎる部屋の中。
「……寝るか」
この、視界について、だ。
ダンジョンを出て森の中を歩いている時には視界は元に――いや、視界に入る全ての物の情報は出てこない。
が、既にアルトに教わったキノコや薬草にマーキングがついて、見つけやすくなっている。
途中遭遇した魔物も、アルトから聞いた情報のあるものはそれが表示された。
そして、この操舵室から見る海は。
これまで青一色に見えていた海と空のコントラストがはっきり違って見える。
そして、潮の流れや気圧の違いが視界に表示される。
この現象が何なのか。情報を求めてステータスを確認する。
「……あれ?」
所有者の欄の私の名前が光っていた。
何かと触れてみると、サイトのリンクをポチッとしたように、画面が切り替わった。
《所有スキル》
・現状把握
目視にて確認できる範囲内にある既知の情報、
或いは計測情報の把握を簡易に行える。
……持ってるスキルはこれ一つ、か。
と言うか、私スキル取れたんだ?
船自体につくスキルじゃなくても?
でもどうして……いや、きっかけがアルトの罠講座なのは分かってるけど。
ただ。
「海を見て分かる情報を思えば、本来の使い方は航海士なら喜びそうな、そんなスキルだよね、多分……」
船に関するスキルだから獲得出来た?
そう思えばそんな気もするけど、ゲットしたタイミングは船の中でも海や川の中でもなく、ダンジョンの洞窟の中だし……。
分からない事が多すぎた。
「……まぁ、使えそうなスキルだし、ありがたく貰っておこう。それにそれより……」
遂にフェリーのレベルを最大値に上げる事が出来る。
「レベルアーップ!」
船が光に包まれ――
全長が200m越えの巨大なフェリーに変わる。
レストランの他にカフェが新設され、さらには小なりとはいえ、学校の視聴覚室程の映画館も増えた。
そして客室の一番良い部屋は、もう船の中というより立派にホテルだ。
勿論ビジネスホテルではなく、リゾートホテルのようなツインベッドに大きなソファに、食卓に使えそうなテーブルと椅子、机。
トイレ、洗面、風呂も完備。
お風呂はちゃんと洗い場付きの、普通のお家にありそうなお風呂。
ちなみに大浴場にはサウナが付いた。
車を入れる荷室も大量の客室も、アルトと二人で使うにはあまりに広すぎる船。
「……次に何処かこの世界の宿に泊まる事になった時のがっかり感が怖いな。快適すぎるよ、この部屋」
他に客なんて居ないんだから、当たり前だけど静かすぎる部屋の中。
「……寝るか」
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