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キラキラ!

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ダンジョンを破壊しまくった元凶のワームは、ワイバーンが捕獲して飛び去ってしまった。

天井には大きな穴が空いており、空が見えている。


「さすがにあの大きな穴については、詳細を報告しないとやばいよね・・・。このダンジョンを攻略するには、まだ時期じゃないってことなんだろうなぁ・・・・・はぁ。」


穴を見れば少し落ち込むが、先程までの光景がユータの気分を高揚させてくれる。自分だったらどんな風に戦えるだろうかと、想像するだけでも楽しいのだった。


「とりあえず、戻ろうね。アッシュ行くよ~!」


後ろに居るだろうと振り返り声をかければ、思っていた場所にはアッシュは居なかった。

ユータから遠く離れた場所で、壁をフンフン匂いを嗅ぎ探索しているようだった。



「アッーシュ!!何してるのー!?何か見つけたのかー!?」
「アン!アオーン!」


小さな尻尾をフリフリ、壁の一箇所をとても気にしているような仕草をする。
目がランランとしているので、何か悪いものでも無いだろう。


「ちょっと待って!今、そっちに行くね!」


瓦礫が散乱しているため足場を確認しながら、確実にアッシュの元へと急ぐ。
すると、アッシュの鼻が指し示す場所に赤い宝石のようなものが埋まっていた。


「なんだろう・・・?鑑定。」


鑑定をかけてみると、何かを開く為の魔法道具の仕掛けのようだった。
罠などは無いようだ。


「これはもう、押すしかないっ!!」


迷いもなく、いい笑顔でユータは赤い宝石に魔力を送る。


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・


赤い宝石の合った場所から、縦に亀裂が入り横にスライドしていく。
扉になっていたようだ。

そして、新たな通路が現れた。


「おおーー!ここは崩れたりしてないみたいだな。他の場所より頑丈にできてるのかなぁ?」


横に両手を伸ばせば、両壁に手が届くくらいの狭い通路を進んで行く。
この通路は光苔のお陰でほんのり明るいので、進むのには問題ない。

10分程歩くと、小さな扉が現れた。黒く金色の装飾に縁取られた扉だった。


「これは・・期待値が上がるね!」


しかし、扉には鍵がかかっていて開かない。鑑定で調べてみると、何か合言葉が必要な事が分かった。

「何か合言葉のヒントはないかな・・・。」


その時、アッシュが扉近くに箱を見つけた。


「アン!アン!」
「・・・合言葉だ!すごいぞ、アッシュ!よくやった!!」


ユータは嬉しくてアッシュを撫で回す。


「よーし、扉を開けるぞー!合言葉は・・・・・ええっと・・・・


『まんじゅうんこ!!』」


すると、カチリと金属のぶつかる音がしたと思うと扉がキィィィと開いた。


「やった!!開いた!!」
「アン!アン!」


扉を潜り、中へ入ると部屋の中央に大きな宝箱が鎮座していた。


「宝箱だぁぁぁぁぁ!」


はやる気持ちを抑えながら、ユータは宝箱へと近づいていく。
ゆっくり宝箱に手を伸ばし、蓋に手をかける。
ゆっくりゆっくり蓋を開いていく。


「わあぁぁぁぁ!すごーい!宝石がたっくさん入ってるー!!」
「ウォン!!」


宝箱に入っていたのは、たくさんの宝石だった!ほのかな明かりの中でもキラキラと輝いていた。


「大金持ちだぁ~~!!!」














おもちゃの宝箱に色んな形をしたプラスチックの宝石が入っていた。その宝箱の前でユータが、「大金持ちだぁ~!」と叫んでいる。


「ユー君、あの宝石?好きよね~。宝箱の貯金箱によく入ってるわ。お金は入れないけどね。ふふっ。」


アッシュはユータの叫びと一緒にぴょんぴょん飛び跳ねていた。


「それにしても・・・・・・・・・・・・合言葉がひどい・・・・・(涙)」
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