時司るリトルメイジ

温水康弘

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エピソード001 相続問題は時間を巻き戻して

第十章 暴かれた真実!

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 俺はどうして中津勇さんがこうして復活したのかをこの場にいる全員に説明した。
 しかし、意外にもこの事実を知って落ち着いているのが長男の健一さんのみ。
 残る庵さんと三重さんは唖然茫然。
 特に三重さんの表情は真っ青だ。

「父さん」
「どうした健一」
「てっきり死んだと思って遺産で借金返せると思ってたけど……でもいざ生き返ってみるとやっぱり父さんが生きていて嬉しい自分がいる」
「おいおい、私が死んだほがよかったのか?生きてたほうがよかったのか?」
「そりゃ、生きてたほうがいいに決まってるだろ!やっぱり父さんが生きてるほうがいいに決まってる」
「ハハハ!健一、これからもお前をこき使って自力で借金返済させてやるからな」
「あぁ、わかったよ父さん」

 これが普通の親子の対話ですな。
 はい、これで完全に中津健一さんは無実確定。
 何だかんだで一応家族らしい対話している時点で父親の遺産を不当に狙おうなんて考えられないからな。
 さて、問題は残る二人はどうかな。

「三重、先程から顔色が悪いぞ。何か悪いものを食べたのか」
「…………」

 勇さんからの問いに三重さんは完全にだんまりだ。
 そして一方の庵さんも身震いして怯えている。
 俺と社長、それにさもなちゃんと翔太君。
 それに勇さんもそんな二人を暫く見ていた。
 そして、そんな二人に対して勇さんはこう言い放つ。

「そりゃ私が生き返ったら都合が悪いわなぁ……ところで女、本物の三重は何処にいる!」
「!?」

 勇さんが言った行劇の発言。
 それを聞いた三重さんは驚きの表情を見せた。
 これには俺も社長も翔太君もニヤリ。

「お、お父様」
「もう全てわかっておるのだ。お前は三重ではないことにな」
「じ、冗談はやめてください!私は貴方の娘の三重です」

 だが、勇さんを始め俺と社長とさもなちゃんに翔太君もそんな彼女に対して冷たい視線。
 何が起こってるのか理解できないのは健一さんただ一人。
 もうネタは上がってるんだよ。
 その後、自称・三重さんは俺達に対して必死に弁解するが俺達の耳には聞こえない。
 そんな彼女に対してウチの社長はこう告げる。

「煩いおばさんね。もうネタが上がってるのよ。宗吾」
「へい!」

 俺は亜空間のアイテムボックスから調さんから預かっていたノートパソコンを取り出して立ち上げる。
 そして、俺はこの場にいる全員にノートパソコンからとある動画を再生した。
 動画には会員制の超高級バーでの光景であった。
 その動画にはある集まりが何かの会合をしている。
 その中心には関東難波組組長・難波正人がいて……その隣にいたのは他でもない天王寺三重その人であった。
 この動画が再生される最中でウチの社長が三重さんモドキに問いかける。

「さぁ、おばさん。貴方この人が誰か知ってるわね。有名な暴力団の組長さんよ」
「知らないわ。それって他人の空似よ」
「あら白を切る気なの?なら動画の続きをどうぞ」

 では動画再生を続けましょう。
 超高級バーでまるで難波正人に対して愛人関係みたいに抱き着いて微笑む三重。
 更にその三重さんは自分の懐から葉巻を取り出して火をつけて吸い出した。
 しかも葉巻を吸っている彼女は本当に上機嫌だ。
 おや?おまけにグラスに入ったお酒までグイグイと飲み始めたぞ。
 これを見た健一さんが驚く。

「おい、確か三重は酒もタバコもダメだった筈。それなのにどうして?」

 どうやら健一さんまで眼前にいる三重さんが怪しく見えてきた様子。
 そして、そんな三重さんに対して亭主の庵さんは何も語らず沈黙している。
 この分だと庵さん知ってるような雰囲気だな。
 だが今は眼前にいる三重さん……いや正確には三重さんモドキが何者だという事だ。
 そんな三重モドキに勇さんがこう告げる。

