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美少女との出会い編
出会い
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にっこりと笑う無邪気な美少女に捕まってしまった自分。
このままではまずいと、体を捩りにげようとするが、見えない壁に阻まれ逃げられない。
「ねぇねぇ、それより、リタ見て見て!初めてなの!こんなに白いの見つけたの!」
「・・・・・え?・・・・・まあ!本当ですね!私は、あまり見たことがございませんが、たまに街の外へおつかいに行く時に見かけるのは水色ですものね?」
「そうなのよ!こんなに白い・・・というか透明?に近い色は珍しいわ!私だって、あのワイルドボアが追いかけていなければ、気づかなかったかもしれないわ。」
しげしげと自分の姿を覗き込んで来る美少女と女性。
(・・・黒髪だ・・・懐かしい・・・。)
美少女の黒い長い髪が目の前にサラッと降ってきた。目の前を横切ると不思議と懐かしさが込み上げてきた。
(ん・・・?なんで懐かしい・・・?あれっ?な・・・なに?この記憶は・・・?)
頭の中に見知らぬ女性の記憶が流れ込んでくる。いきなりの出来事にパニックを起こし体がブルブルと震えてきた。
パニックを起こしながらも、必死に流れ込んで来る記憶と向き合っていく。
☆★☆★☆★
鏡に映る、肩までの黒髪を櫛で整える女性。赤いカーディガンを羽織り、ジーンズを合わせ、ボディバッグにお財布と携帯電話と手帳が入っているのを確認する。そして、シューズを履いて家の玄関を飛び出していく。
『バイトに遅れそう!やばっ!』
そんな声と共に駆け足でバス停まで走る。目の前のバス停にバスが近づくのが視界に入った。
『やった!あのバスに乗れば間に合いそう!』
バスに間に合いそうと喜んだ時だった。
道路を横切る方が早いと判断した女性は、道路に飛び出してしまった。
直後。
自分に迫り来る車。
キキィーーーーーッッ!!!!
ドンッッッ!!
衝撃音が鳴り響いた、一拍の後悲鳴が響き渡る。
☆★☆★☆★
(あああああっ!危ないっ!・・・・・あれは・・・・・わ・わたし・・・・・?)
確かにぶつかったと思ったが、痛みは無い。だが、ぶつかる衝撃で現実に引き戻されたが、また新たな記憶が流れ込んでくる。
膨大な記憶の量に段々と対応できなくなったのか、意識が遠のいていく。
意識が途切れる間際、美少女の声が聞こえた。
「大変!なんだか様子が変だわ!ワイルドボアに怪我させられたのかしら?」
「うーん?怪我ですか・・・?ちょっと分からないですね・・・?」
「とにかく、屋敷に連れて帰るわよっ!」
「えっ!?連れて帰るのですか?・・・・・バレたら不味くないですか?」
「大丈夫!隠し部屋で観察・・・もとい、治療するから!リタも口裏は合わせておいてね!」
リタは少し考える素振りをしてから、覚悟をきめたように、しっかりお嬢様の目を見て頷いたのだった。
「・・・わかりました。このリタにお任せください。」
「ふふっ、頼もしいわね!ありがとう!大好きよ、リタ!」
「私もお嬢様が大好きです。」
2人はしばし見つめ合い、フフッと、どちらともなく笑い合い、帰宅の為の行動へと移っていったのだった。
自分はこれからどうなるのかと不安に思いながらも、意識は途切れたのだった。
このままではまずいと、体を捩りにげようとするが、見えない壁に阻まれ逃げられない。
「ねぇねぇ、それより、リタ見て見て!初めてなの!こんなに白いの見つけたの!」
「・・・・・え?・・・・・まあ!本当ですね!私は、あまり見たことがございませんが、たまに街の外へおつかいに行く時に見かけるのは水色ですものね?」
「そうなのよ!こんなに白い・・・というか透明?に近い色は珍しいわ!私だって、あのワイルドボアが追いかけていなければ、気づかなかったかもしれないわ。」
しげしげと自分の姿を覗き込んで来る美少女と女性。
(・・・黒髪だ・・・懐かしい・・・。)
美少女の黒い長い髪が目の前にサラッと降ってきた。目の前を横切ると不思議と懐かしさが込み上げてきた。
(ん・・・?なんで懐かしい・・・?あれっ?な・・・なに?この記憶は・・・?)
頭の中に見知らぬ女性の記憶が流れ込んでくる。いきなりの出来事にパニックを起こし体がブルブルと震えてきた。
パニックを起こしながらも、必死に流れ込んで来る記憶と向き合っていく。
☆★☆★☆★
鏡に映る、肩までの黒髪を櫛で整える女性。赤いカーディガンを羽織り、ジーンズを合わせ、ボディバッグにお財布と携帯電話と手帳が入っているのを確認する。そして、シューズを履いて家の玄関を飛び出していく。
『バイトに遅れそう!やばっ!』
そんな声と共に駆け足でバス停まで走る。目の前のバス停にバスが近づくのが視界に入った。
『やった!あのバスに乗れば間に合いそう!』
バスに間に合いそうと喜んだ時だった。
道路を横切る方が早いと判断した女性は、道路に飛び出してしまった。
直後。
自分に迫り来る車。
キキィーーーーーッッ!!!!
ドンッッッ!!
衝撃音が鳴り響いた、一拍の後悲鳴が響き渡る。
☆★☆★☆★
(あああああっ!危ないっ!・・・・・あれは・・・・・わ・わたし・・・・・?)
確かにぶつかったと思ったが、痛みは無い。だが、ぶつかる衝撃で現実に引き戻されたが、また新たな記憶が流れ込んでくる。
膨大な記憶の量に段々と対応できなくなったのか、意識が遠のいていく。
意識が途切れる間際、美少女の声が聞こえた。
「大変!なんだか様子が変だわ!ワイルドボアに怪我させられたのかしら?」
「うーん?怪我ですか・・・?ちょっと分からないですね・・・?」
「とにかく、屋敷に連れて帰るわよっ!」
「えっ!?連れて帰るのですか?・・・・・バレたら不味くないですか?」
「大丈夫!隠し部屋で観察・・・もとい、治療するから!リタも口裏は合わせておいてね!」
リタは少し考える素振りをしてから、覚悟をきめたように、しっかりお嬢様の目を見て頷いたのだった。
「・・・わかりました。このリタにお任せください。」
「ふふっ、頼もしいわね!ありがとう!大好きよ、リタ!」
「私もお嬢様が大好きです。」
2人はしばし見つめ合い、フフッと、どちらともなく笑い合い、帰宅の為の行動へと移っていったのだった。
自分はこれからどうなるのかと不安に思いながらも、意識は途切れたのだった。
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