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第3話
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数日後。弘樹は玉山と撮影スタジオにいた。庭付き一戸建て住宅を丸ごと貸し出しており、簡単な機材やアメニティなども用意されている。
「こんなスタジオあったんですね!」
「丸一日貸切にしたので値段結構するんですけどね。あ、今日は僕が無理矢理に頼んだから折半で大丈夫ですよ。普段、みひろさんは自撮りですよね?」
「はい、撮ってくれる仲の良い人がいなくて、打ちっぱなしの壁みたいなスタジオに知らない人と割り勘で入って、隅っこでセルフィーです」
だから、玉山さんみたいな人気のカメラマンさんが来てくれて嬉しいです、と弘樹は微笑んだ。本来ならスタジオ代はコスプレイヤー側が払うのがこの世界の常識らしいし、元々はお礼だった筈なのだが、アルバイトしかしていない大学生には厳しい値段だったので甘えておく。
早速、弘樹は玉山が用意した衣装に着替えることにした。まず差し出されたのはセーラー服。それ自体は普通に見えたが、付随した下着が――紐しかない。
「た、玉山さん、これ……」
「左右の腰で結ぶんです。使ったことないんですか?」
「は、はい……これ、どうやってタマとか隠せば……」
「後で教えてあげますよ。とりあえず先に全部着てきて下さい」
「は、い……」
顔を赤く染めて頷くと、撮影の用意をすると言う玉山と分かれて別の部屋で着替えた。着てみると、セーラー服も臍が見える程丈が短かったり、スカートも明らかに下着が見えてしまう長さだ。女の子ならパンチラで済むだろうが、弘樹だと性器も見えてしまう気がした。とりあえず自前の下着のまま、玉山の部屋に戻る。
「玉山さん……着替え、ました……」
「おかえりなさい。うん、僕の見立て通りです」
「え?」
「可愛いですよ、とても」
口元を綻ばせた玉山に、弘樹は釣られて頬を染めた。やはり、かっこいいよりも可愛いと言われた方が好きだと弘樹は実感する。
「でも、やっぱりその下着は駄目ですね」
「え……あ、」
「脱いで、そこのソファに膝立ちで座って下さい」
「……分かりました」
弘樹はスカートからはみ出る下着を脱ぎ、ソファに両膝を乗せた。背もたれを掴むとスカートの裾を玉山に捲られ、羞恥に赤みを増した。
「あ、そのまま動かないで」
「へ?」
「今の姿で、一度撮ります」
返事をする前に、シャッターを切る音が数回鳴った。足は閉じていたので、見えていたのはお尻だけではあるが。
「た、玉山さん!」
「なんですか?」
「俺、エロいの出す予定ないんですが……」
「あれ? 僕が提出した企画書、ちゃんと読んでないの?」
「……え?」
敬語がなくなった玉山に、弘樹は戸惑った。玉山は前もって弘樹に渡したものと同じ内容が印刷された紙の束を、弘樹に手渡す。3枚目の辺りに書かれていた内容に、弘樹は固まった。
『新刊2作目…………はめ撮り風写真集(R-18)
読んでる人が、みひろとエッチするイメージDVDROM』
「何も言われなかったので、てっきりOKだと思ってたんだけどなぁ……」
「……見落として、ました……」
「ちゃんと読んでくださいってお願いしたのに」
「う……すみません」
「じゃあ、ちゃんと読まなかった罰。企画書通りに、最後まで撮影させて」
「え!? でも……俺18禁やらないポリシーが……」
「今までの本も、充分エロかったよ? 例え脱いでなくても、着エロ系っていうのかな……よく頒布中止にならなかったなぁって」
「こんなスタジオあったんですね!」
「丸一日貸切にしたので値段結構するんですけどね。あ、今日は僕が無理矢理に頼んだから折半で大丈夫ですよ。普段、みひろさんは自撮りですよね?」
「はい、撮ってくれる仲の良い人がいなくて、打ちっぱなしの壁みたいなスタジオに知らない人と割り勘で入って、隅っこでセルフィーです」
だから、玉山さんみたいな人気のカメラマンさんが来てくれて嬉しいです、と弘樹は微笑んだ。本来ならスタジオ代はコスプレイヤー側が払うのがこの世界の常識らしいし、元々はお礼だった筈なのだが、アルバイトしかしていない大学生には厳しい値段だったので甘えておく。
早速、弘樹は玉山が用意した衣装に着替えることにした。まず差し出されたのはセーラー服。それ自体は普通に見えたが、付随した下着が――紐しかない。
「た、玉山さん、これ……」
「左右の腰で結ぶんです。使ったことないんですか?」
「は、はい……これ、どうやってタマとか隠せば……」
「後で教えてあげますよ。とりあえず先に全部着てきて下さい」
「は、い……」
顔を赤く染めて頷くと、撮影の用意をすると言う玉山と分かれて別の部屋で着替えた。着てみると、セーラー服も臍が見える程丈が短かったり、スカートも明らかに下着が見えてしまう長さだ。女の子ならパンチラで済むだろうが、弘樹だと性器も見えてしまう気がした。とりあえず自前の下着のまま、玉山の部屋に戻る。
「玉山さん……着替え、ました……」
「おかえりなさい。うん、僕の見立て通りです」
「え?」
「可愛いですよ、とても」
口元を綻ばせた玉山に、弘樹は釣られて頬を染めた。やはり、かっこいいよりも可愛いと言われた方が好きだと弘樹は実感する。
「でも、やっぱりその下着は駄目ですね」
「え……あ、」
「脱いで、そこのソファに膝立ちで座って下さい」
「……分かりました」
弘樹はスカートからはみ出る下着を脱ぎ、ソファに両膝を乗せた。背もたれを掴むとスカートの裾を玉山に捲られ、羞恥に赤みを増した。
「あ、そのまま動かないで」
「へ?」
「今の姿で、一度撮ります」
返事をする前に、シャッターを切る音が数回鳴った。足は閉じていたので、見えていたのはお尻だけではあるが。
「た、玉山さん!」
「なんですか?」
「俺、エロいの出す予定ないんですが……」
「あれ? 僕が提出した企画書、ちゃんと読んでないの?」
「……え?」
敬語がなくなった玉山に、弘樹は戸惑った。玉山は前もって弘樹に渡したものと同じ内容が印刷された紙の束を、弘樹に手渡す。3枚目の辺りに書かれていた内容に、弘樹は固まった。
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「……見落として、ました……」
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「う……すみません」
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