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第七章
道作り
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ザッシュザッシュと剣で草を刈り、ポキポキと邪魔な枝葉を折り、足で道を踏み固めて歩く。
その幅は、本当に人一人が通れる広さしかない。
それでも、次に通る時にはかなり楽に歩けるだろう。
その為に、今は歩みの速度を通常の半分以下にしてでも道を切り拓きながら先へ進む。
アルトは、迷う事無く。
けれど私は所見ではすぐに何処を歩いているのか分からなくなりそうな森の中、そもそも知らない場所で、ダンジョンがどこら辺にあるのかも分からないまま進んで。
「……今日はここまでだな。普通に進めばとっくに着いてただろうが、流石にこのペースではキツかったな」
まだ日は高いが、天辺からはだいぶ遠ざかり、既に水平線との中間地点まで降りてきている。
「早めに船に戻る方が良いだろう」
慣れない場所で、それも暗い中での戦闘はなるべく避けたいところだ。
私も今日の今日でいきなりダンジョンに辿り着いて早速攻略! ……なんて騒ぐ程ガッついてないし。
むしろ他にライバルも居ないんだし、安全マージンはたっぷり取った上で、まったり攻略で十分だと思っていたから、
「うん。……実のなる木も殆ど無いし。……時折見かけるキノコは気になるけど、良く分からないキノコを食べる様な蛮勇はしたくないし」
そう、ぱっと見は舞茸似のキノコやエリンギっぽいキノコ等もあったけど、明らかに毒キノコっぽいカラフルなキノコも沢山あって。
こんな医者も薬も無い中でそんな物を口にするリスクは犯せない。
「……それなら。それとそれは問題なく食べられるキノコだな。そっちは食えば腹を下すが、それ以外に害はないから、量を調整して下剤として用いられる事もあるキノコだ」
そう思ったのに、アルトはすらすらと知識を口にした。
「俺は暗殺者だ。毒の知識は豊富にあるからな。
キノコ以外にも……ほら、そこの草は香に混ぜると甘く良い香りがするが、翌朝には覚めない眠りに就ける毒草だ。
が、煎じて飲む分には不眠に効く眠り薬になる」
なるほど、確かにこの分野に於いては結構な知識を持っているらしい。
「なら、帰り道に食べて問題のないキノコや野草を教えてくれるか。夕飯の材料にしたい」
アルトは頷くが。
彼のさじ加減一つで私は毒を口にする事になる。
まぁ、彼の腕ならそれよりさっさと首でも切り落とすほうが楽な気もするけど。
夕飯に、野草ときのこと燻製肉のバター炒めを出したら、神妙な顔で食べていたけど。
何か悩ましげに見えるのは……気のせいか?
その幅は、本当に人一人が通れる広さしかない。
それでも、次に通る時にはかなり楽に歩けるだろう。
その為に、今は歩みの速度を通常の半分以下にしてでも道を切り拓きながら先へ進む。
アルトは、迷う事無く。
けれど私は所見ではすぐに何処を歩いているのか分からなくなりそうな森の中、そもそも知らない場所で、ダンジョンがどこら辺にあるのかも分からないまま進んで。
「……今日はここまでだな。普通に進めばとっくに着いてただろうが、流石にこのペースではキツかったな」
まだ日は高いが、天辺からはだいぶ遠ざかり、既に水平線との中間地点まで降りてきている。
「早めに船に戻る方が良いだろう」
慣れない場所で、それも暗い中での戦闘はなるべく避けたいところだ。
私も今日の今日でいきなりダンジョンに辿り着いて早速攻略! ……なんて騒ぐ程ガッついてないし。
むしろ他にライバルも居ないんだし、安全マージンはたっぷり取った上で、まったり攻略で十分だと思っていたから、
「うん。……実のなる木も殆ど無いし。……時折見かけるキノコは気になるけど、良く分からないキノコを食べる様な蛮勇はしたくないし」
そう、ぱっと見は舞茸似のキノコやエリンギっぽいキノコ等もあったけど、明らかに毒キノコっぽいカラフルなキノコも沢山あって。
こんな医者も薬も無い中でそんな物を口にするリスクは犯せない。
「……それなら。それとそれは問題なく食べられるキノコだな。そっちは食えば腹を下すが、それ以外に害はないから、量を調整して下剤として用いられる事もあるキノコだ」
そう思ったのに、アルトはすらすらと知識を口にした。
「俺は暗殺者だ。毒の知識は豊富にあるからな。
キノコ以外にも……ほら、そこの草は香に混ぜると甘く良い香りがするが、翌朝には覚めない眠りに就ける毒草だ。
が、煎じて飲む分には不眠に効く眠り薬になる」
なるほど、確かにこの分野に於いては結構な知識を持っているらしい。
「なら、帰り道に食べて問題のないキノコや野草を教えてくれるか。夕飯の材料にしたい」
アルトは頷くが。
彼のさじ加減一つで私は毒を口にする事になる。
まぁ、彼の腕ならそれよりさっさと首でも切り落とすほうが楽な気もするけど。
夕飯に、野草ときのこと燻製肉のバター炒めを出したら、神妙な顔で食べていたけど。
何か悩ましげに見えるのは……気のせいか?
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