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35 ギャップ萌え・・・は、しない。
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ドウン・・・!と魔獣の身体が地面に落ち、その周囲の草がまた黒く枯れた。
その直後。
「あ・・っ」
黒い魔獣の身体が霧散した。
クロウに聞いてはいたけれど、本当に跡形も無くなるんだ・・・。
大きな身体があった場所には、ルビーのような色の大きな石だけが残っていた。
魔獣が消えると同時、恐怖から変に力が入っていた身体が弛緩するが、それでも手の震えはなかなか治まらなかった。
「ハルカ?」
「あ、アル・・・さま」
「もう大丈夫だ」
「は・・」
「・・・怖かったな。そのまま私の胸に寄りかかっていなさい」
回る手が俺の中に残る恐怖を鎮めるように、ぽんぽん、と腰を軽く叩いた。
手綱を持ち直したもう片方の腕も回されて、完全に腕の中に閉じ込められた。
今はそれが安心する。
「魔獣に遭ったのは初めてか」
「・・・はい」
「よく叫ばなかった。えらかったぞ」
「・・それは、声が出なかっただけで・・・」
「それでも、あそこで大声でも出されていたら魔獣が更に興奮していたかもしれない」
大人しく私に守られて偉かったと、頭まで撫でられる。
子供扱いか。いや、ここでは俺子供らしいけど。
そんなふうに俺が王子に慰められている間、騎士さん達は魔獣の残した魔石を拾ったり、魔獣が倒れ黒く枯れたところに懐から出した瓶に入っていた水を撒いていたりしていた。
聖水とか、かな。
水が地面に触れた瞬間、シュワッと白い煙が出て黒かったその場所が自然な茶色い枯草に変わった。
「・・・魔獣が死んだ場所はどうしても穢れが出やすくなるから、ああして聖水で浄化するのだ」
「そうなのですね・・・」
俺が見ているのに気付いたのだろう王子が教えてくれる。
が、俺には見えていた。
聖水を掛けた場所は一見してただの枯草になったように見えるが、土に浸み込んだほんの僅かな闇が残っている事を。
何もしないよりは全然いいけど・・・。
この場所、このままにしていて良いのだろうか。
ちゃんと浄化とかしないと、ダメなんじゃ・・・?
『・・・ハルカ』
「あ、クロウ」
クロウは人の営みに手を出さない。
たとえ、誰かが死にそうになっていたとしてもだ。
だから当然、今の魔獣とのやり取りも後ろで黙って見ていた。
俺に命の危険が及ぶような事態になれば干渉してくるのかもしれないが。
「クロウ、あの場所・・・」
プルームのすぐ横に来たクロウに目で訴える。
闇の欠片が残っているのもクロウなら見えている筈だ。
クロウはちらりとその場所を一瞥したが、すぐに俺に視線を戻し言い切った。
『ハルカは手を出さない方がいい。』
「・・・」
『今日は無理だろうが、数日のうちにここに神官が派遣されてくるだろう。
ハルカが手を出すことは無い。
騒がれたくはないだろう?』
「それはそうだけど・・・」
『この国ではきちんと神殿が機能している。
この闇の残滓が見える見えないにかかわらず、魔獣が出た場所には必ず神官が派遣され浄化することになっているから大丈夫だ。
このくらいであれば神官一人で浄化出来るレベルであるし、ハルカの力を使うまでもない。
一応言っておくが、ハルカの浄化の力はこの国の神官長のそれを遥かに凌ぐ。
その力が露見すれば、下手をすれば神殿に監禁されるぞ』
「・・・」
じーさん神さん、やりすぎか。
つーか、監禁とか、それは絶対に嫌だ。
せっかく王子様に約束してもらったっつーのに。
『まあ、万が一そのような事になっても我がすぐに救ってやるが』
「・・・はは、うん」
いや、クロウ、ホントにイケメン。
もしお前が人間で俺が女子だったら惚れるわ。
でもまあ、そういう事なら放っておこう。
うん。
納得して頷いていると、じっと黙っていた王子様がおずおずと訊いてくる。
「・・・ハルカ、神獣様と話しているのか?」
『ハルカ、この王子は使える。
権力も戦闘力も判断力もそこそこある。邪悪な気配も無い。安心して良いと思うぞ』
「・・・アルブレヒト様は強いから安心して良いと」
流石に王子様に向かって”使える”発言はマズイだろうと当たり障りのないところだけを伝えると、王子様は嬉しそうにクロウを見た。
「身に余るお言葉ありがとう存じます」
『ふん。あくまでそこそこだ』
・・・王子様はクロウの声が聞こえなくて良かったかも。
当たりがキツイよ。
「ハルカ殿の身は命に代えましてもお守り致します」
「・・・命に代えてとか、嫌なんだけど」
せっかく助けたというのに。
どうしてすぐにそういう事を言っちゃうのか。
思わず素で返してしまうと、グリンと王子の顔がこちらに向いた。
「っな、んですか」
ビビるからやめてくれ。
「出来ればだが、私には今のように砕けた言葉で話してくれないか」
いや、それさっきもやり取りしただろ。
「アルブレヒト殿下、それは無理というものです」
「そうか・・・」
思いっきり真顔で言ってやると、王子様は分かりやすく落胆した。
いやアンタ、傅かれるの慣れてるだろ。
そんなやり取りをしているうちに、一応の作業は終わったらしい。
騎士さん達が馬で近付いてきた。
「団長、完了致しました」
「そうか。神殿への使いも出したか?」
「はい」
「よし。では帰還する」
「ハッ!」
王子様は部下の前ではちゃんと威厳のある”王子様”の顔をする。
俺には小さい子や女の子にするように必要以上に甘やかしてくるが、向かってきた魔獣には冷静に鋭い攻撃を仕掛け容赦なくぶった斬って見せた。
こういうのをギャップ萌え?とか言うんだっけ?
いや、俺は別に。あのウインドカッターは凄いとは思ったけど、萌えてはいない。
さっきあんな事があった所為で、最初はくっつき過ぎた背中と胸を離したくてしょうがなかったのに、今はそれが安心するとか、そんな事はちょっと思ってはいるが、それはたださっきの魔獣が怖かったからで。
「ハルカ?出発するから、私の腕にちゃんと掴まって」
腰に回った腕でぐいっと身体を寄せられても、嫌じゃないのは。
・・・・いかん。
魔獣にビビりすぎて思考がおかしな方向に行ってたわ。
冷静になれ俺。
その直後。
「あ・・っ」
黒い魔獣の身体が霧散した。
クロウに聞いてはいたけれど、本当に跡形も無くなるんだ・・・。
大きな身体があった場所には、ルビーのような色の大きな石だけが残っていた。
魔獣が消えると同時、恐怖から変に力が入っていた身体が弛緩するが、それでも手の震えはなかなか治まらなかった。
「ハルカ?」
「あ、アル・・・さま」
「もう大丈夫だ」
「は・・」
「・・・怖かったな。そのまま私の胸に寄りかかっていなさい」
回る手が俺の中に残る恐怖を鎮めるように、ぽんぽん、と腰を軽く叩いた。
手綱を持ち直したもう片方の腕も回されて、完全に腕の中に閉じ込められた。
今はそれが安心する。
「魔獣に遭ったのは初めてか」
「・・・はい」
「よく叫ばなかった。えらかったぞ」
「・・それは、声が出なかっただけで・・・」
「それでも、あそこで大声でも出されていたら魔獣が更に興奮していたかもしれない」
大人しく私に守られて偉かったと、頭まで撫でられる。
子供扱いか。いや、ここでは俺子供らしいけど。
そんなふうに俺が王子に慰められている間、騎士さん達は魔獣の残した魔石を拾ったり、魔獣が倒れ黒く枯れたところに懐から出した瓶に入っていた水を撒いていたりしていた。
聖水とか、かな。
水が地面に触れた瞬間、シュワッと白い煙が出て黒かったその場所が自然な茶色い枯草に変わった。
「・・・魔獣が死んだ場所はどうしても穢れが出やすくなるから、ああして聖水で浄化するのだ」
「そうなのですね・・・」
俺が見ているのに気付いたのだろう王子が教えてくれる。
が、俺には見えていた。
聖水を掛けた場所は一見してただの枯草になったように見えるが、土に浸み込んだほんの僅かな闇が残っている事を。
何もしないよりは全然いいけど・・・。
この場所、このままにしていて良いのだろうか。
ちゃんと浄化とかしないと、ダメなんじゃ・・・?
『・・・ハルカ』
「あ、クロウ」
クロウは人の営みに手を出さない。
たとえ、誰かが死にそうになっていたとしてもだ。
だから当然、今の魔獣とのやり取りも後ろで黙って見ていた。
俺に命の危険が及ぶような事態になれば干渉してくるのかもしれないが。
「クロウ、あの場所・・・」
プルームのすぐ横に来たクロウに目で訴える。
闇の欠片が残っているのもクロウなら見えている筈だ。
クロウはちらりとその場所を一瞥したが、すぐに俺に視線を戻し言い切った。
『ハルカは手を出さない方がいい。』
「・・・」
『今日は無理だろうが、数日のうちにここに神官が派遣されてくるだろう。
ハルカが手を出すことは無い。
騒がれたくはないだろう?』
「それはそうだけど・・・」
『この国ではきちんと神殿が機能している。
この闇の残滓が見える見えないにかかわらず、魔獣が出た場所には必ず神官が派遣され浄化することになっているから大丈夫だ。
このくらいであれば神官一人で浄化出来るレベルであるし、ハルカの力を使うまでもない。
一応言っておくが、ハルカの浄化の力はこの国の神官長のそれを遥かに凌ぐ。
その力が露見すれば、下手をすれば神殿に監禁されるぞ』
「・・・」
じーさん神さん、やりすぎか。
つーか、監禁とか、それは絶対に嫌だ。
せっかく王子様に約束してもらったっつーのに。
『まあ、万が一そのような事になっても我がすぐに救ってやるが』
「・・・はは、うん」
いや、クロウ、ホントにイケメン。
もしお前が人間で俺が女子だったら惚れるわ。
でもまあ、そういう事なら放っておこう。
うん。
納得して頷いていると、じっと黙っていた王子様がおずおずと訊いてくる。
「・・・ハルカ、神獣様と話しているのか?」
『ハルカ、この王子は使える。
権力も戦闘力も判断力もそこそこある。邪悪な気配も無い。安心して良いと思うぞ』
「・・・アルブレヒト様は強いから安心して良いと」
流石に王子様に向かって”使える”発言はマズイだろうと当たり障りのないところだけを伝えると、王子様は嬉しそうにクロウを見た。
「身に余るお言葉ありがとう存じます」
『ふん。あくまでそこそこだ』
・・・王子様はクロウの声が聞こえなくて良かったかも。
当たりがキツイよ。
「ハルカ殿の身は命に代えましてもお守り致します」
「・・・命に代えてとか、嫌なんだけど」
せっかく助けたというのに。
どうしてすぐにそういう事を言っちゃうのか。
思わず素で返してしまうと、グリンと王子の顔がこちらに向いた。
「っな、んですか」
ビビるからやめてくれ。
「出来ればだが、私には今のように砕けた言葉で話してくれないか」
いや、それさっきもやり取りしただろ。
「アルブレヒト殿下、それは無理というものです」
「そうか・・・」
思いっきり真顔で言ってやると、王子様は分かりやすく落胆した。
いやアンタ、傅かれるの慣れてるだろ。
そんなやり取りをしているうちに、一応の作業は終わったらしい。
騎士さん達が馬で近付いてきた。
「団長、完了致しました」
「そうか。神殿への使いも出したか?」
「はい」
「よし。では帰還する」
「ハッ!」
王子様は部下の前ではちゃんと威厳のある”王子様”の顔をする。
俺には小さい子や女の子にするように必要以上に甘やかしてくるが、向かってきた魔獣には冷静に鋭い攻撃を仕掛け容赦なくぶった斬って見せた。
こういうのをギャップ萌え?とか言うんだっけ?
いや、俺は別に。あのウインドカッターは凄いとは思ったけど、萌えてはいない。
さっきあんな事があった所為で、最初はくっつき過ぎた背中と胸を離したくてしょうがなかったのに、今はそれが安心するとか、そんな事はちょっと思ってはいるが、それはたださっきの魔獣が怖かったからで。
「ハルカ?出発するから、私の腕にちゃんと掴まって」
腰に回った腕でぐいっと身体を寄せられても、嫌じゃないのは。
・・・・いかん。
魔獣にビビりすぎて思考がおかしな方向に行ってたわ。
冷静になれ俺。
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