72 / 334
第三次世界大戦・弐
第三次世界大戦・弐・第72章・説得
しおりを挟む
巨大な大河が流れる地下深く
地下原子力発電所は存在する筈だが
地上に露出した建造物が全く無く
原発の場所さえ分からなかった
衛星画像を解析して
温度が高いポイントを見つけた
川の中に使用後の冷却水を
排出している設備を確認し
地下原子力発電所を特定した
この原子炉は絶えず
川の水を取り込み
原子炉を冷却して
高温になった冷却水を廃棄している
何より入り口が分からず
進入が出来なかった
入り口は必ず在る筈だが
その情報を知る者が
連合軍側には誰も居なかったが
(親方なら知っているのでは?)と
旧北中国情報員少佐が言い出した
連合軍捕虜収容所で
少佐は『親方』元北中国工作員と面会した
現在は軍事裁判の
被告人として公判中
どんな条件を出しても
彼は一切の情報を
漏らさなかった
『親方久しぶりだな』
「今日は昔話に来たわけじゃ
無いですよね
今何処を攻略してます?」
『地下原子力発電所だ』
「もうそこまで来たんですか・・・
入り口が分からないんですね
無理をしないで
地下貫通弾なり核ミサイルで
地下原子力発電所を攻撃しては?
その方が早いでしょう」
『だがそうなれば北中国は
今後10年間は電力不足が原因で
戦後復興は連合国の中で
一番遅れるだろう』
「えっ・・・」
『地下要塞も力押しで攻めれば
被害が出るが陥落させる事は可能だが
地下要塞の100万の将兵も
このまま行けば全滅は確実だ』
「それでこの戦争も終わり
連合軍の天下が来る分けですか」
『出来ればその100万人の将兵には
生きて北中国を再建して貰いたい』
「・・・それは少佐個人の希望ですか?」
『違う』
「連合軍の方針ですか?」
『そうだ』
「・・・少佐」
親方は俯きながら泣いていた
「地下原子力発電所について
私が知っている事を全てお話しします」
『私の部下として作戦会議で話してくれ』
「えっそれって」
少佐は親方にIDカードを渡した
「北中国臨時政府発行の
情報部員のIDカード?」
『裁判は恩赦と言う事で処理してた
今から君は私の部下だ』
地下原子力発電所は存在する筈だが
地上に露出した建造物が全く無く
原発の場所さえ分からなかった
衛星画像を解析して
温度が高いポイントを見つけた
川の中に使用後の冷却水を
排出している設備を確認し
地下原子力発電所を特定した
この原子炉は絶えず
川の水を取り込み
原子炉を冷却して
高温になった冷却水を廃棄している
何より入り口が分からず
進入が出来なかった
入り口は必ず在る筈だが
その情報を知る者が
連合軍側には誰も居なかったが
(親方なら知っているのでは?)と
旧北中国情報員少佐が言い出した
連合軍捕虜収容所で
少佐は『親方』元北中国工作員と面会した
現在は軍事裁判の
被告人として公判中
どんな条件を出しても
彼は一切の情報を
漏らさなかった
『親方久しぶりだな』
「今日は昔話に来たわけじゃ
無いですよね
今何処を攻略してます?」
『地下原子力発電所だ』
「もうそこまで来たんですか・・・
入り口が分からないんですね
無理をしないで
地下貫通弾なり核ミサイルで
地下原子力発電所を攻撃しては?