「私の娘に化けて偽りに遺言状を用意したりとお前は何者だっ!招待を表せ」

 更に翔太君も三重モドキに問い詰める。

「それと貴方ですね。お爺様を何等かの方法で謀殺したのは……お前は一体誰だっ」

 勇さんと翔太君が大激怒している最中、俺のスマートフォンに着信音。
 出てみるとスマートフォンから調さんの声が。

(宗吾さんですか)
「あぁ調さん」
(あの壺についてですが……あの壺から僅かながら強い毒性物質が検出されました)
「!?」
(しかもその毒はこの世界に存在する物質ではありませんでした。これは推測ですがその毒性物質は魔界に存在する代物ではないでしょうか)
「なんだって」

 これはびっくり……というかやはりというべきか。
 どうやら勇さんは何等かの方法で猛毒を盛られて殺害されたみたいだ。
 しかも俺の推測だがその毒はこの世界には存在しない毒だったので勇さんの主治医もつい見逃してしまったのだろう。
 おまけにその毒の出所が魔界からとなると……これで直接勇さんを殺したのは大方察しがついた。
 近頃知ってる奴で猛毒持ちの奴なんて……あいつしかいない。
 俺は調さんに「ありがとう」と言って着信を切り即それを社長に報告。
 それを聞いた社長は「はぁ~っ、私もう全ての筋書きが見えたわ」と大きく溜息。
 無論、俺も事の真相を察しました。
 そんな中で勇さん達が三重さんに化けている存在を問い詰めている。
 しかも当のモドキさんは弁解しながら白を切っている。
 さて、全ての証拠が揃った以上もう遠慮はいらないな。

「さもな」
「はい、司ちゃん」
「もういいわ。あの女の化けの皮を剥がしちゃいなさい」
「は~い💛」

 ウチの社長のお願いでいよいよ寝屋川さもなちゃんが動く。
 そして言い争っている中津家の皆様の間に入る。

「あれ?お嬢さん何をするんだい」
「子供の出る幕はないわよ!引っ込みなさい」
「い・ま・か・ら!あのオバさんの化けの皮を引っ剥がすの💛」
「えっ?」
「では行くわよぉ~っ!」

 じゃあ、さもなちゃんお願いしま~す!
 さもなちゃんは懐から魔具のスマートフォンを取り出して外付けのバッテリーを接続。
 それからスマートフォンの画面を操作。
 そして、さもなちゃんはスマートフォンの画面を三重さんモドキに向けた。
 この直後にさもなちゃんが詠唱!



 貴方の怪しい化けの皮♪
 私がペリッと剥がしましょう♪



 相変わらずさもなちゃんの詠唱は可愛らしいなぁ。
 はい、この後さもなちゃんが魔法を行使しま~す!



 ディスペル・マジック



 すると三重さんモドキの体が光を放つ!
 そして……その光が完全に消えた時、俺達も前に全く見覚えのない女性の姿があった。
 もっともその顔を見た俺と社長は「「あっ!」」と驚いたが。
 
「社長!こいつはまさか」
「間違いないわ。こいつは関東難波組の若頭・長堀町あけみよ」

 そう、俺と社長はこの顔に見覚えがある。
 確か関東難波組の若頭である長堀町あけみだ。

「な、なにっ!」
「遂に正体を現したか。女!娘の……本物の三重はどこにいる!」

 正体を現した長堀町あけみに対して勇さんは大激怒。
 そして現状を把握した長堀町あけみはニヤリと笑いこう告げる。

「バレちゃあ仕方がないね。くそっ、お前達がしゃしゃり出なけちゃ全てが上手くいったのに」

 長堀町あけみは俺と社長を指さして吠える事。
 おい、もう負け犬の遠吠えだぞ。

「この悪女、もうお前達の計画の全貌は明らかになってるぞ」
「もう大人しくお縄につきなさい。ここは素直に警察に捕まったほうがいいわよ」
「悪いオバさん、御用だ~っ!」

 俺と社長とさもなちゃんが長堀町あけみを包囲する。
 ひっ捕らえて警察へ突き出してやる。

「観念しやがれ」
「ふん!誰が捕まるかよ」

 長堀町あけみは胸のポケットから一枚の魔法陣カードを取り出した。

「こい!」

 すると魔法陣カードが光り、長堀町あけみの前に一人の男が姿を現した。
 そして、その男は……さもなちゃんは直接出会った事がある!
 
