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聖剣と聖女と聖木と
19話 駆けつけた仲間
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追いつくように走ってくる馬は2頭だった。
警戒する兵士を横目にジェイムスへと連絡があっ
た。
追いかけてきたのはハイド先生と、アスラそして
その腕の中にはセシリアがいたのだった。
「どうして……」
「何を言ってるのよ!ルイスくんが居ないって
連絡があって、すぐに思い当たる場所と言っ
たら……分かるでしょ?」
セシリアが言うと、呆れたようにハイドが頷く。
「遠征は魔の森、瘴気が多い世界樹の根本に行
くのだろう?だったら私も行った方がいいと
思ってな」
そう言ってハイド先生は腕を組み治す。
アスラはにっこりと笑って、セシリアのお守りだ
と言ってのけた。
「お前らな~、どれだけ危険か知ってるのか?」
それはジェイムスにも言える言葉であった。
が、ジェイムスは王命である為、断れない。
だが、他の皆は違うのだ。
自分の意思で行動を決めれる。
ルイスはジェイムスについてくと決めた。
ルイスはアスラに対して少し気まずい気持ちだ
ったが、それはこの前の事がある為でもある。
魔力は増えたし、いいことではあったがなぜか
複雑な気持ちになるのだった。
ハイドは何やら嬉しそうにしているし、何がそ
んなに楽しいのだろう?
今から強い魔物が沢山出てくる場所へ行くのだ。
普通なら、そんな楽しいわけはないのだ。
「ハイド先生は楽しそうですね?」
「あぁ、分かるか?実はな……あの時のキメラが
成長したんだ。それもかなり大きくな……もう
世話が大変だが、実に充実している気分だ。
この笛を吹けば飛んでくるんだ。見たいか?」
「いえ、別に……」
「見たくないのか?実験の成果だぞ?滅多に見れ
ない希少な存在だぞ?」
「いえ、大丈夫です。呼ばなくてもいいですから!」
即座にことわった。
その理由はこんな場所で竜など呼べばどうなるこ
とか!
魔物が余計に集まってくるだろう。
それにこの場所は瘴気が多いのだ。
息をするのさえも気持ち悪いような空気には多く
の瘴気が混ざっていて、このままこの空気を吸い
すぎると呪いが発動する。
それがジェイムスにかかっていた呪いの正体でも
あった。
多分、正規ルートではジェイムスを落としてジェ
イムスが瘴気に侵され道を踏み外す事もある。
それはセシリアによって正気を取り戻す事になる
のだが……。
今回はどうなることか!
まぁ、なるようにしかならないと思うと、ルイス
はジェイムスにべったりくっつく事にした。
少しでも、浄化し続ける為でもあった。聖剣だけ
の力では瘴気を抑えきれなくなるかもしれないか
らだった。
ジェイムスの身体を蝕む瘴気よる影響は根深く、
まるで世界樹が国を繁栄させる代わりに、助けて
くれと言っているようでもあった。
警戒する兵士を横目にジェイムスへと連絡があっ
た。
追いかけてきたのはハイド先生と、アスラそして
その腕の中にはセシリアがいたのだった。
「どうして……」
「何を言ってるのよ!ルイスくんが居ないって
連絡があって、すぐに思い当たる場所と言っ
たら……分かるでしょ?」
セシリアが言うと、呆れたようにハイドが頷く。
「遠征は魔の森、瘴気が多い世界樹の根本に行
くのだろう?だったら私も行った方がいいと
思ってな」
そう言ってハイド先生は腕を組み治す。
アスラはにっこりと笑って、セシリアのお守りだ
と言ってのけた。
「お前らな~、どれだけ危険か知ってるのか?」
それはジェイムスにも言える言葉であった。
が、ジェイムスは王命である為、断れない。
だが、他の皆は違うのだ。
自分の意思で行動を決めれる。
ルイスはジェイムスについてくと決めた。
ルイスはアスラに対して少し気まずい気持ちだ
ったが、それはこの前の事がある為でもある。
魔力は増えたし、いいことではあったがなぜか
複雑な気持ちになるのだった。
ハイドは何やら嬉しそうにしているし、何がそ
んなに楽しいのだろう?
今から強い魔物が沢山出てくる場所へ行くのだ。
普通なら、そんな楽しいわけはないのだ。
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「あぁ、分かるか?実はな……あの時のキメラが
成長したんだ。それもかなり大きくな……もう
世話が大変だが、実に充実している気分だ。
この笛を吹けば飛んでくるんだ。見たいか?」
「いえ、別に……」
「見たくないのか?実験の成果だぞ?滅多に見れ
ない希少な存在だぞ?」
「いえ、大丈夫です。呼ばなくてもいいですから!」
即座にことわった。
その理由はこんな場所で竜など呼べばどうなるこ
とか!
魔物が余計に集まってくるだろう。
それにこの場所は瘴気が多いのだ。
息をするのさえも気持ち悪いような空気には多く
の瘴気が混ざっていて、このままこの空気を吸い
すぎると呪いが発動する。
それがジェイムスにかかっていた呪いの正体でも
あった。
多分、正規ルートではジェイムスを落としてジェ
イムスが瘴気に侵され道を踏み外す事もある。
それはセシリアによって正気を取り戻す事になる
のだが……。
今回はどうなることか!
まぁ、なるようにしかならないと思うと、ルイス
はジェイムスにべったりくっつく事にした。
少しでも、浄化し続ける為でもあった。聖剣だけ
の力では瘴気を抑えきれなくなるかもしれないか
らだった。
ジェイムスの身体を蝕む瘴気よる影響は根深く、
まるで世界樹が国を繁栄させる代わりに、助けて
くれと言っているようでもあった。
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