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発掘探検おわり
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ユータは目の前の恐竜対戦にただただ感動し、3体とも応援していた。
それは初めは小声での応援だったのが、テンションが上がっていくにつれ、声量も上がっていく。
ティラノサウルス、トリケラトプス、プテラノドンと恐竜が3対になった頃には大声で叫んでいる状態になっていた。
「うおおおお!がんばれーー!」
そんなユータに恐竜が気づかないわけがなく、ティラノサウルスがユータへと鋭い視線を向けた。
「あ!もしかして、・・・まずい?!に、逃げなきゃ!」
慌てて走り出すユータだが、木や草が邪魔でなかなか上手いこと走れない。
そっと後ろを振り返ると、先程までトリケラトプスを襲っていたのに、狙いをユータに変えたのかティラノサウルスが追いかけてきていた。
「ぎゃあああぁぁぁぁぁ!!ぼくなんて食べるところないよー!!あっち行けー!!」
必死に足を動かし逃げる。しかしティラノサウルスの足は早かった。もう少しで追いつかれるその時、ユータの視界にあの洞窟が見えた。
反射的に洞窟の中へと転がり込むように逃げ込んだ。
洞窟は思ったより小さかったようで、ティラノサウルスが入ってくる事はできなかった。
入口でグルルルルルル!と唸り声を上げながらウロウロするティラノサウルスは、心臓に悪い。自分を狙っている猛獣がすぐ近くにいる、この状況は生きた心地がしなかった。
「くっそぅ・・・おまえなんかに食べられてたまるか!それくらいなら・・・・・・・・・・ぼくが恐竜なんてーーー食べてやるっ!!」
あまりの恐怖にそうユータが叫んだ、その時だった!
ピカァァァァ
洞窟に眩いばかりの光が差し込んできた!ユータは目を開けていられない程の光に慌てて目を瞑る。瞼の上からでも分かる光の強さに驚き反射的に両手で目を覆った。
しばらくすると、洞窟の外に居たはずのティラノサウルスの唸り声が聞こえなくなった事に気づいたユータは、恐る恐る目を開く。
そこにはティラノサウルスの姿はなく、ふと下を見ると黒い塊が落ちていた。
よく見るとそれは、ティラノサウルスの形をしたチョコレートだった。それも1つだけではなく、トリケラトプスとプテラノドンもあったのだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆
「ユー君そろそろ、食べちゃいなさい。」
ママの目の前には恐竜の形のチョコレートで遊ぶユータがいた。
グルルルルルル!プギャア!
ドゴオオオォォォォォォン!ドガン!
鳴き声や効果音をつけ、恐竜のチョコを戦わせている。しかし、よく見るとユータの手はチョコレートが溶け出し、茶色いに染まっていっていた。
「ほら、ユー君。食べ物で遊ばないの。・・・もう、手が汚れてるわよ。ほら、そんなに遊ぶんなら・・・ママが恐竜さん食べちゃうぞー!!」
「だめーー!!これはぼくが食べるの!!」
慌ててユータは、自分の口に恐竜を放り込むのだった。
その後、ちゃんと手は洗いました。
それは初めは小声での応援だったのが、テンションが上がっていくにつれ、声量も上がっていく。
ティラノサウルス、トリケラトプス、プテラノドンと恐竜が3対になった頃には大声で叫んでいる状態になっていた。
「うおおおお!がんばれーー!」
そんなユータに恐竜が気づかないわけがなく、ティラノサウルスがユータへと鋭い視線を向けた。
「あ!もしかして、・・・まずい?!に、逃げなきゃ!」
慌てて走り出すユータだが、木や草が邪魔でなかなか上手いこと走れない。
そっと後ろを振り返ると、先程までトリケラトプスを襲っていたのに、狙いをユータに変えたのかティラノサウルスが追いかけてきていた。
「ぎゃあああぁぁぁぁぁ!!ぼくなんて食べるところないよー!!あっち行けー!!」
必死に足を動かし逃げる。しかしティラノサウルスの足は早かった。もう少しで追いつかれるその時、ユータの視界にあの洞窟が見えた。
反射的に洞窟の中へと転がり込むように逃げ込んだ。
洞窟は思ったより小さかったようで、ティラノサウルスが入ってくる事はできなかった。
入口でグルルルルルル!と唸り声を上げながらウロウロするティラノサウルスは、心臓に悪い。自分を狙っている猛獣がすぐ近くにいる、この状況は生きた心地がしなかった。
「くっそぅ・・・おまえなんかに食べられてたまるか!それくらいなら・・・・・・・・・・ぼくが恐竜なんてーーー食べてやるっ!!」
あまりの恐怖にそうユータが叫んだ、その時だった!
ピカァァァァ
洞窟に眩いばかりの光が差し込んできた!ユータは目を開けていられない程の光に慌てて目を瞑る。瞼の上からでも分かる光の強さに驚き反射的に両手で目を覆った。
しばらくすると、洞窟の外に居たはずのティラノサウルスの唸り声が聞こえなくなった事に気づいたユータは、恐る恐る目を開く。
そこにはティラノサウルスの姿はなく、ふと下を見ると黒い塊が落ちていた。
よく見るとそれは、ティラノサウルスの形をしたチョコレートだった。それも1つだけではなく、トリケラトプスとプテラノドンもあったのだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆
「ユー君そろそろ、食べちゃいなさい。」
ママの目の前には恐竜の形のチョコレートで遊ぶユータがいた。
グルルルルルル!プギャア!
ドゴオオオォォォォォォン!ドガン!
鳴き声や効果音をつけ、恐竜のチョコを戦わせている。しかし、よく見るとユータの手はチョコレートが溶け出し、茶色いに染まっていっていた。
「ほら、ユー君。食べ物で遊ばないの。・・・もう、手が汚れてるわよ。ほら、そんなに遊ぶんなら・・・ママが恐竜さん食べちゃうぞー!!」
「だめーー!!これはぼくが食べるの!!」
慌ててユータは、自分の口に恐竜を放り込むのだった。
その後、ちゃんと手は洗いました。
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