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第三次世界大戦・弐

第三次世界大戦・弐・第23章・講和

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中国政府が米国大統領を通して

日本政府に講和会議を申し入れた

TV・ネットで速報が流され

官房長官が中国政府の講和会議の

申し込みを歓迎すると発表

中継を見ていた国民は

一斉に歓喜の声を上げた

これで戦争が終るそう信じた

信じたかった・・・

講和会議が行われるワシントンDCに向け

日本政府の代表が出発した

北京では中国政府代表が

ワシントンDCに向け出発した

代表は中国共産党政治局No2

軍事顧問として

中国人民解放軍少佐が同行した

ワシントンDCに到着した

日本政府代表と中国政府代表は

翌日の講和会議を前に

それぞれ米国大統領と会見をした

講和会議当日

日本代表が驚く程

中国代表は日本代表の要求に

近い条件を提示した

日本代表は本国政府と話し

回答すると約束

引き続き細かな部分の検討は必要だが

だれもが事実上講和成立と考えていた

深夜日付が変ると同時に

中国政府本国から

講和代表中国共産党政治局No2の

解任が通告され拘束された

そして後任に中国人民解放軍少佐が指名された

政治局No2だけでなく

同行している共産党員と共産党情報部員も

解任拘束された

残る講和代表は中国人民解放軍

関係者で占められた

講和会議2日目日本代表は基本的に

中国政府が提示した講和条件を

了承するとの本国の回答を伝えた

だが中国代表は前日の講和条件を撤回

逆に高圧的な態度で日本政府に

日本の国家予算10年分を賠償金として

中国政府に支払う事出来ない場合は

台湾以沖縄本島を含む南西諸島

全てを中国の領土と認める事を通告してきた

日本代表は断固拒否するが

講和会議場に

豪州に中国軍が核ミサイル攻撃を行ったと

報告が入る

講和会議の仲介者である米大統領が

『中国政府は停戦の意思が無いのか?

戦争を拡大するつもりか』と

中国代表に迫るが

中国代表人民解放軍少佐は

(我々は戦争を続ける勝利の日まで)

怒りが収まらない米大統領は第七艦隊を

豪州に派遣するように命令した

米国は豪州の戦争に介入すれば必ず後悔すると

言い残し講和会議場を後にした

中国に戻る途中人民解放軍少佐の副官は

米空母が豪州に派遣されると今後の行動に

支障が出るのではと少佐に話すと

少佐は我々が攻撃しない限り米軍は何も出来ない

すでに米軍は中東で1年間戦闘を行なってきた

新たに軍事行動を起こすなど

米国の議会が承認しない

成る程と副官は納得したが

南シナ海人工島の中国空軍のパイロット達は

目の前を米空母が豪州の中国軍を攻撃に行くと

思い込み基地指令の静止を振り切り

米空母に攻撃を仕掛けた

最新のジャミングと中国軍ステルス戦闘機は

米空母の奇襲に成功甲板に直撃弾を受け

航空機の発進が出来なくなった

同行している強襲揚陸艦からF-35Bを発進させ

中国軍戦闘機を撃退した

だがこれにより米大統領は議会を動かし

中国政府に対し宣戦布告をした
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