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第六章
第49話
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森の魔法使いの塔にいた頃と比べれば、王宮へ来てわたしの世界は広がった。
でもそれは「比べれば」であって、現実には、このアルド離宮と言う名前をつけられたカントリー風な家一軒の中だけが今のわたしの世界だ。
そう、ヒース一人だけだった世界が、それに加えて侍女と女官の役目をしてくれる親切な魔女たち三人が増えただけ。
王宮に来る際には他にも人に会ったけれど、継続して顔を合わせている人はいない。
なので、何か相談したいと思った時の相手の選択肢は広くない。
ヒースか、それじゃ駄目なら魔女たち三人を捕まえてお願いするしかない。
「あのね、知恵を貸してほしいの」
リビングでソファに座って向かい合った目の前の三人の魔女に、順に目を向け見つめた。
もちろん相談というのは、昨日ヒースから聞いた話のことだ。
わたしが女神である証拠を求めている人がいるということ。
そして、その証拠を見せる際に、わたしを檻に入れるという案が出ていること。
「わたしは今のところ何もしないで養ってもらってるわけで、だからして欲しいと求められることなら、できるだけ応えたいと思ってるわ。証拠を見せろって言うんなら、見せるわよ。もちろん、無茶するつもりはないけど」
自分ではよくわからない力だけど、一度だけでもわたしの力に当てられて暴走する人を見たこともあるわけで、力の存在を自分で疑うつもりもない。
ただ、問題は方法なのよ。
「檻にどうしても入らなきゃならないって言うなら、入るわ。でも、檻に入らないですむ方法は本当にないのか考えたいの」
わたしが周りにきた人たちに襲われないためだとしても……檻の中に女がいる風景を客観的に思い浮かべると、それはやっぱり酷いんじゃないかと思う。
しかも、あれだ。
その周りにいっぱい人がいるわけでしょ?
女神の『証拠』を見せるのだから、檻の周りには人が群がるはず。
動物園の動物のように自分が檻に入って、そこに群がる人を想像すると、正直さすがに怖い……と思う。
それが現実になったら、トラウマになりかねない。
「檻ですか」
ヒルダが考えこんでいる。
「そうなの。檻は、ちょっとどうかなって思うんだけど……ねえ、ミルラが何度か使ってた、人が出入りできなくなる壁の魔法があるじゃない? あれじゃだめなのかな」
「禁止の陣ですか?」
「そう、そんな名前だったよね」
ミルラが頷いてくれる。
人を通さないのだから、檻の役目は果たしてくれるはず。
でもって目に見えないんだから、檻ほど見た感じは酷くないような気がする。
「証拠……女神様のお力の証拠を見せねばならないのでしょう? それですと、禁止の陣で、女神様のお力だけを通過させるのですわね?」
あ。
フランシスカの言葉に、ハッとした。
そうか、この手枷が女神の力が広がるのを防いでるんだった。
手枷の魔法と壁の魔法は同じものだったはず。
つまり、女神の力も壁はカットしちゃうんだ。
でもフランシスカの言葉は確認のように聞こえたから、もしかしたら不可能じゃないのかもっていう気もした。
「できる?」
だからフランシスカに向かって、身を乗り出すように訊いた。
「申し訳ありません、わたくしには無理ですわ。禁止の陣は得意ではありませんの」
「そうなの?」
魔法に得意不得意があるという話は聞いたことがある。
ヒルダとミルラの方を見た。
「ごめんなさい、わたしも苦手。陣を刻んで普通に障壁を展開することはできますけど、条件付けまでは」
ヒルダにも首を振られる。
「でもミルラならば、できるのではなくて?」
フランシスカとヒルダの視線がミルラに向く。
「ミルラは陣術が得意だものね。特に禁止の陣は優れてるわ。だからギルバート様もミルラを連れて行ったのでしょ?」
二人の視線を受けて、わずかにミルラは眉尻を下げた。
「できるかどうか……ちょっとわからないです」
「あら、ミルラにできないんじゃ、誰にもできないんじゃない?」
ヒルダは意外そうに、口元を指先で隠しながら言う。
「できるかもしれないですけど……多分、女には女神様の力の指定は難しいんです」
ミルラはどこか困り顔で考え込んでいる。
「これは、男性の方が簡単なんじゃないかと……力を正しく指定するのがですね。だからヒース殿下の方が見込みあると思います。漏れてるとは言っても手枷で女神の力を禁じることはできてるので、てことは指定自体は上手くいってるんですよ」
魔法の理屈は、わたしにはさっぱりわからないけれど、ミルラの言わんとしていることはわかった気がした。