「あ~っ!こいつ私達の会社を襲った奴だ」
「なんだって!」
「くっ、魔族か」

 なんてこった。
 先日俺達の会社を襲撃した魔族の男が俺達の眼前に。
 どうやらあの魔族は長堀町あけみと契約しているみたいだ。
 となると対処策はひとつ!



 クロックアップ



 おっと社長が先制攻撃!
 凄まじい加速を行い契約者である長堀町あけみへダイレクトアタック!
 そう、原則魔族とその契約者が同じ場所にいる場合は契約者をぶっ倒して契約している魔族を弱体化するのが常識。
 簡単に言えば契約者を倒して魔族の契約による魔力供給を断つのが一番の対処法という訳。
 だが、それは魔族も予測していたのか……魔族はあけみの盾となる!

「だめ……私ではあの魔族にダメージを与えられないわ」
「軽い……早いだけが取り柄か」

 まいったな。
 流石に速度自体は魔族に引けを取らない社長だが、いかんせんパワー不足。
 契約者を攻撃しようにもあの魔族の男に阻まれて攻撃が叶わない。
 畜生~っ、原則として魔族と戦えるのは魔族だけだ。
 まぁ、さもなちゃんが魔界の魔物を呼び出して攻撃すればダメージを与えられるかも知れないが所詮は畜生。
 社長のクロックアップについていける能力を持つ魔族相手では力不足だろう。

「こうなったら全員皆殺しよ!やっておしまい」
「イエッサー!」

 まずい!
 悔しいが今の俺達ではあの魔族に対して勝ち目がない。
 このままでは、この場にいる全員が殺害されてしまう。
 くそっ、どうすればいいんだ?
 もはや万事休すか。
 だがその時、さもなちゃんの脳裏に言葉が聞こえてきた!



 さもな!すぐに我を呼べ!!



「うん!」

 さもなちゃんは手にした魔具のスマートフォンを握りしめ……力一杯に叫ぶ!



 サモン!カヤ・シーマぁっ!!!



 すると、さもなちゃんの眼前に直径一メートルぐらいの魔法陣が出現!
 そして……その魔法陣の中央から褐色肌に頭に三本角の少女が飛び出した。
 出現した褐色色の少女は「さもな、俟たせたのう」とさもなちゃんへサムスアップ。
 それに対して、さもなちゃんも「助かったよ、カヤちゃん」とサムスアップで返す。

「おい!変な奴が出てきたわよ。さっさとコイツも殺しちゃいなさい」

 突如出現したカヤちゃんに対して長堀町あけみは契約している魔族に抹殺命令。
 だが、その命令を受けた魔族の男は命令実行に躊躇する。

「どうした?何故殺さない」
「失礼ながら……奴は私と同じ魔族です。しかも能力は私よりも上かと」
「なにぃ、あのクソガキがお前より強いだと?」
「我々魔族を見掛けで判断してはなりません」

 おやおや!どうやらあの魔族、前に戦った事があるせいかカヤちゃんの実力を察している様子。
 そこへ我等がカヤちゃんがそんなお二人さんへ指差してこう告げた。

「もう観念するがよいヒョウマ・ジェット!もはや貴様等の悪事は露見しておる。お主は魔界にも治下上で法の裁きを受けるがよい」
「!?」

 どうやらカヤちゃん、あの魔族の素性を調べてきたみたいだな。
 当のヒョウマ・ジェットとかいったか。
 自分の名前を知られて顔が引きつってるぞ。

「カヤちゃん、まずはコイツ等からお掃除しちゃいましょうか?」
「そうじゃな社長、あいつは魔界で百人近くの同族を殺害した重罪人じゃ!なら魔王として我が直々に裁きを与えてやるかのう」

 うわぁ……あのヒョウマって奴、魔界では連続殺人犯だったのか。
 となるとコイツはここで始末したほうがいいかもな。
 だが世の中そんなに甘くはなかった。                                                                   
 
「主、ここは逃げます」
「ヒョウマ!何を言っている。ここで皆殺しにしないと面倒な事になるぞ」
「もはや我々の計画はあの連中により露見しております。ここは逃げて今後どうすべきか思案すべきです」
「計画失敗か……組長にどう伝えたらいいんだ」               
 
 ややっ!ヒョウマの奴、口から煙幕を出してきやがった!
 そしてその煙幕は大広間中に広がっていく。
 俺は社長とさもなちゃんと一緒にこの場にいた勇さん、健一さん、翔太君、そして庵さんの元へ駆け寄りスマートフォンを操作。
 俺達はそれぞれ魔法バリアを展開して 勇さん達を煙幕から防御する。
 何しろあの煙幕に毒が含まれていたら大変な事になるからだ。
 ただ、あえて魔法バリアの中にいなかったカヤちゃん曰く「案ずるな、この煙幕には毒は含まれておらんぞ」と毒性のある煙幕ではないみたいだ。
 それから数秒後、大広間から煙幕が消えた。
 だが、長堀町あけみとヒョウマ・ジェットの姿はもうなかった。
 くそっ!逃げられたか。

「残念ね。折角清掃する手間が省けると思ったのに」
「まぁまぁ、こうゆう事もありますよ社長。それにこれで今回の一件の全貌が明らかになったみたいですし」

 社長が少し期限が悪くなってるが、これで全てはハッキリした訳だ。
 けど、その全貌を更にハッキリさせる為にこの場にいる一人の男に色々と聞いてみようと思う。
 そう、三重さんの亭主にして弁護士の天王寺庵さん。
 そして俺がその庵さんに話を聞こうとした時であった。

「申し訳ございませんでした!」

 なんと庵さん、俺達の前で土下座!
 しかも号泣している。
 どうやら俺が色々と聞くまでもなく知ってる限りの事を話してくれそうだな。

「実は……妻が……あいつ等に誘拐されてしまったのです」
「「「なんだって!」」」

 庵さんの話はこうだった。
 今から三か月前ぐらいに三重さんが関東難波組に拉致されてしまい、あの長堀町あけみに自分達の言う通りに動けと脅迫されていたそうだ。
 しかも監視として長堀町あけみが擬態魔法で三重さんに化けて常時見張られていたらしく迂闊に通報ができなかったという。
 結果として自分の雇い主である勇さん殺害を見殺しにしてしまい本当に苦しんでいた様子。

「私はどうなっても構いません!どうか妻を……三重を助けてください!」

 自分の奥さんが拉致されてから相当苦しかったのだろうなぁ。
 そんな庵さんを勇さんは優しく肩をたたきこう答える。

「辛かっただろう。三重は私の大事な娘、私がお前の立場でも同じ事をしていたかも知れん」
「い、勇様!申し訳ございません」

 庵さんの事情を知って勇さんはそんな庵さんを許したみたいだな。
 そして勇さんはウチの社長に頭を下げて、あるお願いをする。

「すまぬが会長の孫娘よ。頼む!娘を助けてくれんか」
「解りました勇さん。では当社としては追加料金を……」



 ガツ~ン!



 その瞬間、俺の鉄拳が守銭奴社長の脳天に炸裂! 

