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太陽系の夜明け・移民の時代

太陽系の夜明け・移民の時代・士・第197章・重力鉱石

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惑星や衛星への移民は

地球の重力1Gの+-0・2G以内でなければ

人類は短期間の滞在は出来ても

生活は出来ない

0・8~1・2Gの範囲を超える重力下で

生まれ成長した人類は

巨人や小人の様な姿になり

第一世代は知能は高いが世代を重ねると

巨人は理性を失い野生化

小人は感情を失い冷酷になり

理論だけで行動

目的の為なら

他者を殺す事に何の躊躇も無くなる

その為に何処の惑星や衛星に入植しても

人類は回転により発生する

遠心力による重力を発生させる

コロニーで暮らすしか無かった

ゴースト艦隊との戦いの中で

戦闘で大破し放棄されたゴースト艦隊の駆逐艦を

調べた結果

歴史を変える発見をした

この駆逐艦には回転する事で

発生する遠心力の重力では無い

人口重力を発生する装置が取り付けられていた

それにはある未知の鉱石が必要とされた

情報部はこの未知の鉱石が

ゴースト艦隊により

天王星圏で採掘されている事を付きとめた

人口重力装置は宇宙船だけでなく

人類はどの様な重力の星にも

入植は可能になる

回転による重力を発生する

コロニーは高コストの割に

居住出来る人口は少なく

宇宙都市を維持する事は

各国政府に取り財政赤字の元凶であり

戦争よる出費よりも遥かに莫大な

負担と成り

土星圏への入植を成功させる為に

地球政府は莫大な財政出費を行う

入植者に30年間無利子で資金を貸し付けた

結果として多くの者が入植したが

火星からの移民を除き

殆どの者が入植者の多くが

貸し付けられた資金を

開拓だけでなく

株や投資に使い

一向に開拓は進まず

莫大な財政負担だけが残り

次の天王星への入植に対し多くの反対意見が出たが

人口鉱石の存在は反対派を押さえ

天王星圏への入植を進める推進剤に成ったが

情報部がもたらした重力鉱石に関する

ゴースト艦隊の動きは

天王星圏への移民計画を根本から

ひっくり返す可能性が

ゴースト艦隊は重力鉱石採掘を目的とした

天王星圏への入植を阻止するべく

土星圏への最後の移民船団を攻撃全滅させ

それにより土星圏の移民達に開拓を放棄させ

地球圏へ帰還させて

天王星圏への移民計画を中止させる事を狙っていた

元々火星からの入植者以外は

開拓を名目とした資金を得る事を目的とした者が

圧倒的に多く

移民船団が全滅すれば

本当に移民達は地球圏に帰還して

土星圏の移民計画は崩壊し

同時に天王星圏への移民計画は消滅し

重力鉱石を手に入れる事は

永遠に不可能になる

だが太陽系連邦政府はどうしても

諦める事が出来ず

移民船団を護衛する日本艦隊だけでは

移民船団を守り切れないと思い

再建されたばかりの

第二地球艦隊に移民船団護衛を要請したが

地球軍首脳からは

かつて12個の宇宙艦隊を

地球政府の愚策で壊滅した

再建までには後20年以上掛かる

何年も掛けて要約ヒヨッコ達を

一人前の船乗りした所だ

それを又政府のくだらない思惑で

たかが重力鉱石の為に

未来ある若者たちを

死地に送れと言うのかと

軍首脳は激怒

地球政府は地球艦隊の派遣を断念した

だがどうしても重力鉱石を断念出来ず

日本艦隊に対してゴースト艦隊が

大規模な攻撃を加える計画を立ていると

日本政府に土星圏への移民船団を護衛する

護衛艦隊の増強を求めた

日本政府は同じ太陽系連邦政府の一員として

地球政府が地球が掲げた

人類の宇宙移民政策に参加する為に

大型戦艦や空母の乗組員を

宇宙航路をなど長距離を高速で

パトロール出来る軽巡洋艦や

船団護衛を目的とした

イージスシステムを持つ

護衛艦隊に配備している為

戦艦や空母は在るが

乗組員は居ない

これ以上の増強は日本だけでは出来ない

だが地球政府の協力が在れば可能だとして

地球はいまだ火星事変の影響で

宇宙艦隊はいまだ再建で来たのは2個艦隊のみで

本来なら退役している筈の旧式の艦艇を

修理に修理を続け何とか現役を続けている

第一艦隊にゴースト艦隊と戦う力は無い

最新鋭の装備を誇る

第二艦隊だが人員の殆どは

卒業したての士官候補生や

新兵の下士官や兵士達で

熟練兵は1割にも満たない

装備で劣るゴースト艦隊だが

兵士達は熟練兵ぞろいで

戦えば地球艦隊に勝ち目はない

しかしそこから日本政府は

地球軍の内情にメスを入れる

『確かに地球軍の2個艦隊に

ゴースト艦隊と戦う力は無いが

火星事変の戦闘で大破し

退役した戦艦や空母・強襲揚陸艦などの

乗組員は生きています

日本軍は彼らを受け入れ

残された戦艦や空母などの乗組員としたい』

【待って下さい

彼らはこれから再建される

宇宙艦隊の乗組員となります

彼らがいなくなれば

宇宙艦隊の再建計画は不可能です】

大きくため息をつき日本政府代表は

『再建された第二艦隊は本来空母を中心とした

機動部隊を予定していたが

戦艦を中心とした艦隊に変更され

更に戦艦に配置されたのは

新兵ばかり

熟練の戦艦乗りが居るのにも拘わらず

そして空母から戦艦中心の艦隊に変更された

最大の原因は火星事変で

生き残った戦艦や空母の乗組員の大半が

アフリカ系だからですね?』

そこまで地球軍の内情を指摘され

地球政府高官は

【だが彼らを受け入れた後

どうするつもりですか

日本軍にはアフリカ系の乗組員を

中心とした艦隊が在ると聞きます

彼らに今回の移民船団護衛を任せるつもりですか?】

『そのつもりです』

日本政府代表の答えに

地球政府の高官は机を叩き

【彼らが必ず移民船団を守り抜く

保証が在るのですか】

『アフリカ系はこの400年間世界中で少数派として

苦しんで来ました

彼らはアフリカ系が多数を占める

社会を望んでいます』

【どうしてすれが彼らアフリカ系を

信じる事につながるのですか】

『彼らは天王星圏にアフリカ系が多数を占める

移民を望んでいます

だがもしも今回の土星圏への

最後の移民計画が失敗に終われば

移民計画そのものが無くなり

天王星圏への移民計画は消滅し

アフリカ系の希望は失われる』

【だから彼らは必ず移民船団を守り抜くと】

『彼らは火星を除く土星圏の移民達と違い

必ず開拓を成し遂げます』

この言葉に地球政府高官は

日本政府代表は重力鉱石についても

全てを知っていると気がづいた

そして地球がもはやこの申し出を

断る事が出来ない事も

重力鉱石人類がに入れる事が出来るのかは

これまで我々が認めて来なかった

アフリカ系の働きに掛かっている
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