女性も女神の力に影響を受けるし、その力がわかるとは聞いたけれど、それは多分男性のそれほど劇的じゃない。
女性は、理性が吹っ飛ぶような形での影響じゃない。
やっぱり体には作用するんだろうけれど。
男性は強い影響を受けるから、その分はっきりと『拒まなくてはならない女神の力がどういうものか』わかるんじゃないかと思う。
「では、殿下に頑張っていただく?」
ヒルダが言う。
それには、少し笑みが混ざっている気がした。
「まあ。でも殿下も禁止の陣はお得意ではないでしょう?」
だから漏れているのでしょうと、フランシスカの言葉が続く。
苦手だとは言っていなかったけど、ミルラの方がいいと手枷をかける時に言ってたのは思い出した。
「転移があれだけお得意なら、禁止の陣はまるでできなくてもおかしくはありませんもの」
ヒースは転移が得意だと、自分でも言っている。
周りもそう思っていると思う。
でも、今の話は初耳だ。
「転移が得意だと、壁の魔法は苦手なものなの?」
話が逸れるかもと思いつつも、訊くのを止められなかった。
わたしの疑問にはミルラが答えてくれた。
「そうです。逆にあたしは禁止の陣が得意なんで転移はからっきしでして……この二つの魔法、空間魔法って括りだと同じ種類の魔法なんですが、理と力の方向が真逆なんです」
魔法の詳しい話に入られるとお手上げだ。
なので、大雑把に流した。
「真逆の魔法なのね」
「動かすための魔法と、動かさないための魔法ですからね」
ヒルダの補足で、少しわかった。
それは確かに真逆だと思う。
「禁止しようとしても通過させてしまっているのは、殿下の力不足ですわね。女神様のお力が強すぎるのと、殿下と禁止の陣の相性は最悪だからなんでしょうけれど……でも、今回の目的は逆なんですもの、通過の許可は指定さえ上手くいっていれば」
フランシスカが考え込む。
「あら、でもだめだわ」
ヒルダが何か思いついたように、ポンと手を叩く。
「殿下が禁止の陣の術士になるなら、陣の中にいなくてはならないじゃない。そうすると、殿下にサリナ様のお力が効いてないことがバレるもの」
なんか、新しい情報が出てきた気がする。
「それ、ばれちゃだめなの?」
「多分、この話は、そもそも疑われているのはサリナ様じゃないですよ。ヒース殿下でしょう」
ヒースが疑われる……それは、あれだ、男性機能が回復したことをだろうと思う。
そんなものの証拠の提出を求められる恥辱は忘れられない。
って、やっぱりまだそれが続いてるの!?
わたしにもその疑いは深刻な問題だ。
「禁止の陣の中でサリナ様の力を解放して、その同じ中にヒース殿下がいたりしたら、昔の疑惑まで甦るわね!」
「昔の疑惑って?」
「ヒース殿下はあのお顔でしょ?」
ふふっとヒルダは目を三日月のようにして笑った。
「十七、十八くらいまでは、王女が生まれたけれど、正妃様が王子だと偽わらせたという噂があったんですよ」
……そう言われると、そんな噂もさもあらんと思う。
でもそれは「比べれば」であって、現実には、このアルド離宮と言う名前をつけられたカントリー風な家一軒の中だけが今のわたしの世界だ。
そう、ヒース一人だけだった世界が、それに加えて侍女と女官の役目をしてくれる親切な魔女たち三人が増えただけ。
王宮に来る際には他にも人に会ったけれど、継続して顔を合わせている人はいない。
なので、何か相談したいと思った時の相手の選択肢は広くない。
ヒースか、それじゃ駄目なら魔女たち三人を捕まえてお願いするしかない。
「あのね、知恵を貸してほしいの」
リビングでソファに座って向かい合った目の前の三人の魔女に、順に目を向け見つめた。
もちろん相談というのは、昨日ヒースから聞いた話のことだ。
わたしが女神である証拠を求めている人がいるということ。
そして、その証拠を見せる際に、わたしを檻に入れるという案が出ていること。
「わたしは今のところ何もしないで養ってもらってるわけで、だからして欲しいと求められることなら、できるだけ応えたいと思ってるわ。証拠を見せろって言うんなら、見せるわよ。もちろん、無茶するつもりはないけど」
自分ではよくわからない力だけど、一度だけでもわたしの力に当てられて暴走する人を見たこともあるわけで、力の存在を自分で疑うつもりもない。
ただ、問題は方法なのよ。
「檻にどうしても入らなきゃならないって言うなら、入るわ。でも、檻に入らないですむ方法は本当にないのか考えたいの」
わたしが周りにきた人たちに襲われないためだとしても……檻の中に女がいる風景を客観的に思い浮かべると、それはやっぱり酷いんじゃないかと思う。
しかも、あれだ。
その周りにいっぱい人がいるわけでしょ?
女神の『証拠』を見せるのだから、檻の周りには人が群がるはず。
動物園の動物のように自分が檻に入って、そこに群がる人を想像すると、正直さすがに怖い……と思う。
それが現実になったら、トラウマになりかねない。
「檻ですか」
ヒルダが考えこんでいる。
「そうなの。檻は、ちょっとどうかなって思うんだけど……ねえ、ミルラが何度か使ってた、人が出入りできなくなる壁の魔法があるじゃない? あれじゃだめなのかな」
「禁止の陣ですか?」
「そう、そんな名前だったよね」
ミルラが頷いてくれる。
人を通さないのだから、檻の役目は果たしてくれるはず。
でもって目に見えないんだから、檻ほど見た感じは酷くないような気がする。
「証拠……女神様のお力の証拠を見せねばならないのでしょう? それですと、禁止の陣で、女神様のお力だけを通過させるのですわね?」
あ。
フランシスカの言葉に、ハッとした。
そうか、この手枷が女神の力が広がるのを防いでるんだった。
手枷の魔法と壁の魔法は同じものだったはず。
つまり、女神の力も壁はカットしちゃうんだ。
でもフランシスカの言葉は確認のように聞こえたから、もしかしたら不可能じゃないのかもっていう気もした。
「できる?」
だからフランシスカに向かって、身を乗り出すように訊いた。
「申し訳ありません、わたくしには無理ですわ。禁止の陣は得意ではありませんの」
「そうなの?」
魔法に得意不得意があるという話は聞いたことがある。
ヒルダとミルラの方を見た。
「ごめんなさい、わたしも苦手。陣を刻んで普通に障壁を展開することはできますけど、条件付けまでは」
ヒルダにも首を振られる。
「でもミルラならば、できるのではなくて?」
フランシスカとヒルダの視線がミルラに向く。
「ミルラは陣術が得意だものね。特に禁止の陣は優れてるわ。だからギルバート様もミルラを連れて行ったのでしょ?」
二人の視線を受けて、わずかにミルラは眉尻を下げた。
「できるかどうか……ちょっとわからないです」
「あら、ミルラにできないんじゃ、誰にもできないんじゃない?」
ヒルダは意外そうに、口元を指先で隠しながら言う。
「できるかもしれないですけど……多分、女には女神様の力の指定は難しいんです」
ミルラはどこか困り顔で考え込んでいる。
「これは、男性の方が簡単なんじゃないかと……力を正しく指定するのがですね。だからヒース殿下の方が見込みあると思います。漏れてるとは言っても手枷で女神の力を禁じることはできてるので、てことは指定自体は上手くいってるんですよ」
魔法の理屈は、わたしにはさっぱりわからないけれど、ミルラの言わんとしていることはわかった気がした。
女性も女神の力に影響を受けるし、その力がわかるとは聞いたけれど、それは多分男性のそれほど劇的じゃない。
女性は、理性が吹っ飛ぶような形での影響じゃない。
やっぱり体には作用するんだろうけれど。
男性は強い影響を受けるから、その分はっきりと『拒まなくてはならない女神の力がどういうものか』わかるんじゃないかと思う。
「では、殿下に頑張っていただく?」
ヒルダが言う。
それには、少し笑みが混ざっている気がした。
「まあ。でも殿下も禁止の陣はお得意ではないでしょう?」
だから漏れているのでしょうと、フランシスカの言葉が続く。
苦手だとは言っていなかったけど、ミルラの方がいいと手枷をかける時に言ってたのは思い出した。
「転移があれだけお得意なら、禁止の陣はまるでできなくてもおかしくはありませんもの」
ヒースは転移が得意だと、自分でも言っている。
周りもそう思っていると思う。
でも、今の話は初耳だ。
「転移が得意だと、壁の魔法は苦手なものなの?」
話が逸れるかもと思いつつも、訊くのを止められなかった。
わたしの疑問にはミルラが答えてくれた。
「そうです。逆にあたしは禁止の陣が得意なんで転移はからっきしでして……この二つの魔法、空間魔法って括りだと同じ種類の魔法なんですが、理と力の方向が真逆なんです」
魔法の詳しい話に入られるとお手上げだ。
なので、大雑把に流した。
「真逆の魔法なのね」
「動かすための魔法と、動かさないための魔法ですからね」
ヒルダの補足で、少しわかった。
それは確かに真逆だと思う。
「禁止しようとしても通過させてしまっているのは、殿下の力不足ですわね。女神様のお力が強すぎるのと、殿下と禁止の陣の相性は最悪だからなんでしょうけれど……でも、今回の目的は逆なんですもの、通過の許可は指定さえ上手くいっていれば」
フランシスカが考え込む。
「あら、でもだめだわ」
ヒルダが何か思いついたように、ポンと手を叩く。
「殿下が禁止の陣の術士になるなら、陣の中にいなくてはならないじゃない。そうすると、殿下にサリナ様のお力が効いてないことがバレるもの」
なんか、新しい情報が出てきた気がする。
「それ、ばれちゃだめなの?」
「多分、この話は、そもそも疑われているのはサリナ様じゃないですよ。ヒース殿下でしょう」
ヒースが疑われる……それは、あれだ、男性機能が回復したことをだろうと思う。
そんなものの証拠の提出を求められる恥辱は忘れられない。
って、やっぱりまだそれが続いてるの!?
わたしにもその疑いは深刻な問題だ。
「禁止の陣の中でサリナ様の力を解放して、その同じ中にヒース殿下がいたりしたら、昔の疑惑まで甦るわね!」
「昔の疑惑って?」
「ヒース殿下はあのお顔でしょ?」
ふふっとヒルダは目を三日月のようにして笑った。
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