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ノースポール公爵家の事情編
スライムって分裂しますよね
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はぁ。と、出もしないため息を吐きそうになったヒナタだが、はっ!と思いつく。
(・・・・・・・・・・・・・・・分裂?もしかして、出来るんじゃない?だって、スライムだよ?わたし!!スライムは分裂したり合体したりしてた・・・ハズ。あれ?もしかしてわたしのスライムのイメージって、変かな??いや、今それ関係ない。ないったらない!え~っと、そう!分裂ね!分裂!やってみるぞ!)
体をむに~んと、横に伸ばし分裂するようにイメージする。
最初はただ、伸びるだけだったが突然なにかコツのようなものを掴んだ気がした。
それを機にプチンと自分の一部が離れた感覚があった。
ガバッ!と、横を確認すると・・・そこにはミニサイズのスライムがちょこんと佇んでいた。
(お・お・おお~・・・本当にできた・・・わたし、・・・すごいわ~。)
自画自賛しながら、ミニサイズのスライムを確認する。
そのミニサイズのスライムは、あまり自我があるわけでなく、自分が動かせるロボットのような感覚であった。
視覚も共有できるし、思った通りに動かせるソレをヒナタは、まんまミニと呼ぶ事にした。
(よし、ミニ!お母様のお世話をしながら、容態が悪化もしくは何か異変があれば報告するようにっ!)
ヒナタの命令にミニは「ミッ!」と返事を返す。そして、お母様の頭の近くで待機したのだった。
(お・・おお~!自分で出しておきながらちょっとすごいと思ってしまった。でもこれでお母様はひとまず良しとして、エライザ様を探すか。)
ミニに手を振り、部屋を後にする。
扉の下の隙間からうにょーんと廊下へと出たヒナタは、先程使ったマップをまた起動する。
とにかくエライザ様の居場所の状態がないので、マップを見ながらどうするか考える。
(あ、そういえばさっきの侍女さん!エライザ様にお菓子の差し入れに行くとかなんとか言ってなかった?あの2人の後をつければ、たどり着くんじゃない?)
名案だと顔を輝かせ、さっき侍女とすれ違った場所まで戻り、侍女が向かった方向へと進む。
だが、ここでヒナタはマップの欠点に気づく。
(しまった、さっきの2人の名前が分かんないから、どれか分からない・・・。適当にタッチしてもマップの表示も???のままだ~。)
ちょっとだけ遠い目をしてしまう。
とりあえず侍女の行った方向へ向かう途中、庭に出た。広い庭にたくさんの色とりどりの花が咲き乱れていた。
(ほわぁ~~!すっごいきれい!なんだか、物語の世界に入ったみたい。)
あまりの光景にうっとりと見入ってしまったヒナタだった。
そんな時、また話し声が聞こえてきた。その声に、はっ、と我に返り何か情報がないかと耳を澄ます。
「エライザ様から商人を呼ぶように頼まれたんだけど、私たちも何か買ってもらえないかしら?」
「え~?何を言ってるの~?そんな事あるわけないじゃない!でも、商人の方が何かプレゼントしてくれるんじゃない?・・・これからもご贔屓にってね!」
「確かに!公爵家御用達だなんて、とっても名誉な事だものね!」
「そうそう!もう少ししたら、商人も来るんでしょう?」
「そうね。頼んで来るものね、あの商人。お嬢様の授業も終わってお疲れだろうから、お茶をご用意しにエライザ様の所へ行きましょう。ついでに・・・ふふっ。」
「ふふっ。そうね!行きましょう!」
(この2人・・・エライザ様のとこに行くって言ったよね?よしっ、付いて行こう!そういえば、エライザ様って別邸に住んでるって言ってた!そりゃ、庭にも出るわ。・・・今度、ヒマを見つけてじっくり見させてもらおうっと)
侍女の会話を盗み聞きしたヒナタは、後を付ける事にしたのだった。
(・・・・・・・・・・・・・・・分裂?もしかして、出来るんじゃない?だって、スライムだよ?わたし!!スライムは分裂したり合体したりしてた・・・ハズ。あれ?もしかしてわたしのスライムのイメージって、変かな??いや、今それ関係ない。ないったらない!え~っと、そう!分裂ね!分裂!やってみるぞ!)
体をむに~んと、横に伸ばし分裂するようにイメージする。
最初はただ、伸びるだけだったが突然なにかコツのようなものを掴んだ気がした。
それを機にプチンと自分の一部が離れた感覚があった。
ガバッ!と、横を確認すると・・・そこにはミニサイズのスライムがちょこんと佇んでいた。
(お・お・おお~・・・本当にできた・・・わたし、・・・すごいわ~。)
自画自賛しながら、ミニサイズのスライムを確認する。
そのミニサイズのスライムは、あまり自我があるわけでなく、自分が動かせるロボットのような感覚であった。
視覚も共有できるし、思った通りに動かせるソレをヒナタは、まんまミニと呼ぶ事にした。
(よし、ミニ!お母様のお世話をしながら、容態が悪化もしくは何か異変があれば報告するようにっ!)
ヒナタの命令にミニは「ミッ!」と返事を返す。そして、お母様の頭の近くで待機したのだった。
(お・・おお~!自分で出しておきながらちょっとすごいと思ってしまった。でもこれでお母様はひとまず良しとして、エライザ様を探すか。)
ミニに手を振り、部屋を後にする。
扉の下の隙間からうにょーんと廊下へと出たヒナタは、先程使ったマップをまた起動する。
とにかくエライザ様の居場所の状態がないので、マップを見ながらどうするか考える。
(あ、そういえばさっきの侍女さん!エライザ様にお菓子の差し入れに行くとかなんとか言ってなかった?あの2人の後をつければ、たどり着くんじゃない?)
名案だと顔を輝かせ、さっき侍女とすれ違った場所まで戻り、侍女が向かった方向へと進む。
だが、ここでヒナタはマップの欠点に気づく。
(しまった、さっきの2人の名前が分かんないから、どれか分からない・・・。適当にタッチしてもマップの表示も???のままだ~。)
ちょっとだけ遠い目をしてしまう。
とりあえず侍女の行った方向へ向かう途中、庭に出た。広い庭にたくさんの色とりどりの花が咲き乱れていた。
(ほわぁ~~!すっごいきれい!なんだか、物語の世界に入ったみたい。)
あまりの光景にうっとりと見入ってしまったヒナタだった。
そんな時、また話し声が聞こえてきた。その声に、はっ、と我に返り何か情報がないかと耳を澄ます。
「エライザ様から商人を呼ぶように頼まれたんだけど、私たちも何か買ってもらえないかしら?」
「え~?何を言ってるの~?そんな事あるわけないじゃない!でも、商人の方が何かプレゼントしてくれるんじゃない?・・・これからもご贔屓にってね!」
「確かに!公爵家御用達だなんて、とっても名誉な事だものね!」
「そうそう!もう少ししたら、商人も来るんでしょう?」
「そうね。頼んで来るものね、あの商人。お嬢様の授業も終わってお疲れだろうから、お茶をご用意しにエライザ様の所へ行きましょう。ついでに・・・ふふっ。」
「ふふっ。そうね!行きましょう!」
(この2人・・・エライザ様のとこに行くって言ったよね?よしっ、付いて行こう!そういえば、エライザ様って別邸に住んでるって言ってた!そりゃ、庭にも出るわ。・・・今度、ヒマを見つけてじっくり見させてもらおうっと)
侍女の会話を盗み聞きしたヒナタは、後を付ける事にしたのだった。
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