その方が早いでしょう」
『だがそうなれば北中国は
今後10年間は電力不足が原因で
戦後復興は連合国の中で
一番遅れるだろう』
「えっ・・・」
『地下要塞も力押しで攻めれば
被害が出るが陥落させる事は可能だが
地下要塞の100万の将兵も
このまま行けば全滅は確実だ』
「それでこの戦争も終わり
連合軍の天下が来る分けですか」
『出来ればその100万人の将兵には
生きて北中国を再建して貰いたい』
「・・・それは少佐個人の希望ですか?」
『違う』
「連合軍の方針ですか?」
『そうだ』
「・・・少佐」
親方は俯きながら泣いていた
「地下原子力発電所について
私が知っている事を全てお話しします」
『私の部下として作戦会議で話してくれ』
「えっそれって」
少佐は親方にIDカードを渡した
「北中国臨時政府発行の
情報部員のIDカード?」
『裁判は恩赦と言う事で処理してた
今から君は私の部下だ』
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
鋼鉄幻獣ドラーケン
夏大好き
SF
遥か未来、星暦。
ストライクアーマーと呼ばれる人型兵器を用いた世界戦争が起こった。
10年にも及んだこの戦争で多くの犠牲が出たが、生き延びた人々はたくましく、少しずつ復興の道を歩み始める。
何者かの襲撃で故郷の村を失った少年、ガスト・グランツは生き残った仲間と共にジャンク屋として生活していた。
終戦から1年が経とうとするある日、ガストたちは盗賊に追われて放棄された工場に逃げ込む。
そこで見たことのないストライクアーマーを発見したことで、ガストたちの運命は大きく変わっていく。
*更新スピードにはバラつきがあると思いますが、ストーリーが一段落つくまでは書くので、気長にお付き合いいただければ幸いです。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
チート生産魔法使いによる復讐譚 ~国に散々尽くしてきたのに処分されました。今後は敵対国で存分に腕を振るいます~
クロン
ファンタジー
俺は異世界の一般兵であるリーズという少年に転生した。
だが元々の身体の持ち主の心が生きていたので、俺はずっと彼の視点から世界を見続けることしかできなかった。
リーズは俺の転生特典である生産魔術【クラフター】のチートを持っていて、かつ聖人のような人間だった。
だが……その性格を逆手にとられて、同僚や上司に散々利用された。
あげく罠にはめられて精神が壊れて死んでしまった。
そして身体の所有権が俺に移る。
リーズをはめた者たちは盗んだ手柄で昇進し、そいつらのせいで帝国は暴虐非道で最低な存在となった。
よくも俺と一心同体だったリーズをやってくれたな。
お前たちがリーズを絞って得た繁栄は全部ぶっ壊してやるよ。
お前らが歯牙にもかけないような小国の配下になって、クラフターの力を存分に使わせてもらう!
味方の物資を万全にして、更にドーピングや全兵士にプレートアーマーの配布など……。
絶望的な国力差をチート生産魔術で全てを覆すのだ!
そして俺を利用した奴らに復讐を遂げる!
異世界召喚された俺は余分な子でした
KeyBow
ファンタジー
異世界召喚を行うも本来の人数よりも1人多かった。召喚時にエラーが発生し余分な1人とは召喚に巻き込まれたおっさんだ。そして何故か若返った!また、理由が分からぬまま冤罪で捕らえられ、余分な異分子として処刑の為に危険な場所への放逐を実行される。果たしてその流刑された所から生きて出られるか?己の身に起こったエラーに苦しむ事になる。
サブタイトル
〜異世界召喚されたおっさんにはエラーがあり処刑の為放逐された!しかし真の勇者だった〜
終末革命ギア・フィーネ〜転生先が婚約破棄した聖女を追放してザマァされる悪役王子なんだが、破滅したくないので彼女と幸せになります!〜
古森きり
SF
俺は令嬢もののラノベや漫画が好きだ。
だって女の子可愛い。
男だって女性向けが好きなんだ、めっちゃ読む。
そんな俺が今イチハマっていた『救国聖女は浮気王子に捨てられる〜私を拾ったのは呪われてデュラハンになっていた魔王様でした〜』。
そして気づいたら、俺はその聖女を捨てて国を破滅させる王子に転生していた!?
嫌だ、死にたくない!
俺は絶対浮気しないし、聖女を捨てたりしない!
一生大切にするので俺と幸せになってください!
小説家になろうに読み直しナッシング書き溜め。
※恋愛ジャンルにするには、恋愛要素が足りない気がするしロボット大戦までの道のりは遠いけどゆっくりロボみが強くなるのでSFカテゴリにした。
※なろう版にはあとがきで小ネタを裏設定をいっぱい書いてあります。
アカネ・パラドックス
雲黒斎草菜
SF
超絶美人なのに男を虫ケラのようにあしらう社長秘書『玲子』。その虫けらよりもひどい扱いを受ける『裕輔』と『田吾』。そんな連中を率いるのはドケチでハゲ散らかした、社長の『芸津』。どこにでもいそうなごく普通の会社員たちが銀河を救う使命を背負わされたのは、一人のアンドロイド少女と出会ったのが始まりでした。
『アカネ・パラドックス』では時系列を複雑に絡めた四次元的ストーリーとなっております。途中まで読み進むと、必ず初めに戻って読み返さざるを得ない状況に陥ります。果たしてエンディングまでたどり着きますでしょうか――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる