25 / 133
学園生活は危険がいっぱい!
5
しおりを挟む
◇◇◇
哀れな子羊は数学準備室まで連れてこられました。
「そこが浴室だ。入ってこい」
「え?」
お叱りじゃないの‥?
てか、数学準備室に浴室って;
さすが金持ち学園。
「ヨーグルト、ベタベタすんだろ? 入れ」
「うわっ!」
扉を開けられて、浴室のなかに押しこまれる。
振りかえったら扉はもう閉まってた。
「‥…まぁ、いっか」
お言葉に甘えて入っちゃお♪
ベタベタはイヤだもんねぇ。
センセーの善意を受けとってさっそくシャワーを浴びる。
コレでいつものみつくんに戻りましたよぉ♪
「はぁ~、スッキリしたぁ」
ただいま、若干だらけモード入ってます。
裾出しっぱなしっス☆
「出たか」
「はい♪ ありがとうございましたぁ」
って、生徒の前なのにタバコ吸ってるぅ!
さすが俺様ホスト教師。
あ、でも窓開けてあるしすぐにタバコを消してくれた。
センセーらしいトコもあるじゃん。
「気にすんな。…上、やっぱ汚れてたか」
「あ、はい。汚れてました;」
乾いてカピカピになってます。
なんかアレがついたみたいでヤダ…
「クリーニング頼んでやるからちょっと待ってろ」
「お願いしまっす!」
やった!
寮まで取りにいく手間が省けたよぉ♪
「──すぐ来るとさ。それまで適当にくつろいでろ」
「はぁい」
返事をして、遠慮なく近くにあったソファーに座る。
「コーヒー飲めるか?」
「あ、はい。飲めます」
あれ?
入れてくれんのかな?
俺様ホスト教師なのに気が利くねぇ。
「砂糖とミルクは?」
「1個づつでお願いしまぁす」
「わかった」
そう言うと、俺様ホスト教師が灰皿を片づけがてらコーヒーを入れはじめた。
そのとき、タバコの吸い殻が目にうつる。
「──‥あ」
あれ?
俺様ホスト教師が吸ってるタバコって…
うわ、懐かしい。
いろんなことを思い出して、おもわず消されたタバコの吸殻を見つめる。
「──どうした、みつ」
あ、ボーッとしてたみたい。
コーヒー入れおわってるよ;
「いや、なんでもないです」
俺はごまかすようにそう言って、俺様ホスト教師から差しだされたマグカップを受けとった。
それから、さりげなさを装って気になったことを口に出す。
「‥…ねぇ、センセーのタバコって自分で巻くヤツでしょ?」
「あ? そうだけど、それがどうした」
「いや、めずらしいの吸ってんなぁって思って」
だってソレ、コンビニとかじゃ売ってないし。
ひさびさに見たなぁ、あのタバコ。
「まぁな…」
「──ねぇ、センセ」
視線が合った。
思ったよりその目が真剣で、まっすぐで…
すこし、身体が緊張する。
「ソレって…──
──コンコン──
「あ…」
扉をノックする音に、緊張してた身体から力が抜けた。
『お待たせしました。クリーニング係です』
「はぁ……。入れ」
センセーがため息を吐きながら部屋の扉を開けた。
あれ‥?
センセーも緊張してたのかな…?
「失礼いたします。クリーニングするお洋服は…」
「あの、コレです」
立ちあがって、ソファーに置いてたのを差しだす。
そのとき、俺はさりげなくセンセーに背を向けた。
「では、お預かりいたします」
「お願いします」
「はい。あと…勝手ながら、揚羽様の予備のブレザーがありましたのでお持ちしました」
「あ、ありがとうございます」
「いえ…っ、失礼いたします」
そういって出てくクリーニング係の人に軽く手を振ったあと、キレイなブレザーに袖を通した。
「‥上も着たし、もう行きますねぇ。コーヒーごちそうさまでしたぁ」
「あ、おい」
「じゃあ失礼しまっす」
「みつ!」
名前を呼ばれたけど、背中を向けたまま振りきるように部屋から出た。
部屋に居られなかった。
だって今、絶対情けない顔してる…
ごめんね、センセェ。
.
哀れな子羊は数学準備室まで連れてこられました。
「そこが浴室だ。入ってこい」
「え?」
お叱りじゃないの‥?
てか、数学準備室に浴室って;
さすが金持ち学園。
「ヨーグルト、ベタベタすんだろ? 入れ」
「うわっ!」
扉を開けられて、浴室のなかに押しこまれる。
振りかえったら扉はもう閉まってた。
「‥…まぁ、いっか」
お言葉に甘えて入っちゃお♪
ベタベタはイヤだもんねぇ。
センセーの善意を受けとってさっそくシャワーを浴びる。
コレでいつものみつくんに戻りましたよぉ♪
「はぁ~、スッキリしたぁ」
ただいま、若干だらけモード入ってます。
裾出しっぱなしっス☆
「出たか」
「はい♪ ありがとうございましたぁ」
って、生徒の前なのにタバコ吸ってるぅ!
さすが俺様ホスト教師。
あ、でも窓開けてあるしすぐにタバコを消してくれた。
センセーらしいトコもあるじゃん。
「気にすんな。…上、やっぱ汚れてたか」
「あ、はい。汚れてました;」
乾いてカピカピになってます。
なんかアレがついたみたいでヤダ…
「クリーニング頼んでやるからちょっと待ってろ」
「お願いしまっす!」
やった!
寮まで取りにいく手間が省けたよぉ♪
「──すぐ来るとさ。それまで適当にくつろいでろ」
「はぁい」
返事をして、遠慮なく近くにあったソファーに座る。
「コーヒー飲めるか?」
「あ、はい。飲めます」
あれ?
入れてくれんのかな?
俺様ホスト教師なのに気が利くねぇ。
「砂糖とミルクは?」
「1個づつでお願いしまぁす」
「わかった」
そう言うと、俺様ホスト教師が灰皿を片づけがてらコーヒーを入れはじめた。
そのとき、タバコの吸い殻が目にうつる。
「──‥あ」
あれ?
俺様ホスト教師が吸ってるタバコって…
うわ、懐かしい。
いろんなことを思い出して、おもわず消されたタバコの吸殻を見つめる。
「──どうした、みつ」
あ、ボーッとしてたみたい。
コーヒー入れおわってるよ;
「いや、なんでもないです」
俺はごまかすようにそう言って、俺様ホスト教師から差しだされたマグカップを受けとった。
それから、さりげなさを装って気になったことを口に出す。
「‥…ねぇ、センセーのタバコって自分で巻くヤツでしょ?」
「あ? そうだけど、それがどうした」
「いや、めずらしいの吸ってんなぁって思って」
だってソレ、コンビニとかじゃ売ってないし。
ひさびさに見たなぁ、あのタバコ。
「まぁな…」
「──ねぇ、センセ」
視線が合った。
思ったよりその目が真剣で、まっすぐで…
すこし、身体が緊張する。
「ソレって…──
──コンコン──
「あ…」
扉をノックする音に、緊張してた身体から力が抜けた。
『お待たせしました。クリーニング係です』
「はぁ……。入れ」
センセーがため息を吐きながら部屋の扉を開けた。
あれ‥?
センセーも緊張してたのかな…?
「失礼いたします。クリーニングするお洋服は…」
「あの、コレです」
立ちあがって、ソファーに置いてたのを差しだす。
そのとき、俺はさりげなくセンセーに背を向けた。
「では、お預かりいたします」
「お願いします」
「はい。あと…勝手ながら、揚羽様の予備のブレザーがありましたのでお持ちしました」
「あ、ありがとうございます」
「いえ…っ、失礼いたします」
そういって出てくクリーニング係の人に軽く手を振ったあと、キレイなブレザーに袖を通した。
「‥上も着たし、もう行きますねぇ。コーヒーごちそうさまでしたぁ」
「あ、おい」
「じゃあ失礼しまっす」
「みつ!」
名前を呼ばれたけど、背中を向けたまま振りきるように部屋から出た。
部屋に居られなかった。
だって今、絶対情けない顔してる…
ごめんね、センセェ。
.
0
お気に入りに追加
268
あなたにおすすめの小説
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
私の事を調べないで!
さつき
BL
生徒会の副会長としての姿と
桜華の白龍としての姿をもつ
咲夜 バレないように過ごすが
転校生が来てから騒がしくなり
みんなが私の事を調べだして…
表紙イラストは みそかさんの「みそかのメーカー2」で作成してお借りしています↓
https://picrew.me/image_maker/625951
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる