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戦後編・選択の時代

戦後編・選択の時代・参・第183章・迎撃

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地球連邦軍木星圏守備艦隊旗艦ジュピターでは

ベレー中将が地球艦隊主力の火星到着を待っていた

すでに火星には

火星艦隊の全てと

日本艦隊の主力が到着していたが

地球艦隊は木星圏守備艦隊だけで

度重なる戦闘で

真面に動けるのは半数のみ

攻撃衛星迎撃には

どうしても

地球艦隊主力の戦力が欲しかった

すでに火星の住民の避難は完了

此の宙域には戦闘艦だけが残っていた

かつて互いを敵としていた

地球・日本・火星が協力する姿を

誰もが奇妙に思っていた

「何処の星に生まれ様と

人類は互いに協力しなければ

生きて行けないか・・・」

【ベール中将それは誰の言葉ですか?】

「先の大戦後

国際宇宙ステーションに

最初に戻った

科学者の言葉です」

【あの時宇宙ステーションから送られた

映像の地球は戦争で火星よりも赤く

月よりも荒れ果てまるで別の星に見えました】

「我々は地球に見捨てられ宇宙に逃れ

この火星を僅かながら此処まで

緑の星に変えて来たのに

人間は又愚かな事を繰り返す」

【しかしその事に皆が気が付いた事が

不幸中の幸いです】

火星の迎撃用の攻撃衛星の発射が完了した

ベール中将が火星に侵攻中の

攻撃衛星の弱点を説明する

「攻撃衛星は月とほぼ同じ大きさだが

星としての構造は

外壁が氷で覆われ

内部は高圧の熱水が詰まっており

中心部は玄武岩で覆われた

高温の核で構成されている

進行方向正面では

このポイントが氷が薄く

フォボス・ダイモスを始めとする

複数の迎撃用の衛星を衝突させれば

表面の氷の層を破壊し

高圧の熱水が吹き出し

攻撃衛星は崩壊する

だが残された破片でも

高速で火星に衝突すれば

火星が崩壊する可能性はある

各国艦隊は破壊された

氷の破片が火星に衝突する前に

すべて迎撃して火星を守って欲しい

頼む・・・」

その言葉に

火星艦隊の乗組員達から

(地球は俺達の火星を滅ぼそうと

して来たんじゃ無かったのかよ

話が違うぞ

これが終わったらもう戦争は終わりにしよう)

日本艦隊では

『30年間の確執が終わろうとしている

次の時代はそこまで来ている

だがその為には

あの攻撃衛星から火星を守る事だ』

火星艦隊旗艦から

迎撃衛星の発射命令が出された

次々と攻撃衛星目掛けて進み

攻撃衛星に吸い込まれる

そして爆発と閃光が走り

次第に亀裂が表面全体に走り

ついに熱水が正面から噴き出し

次第に熱水が噴き出す面積が大きくなり

それは衛星の速度を次第に落とす程の

勢いとなり表面の氷全てを粉々に砕き

懸念された巨大な破片は残らなかった

安堵する一同に

偵察艦から

熱水の中から

衛星の中心部の高温の核が飛び出し

火星に向かっていると報告が入る

警報が響き渡り

各国艦隊は衛星のコアを迎撃に発信する

「もう迎撃の為の攻撃衛星は無い

何としても艦隊の砲撃で

あのコアを破壊するんだ」
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