「いった~い!!」
「少しは空気を読め!この守銭奴がっ」
「何言ってるのよ!今がかきいれ時なのよ」

 アホかっ!
 中津家の一大事に何金の話をしようとしている。
 それではあの関東難波組と何ら変わらないぞ。
 見ろ!社長のあの言葉にカヤちゃんとさもなちゃんが完全に白い目してるぞ。

「相変わらず空気を読まぬ小娘よのぅ、実に嘆かわしいわい」
「司ちゃん……最低」

 そら見ろ!
 いつもそんな事ばかり言ってると今に周囲の人間から信用を失うぞ。
 しかし、そんなやり取りを見た上で勇さんが俺達に改めてお願いしてきた。

「全く……そうゆう処は剛三様にそっくりだな。金ならいくらでも出そう!お嬢さん達、娘を……娘を助けてくれないか」
「わかりました。では追加料金として……(ボカッ)」

 俺は再び守銭奴社長に一発!
 そして俺が代わりにご返答。

「いえいえ!三重さんの救出はアフターサービスとさせてもらいますのでご安心を」
「いいのか?それで」
「はい、それが我々のモットーでございます」

 はい、これで商談成立。
 これにはうちの社長も膨れて不満そうだが社長!これが大人のビジネスというものです。

 それから、庵さんは翔太君が読んでいた警察により身柄を拘束。
 とりあえず事情徴収を受ける事になった。
 まぁ、事実上は犯罪強要された訳だから逮捕されて罪に問われる事はないだろう。 



 それから一時間半後。
 俺達はフルメンバーで三条スイーパーカンパニー本社ビルにいた。
 まずは調さんから事件の概要のご説明。



「今回の一件は全て関東難波組による中津家の資産を狙った陰謀です。まずは天王寺三重さんを拉致して中津家の専属弁護士である天王寺庵を無理やり仲間にしました」

 全く初手から外道なやり方をしやがるな。
 では調さん続きをどうぞ。

「それから中津勇さんを魔族であるヒョウマ・ジェットを実行犯にして突然死に見せかけて毒殺。ちなみにその毒は魔界の特殊な毒素故に最初は発見できなかったそうです」

 確かにカヤちゃん曰く「魔界の毒は魔法で検知しないとわからんものじゃからのう」と科学式の調べ方では検知できないそうだ。
 はい、それから?

「そして傀儡である庵さんを利用して偽の遺言状をでっち上げて自分達が作った難波事業団とかの偽造団体に寄付させて遺産丸ごと奪い取ろうとした訳です」

 はぁ~っ、本当に呆れた連中だな。
 人妻拉致するわ、その亭主を脅迫するわ、終いにはまだ元気なおぅさんの命を何とも思わずに殺害して大金ゲットとはなぁ。
 これにはうちの社長も大きく溜息をつく。

「少なくとも私は人を殺してまでお金欲しくはないわ。世の中下手に他人不幸にするよりも効率良く金を稼ぐ方法がいくらでもあるのに」
「その割には先程人の不幸の足元見て金銭要求してましたのは誰でしょうか?」
「悪い?それが三条財閥が成り上がった秘訣よ」

 うわぁ、何という悪徳財閥だ事。
 さ~で!俺達としてはもうどうするべきか……わかってますね社長!!



「みんな……お掃除の時間よ。あのゴミどもを徹底的に処分するわよ」
「「「イーッ」」」
「…………私達、超有名な悪の組織じゃないんだから」



 ヤる相手は……
 関東難波組若頭・長堀町あけみ
 魔族・ヒョウマ・ジェット
 そして……
 関東難波組組長・難波正人

 それから拉致された天王寺三重さんの救出も忘れずに!



「社長!現在その連中は関東難波組本部ビルにいるみたいです。場所は皆様のスマートフォンに転送してあります」
「流石はバカ調、いつも通り連中の逃げ道を断っておいてね。それと私達が片づけたら警察に通報も頼むわよ」
「解りました社長……って私はバカじゃありません!」

 では、そろそろ行きましょうか!



 もう夜も更けて人々の流れが少なくなる最中……

 俺
 社長
 さもなちゃんとカヤちゃん

 それぞえが暗い夜道の中をある場所へ向かって歩いていく。
 目指すは関東難波組本部ビル。

 そう、間も無く都会のごみ掃除の幕開け。
 そして……今宵も悪党どもの断末魔が響き渡る時間が始まろうとしていた。 




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