88 / 111
第二部 魔王と少年トントン(更新中)
第6話 風 その1
しおりを挟む
いやはやしかしである。
ついに明かされるであろう、俺が何者かと言う話……。
わざわざこんな場所に出向いた自分で言うのも何なのだが……。それがとにかく長かった……。
時は数千年前の初代の千年求敗まで遡り……。その時に九人の英雄が魔神を打ち負かしただとか……神と契約を交わしたとか……とにかく良く有るスマホゲーム的な設定をこれでもかとぶっ込んできやがった。
最初にも言ったと思うんだけど……。俺ってばゲームのそういう設定は読まずに進めるタイプなんだよね……。
でも。
取り敢えず要点だけはここでまとめておかなきゃならない。だって、こんな魔王殿まで来てやっぱ面倒くさいから帰るわ……じゃあ、みんなも納得しないでしょ。
いやいや……もしかしたら、そっちのほうが良いかもしれないな……。
だって、ここで長々と俺が語っちゃったとしても、みんな直ぐに忘れちゃうと思うし、そもそも、今聞いたばかりのうろ覚えの設定を上手く説明出来る自信が無い。
それに彼らの話ってさ……
簡単に言っちゃうと、3年後に『千年大会』と言うこの世界で一番強いやつを決める大会が開かれるよ~って。そんな話しだったからさ。
まぁね。確かに俺は強いよ。そんな大会の話が俺に回ってくるのは当然っちゃ当然だ。だってさ、俺が出ない大会で勝ったとしても、最強なんて恥ずかしくて名乗れないもんね。
でも、そんな上から目線で舐めてかかってた俺は、馬鹿でした。
読んで字のごとく千年に一度開催される『千年大会』は、この前の王都で開催された誰もが参加出来る様な、お遊びの武術大会とはわけが違うのだ。
どんなスポーツだって、毎年行われる世界大会よりも、4年に一度のオリンピックのほうが盛り上がるだろ?それと一緒だよ。って言うかこの大会は千年に一度だからね。
もちろん、ちょっと強いだけの普通の人間なんか参加すらできないんです。
何を隠そうこの『千年大会』は、こちらの世界に九人存在すると言われる魔王の中から最強を決めると言う、なんとも恐ろし大会なのだ。
でもさ。そんな大会……はっきり言って俺とは全くの無関係だよね。
だって……。
俺ってば、行き当たりばったりで邪神を倒しちゃったり、伝説に二つ名を残しちゃうほどの存在だったりするわけだけど……
「俺って、一応人間じゃん?」
まぁ目の前のおっさんも魔王だったりするみたいだけど「人間の俺なんか参加資格すら無いじゃん」なんて話半分に聞いていたら、なんてことは無い。実は俺も『魔王』だった……。
いや、なんてことは大いにあるよ。俺が魔王ってどういう事なのさ?
ちなみに……。目の前のルナとか言うちっちゃな女の子も魔王だった……。
そして、あの魔法が得意で自分勝手なアイツも魔王だった……。
この世界には九人の魔王が存在する。それは数千年の遠い昔、この世界を救った九人の英雄達。
彼らのことを、この世界では魔王と呼ぶ。
らしい……。
ついに明かされるであろう、俺が何者かと言う話……。
わざわざこんな場所に出向いた自分で言うのも何なのだが……。それがとにかく長かった……。
時は数千年前の初代の千年求敗まで遡り……。その時に九人の英雄が魔神を打ち負かしただとか……神と契約を交わしたとか……とにかく良く有るスマホゲーム的な設定をこれでもかとぶっ込んできやがった。
最初にも言ったと思うんだけど……。俺ってばゲームのそういう設定は読まずに進めるタイプなんだよね……。
でも。
取り敢えず要点だけはここでまとめておかなきゃならない。だって、こんな魔王殿まで来てやっぱ面倒くさいから帰るわ……じゃあ、みんなも納得しないでしょ。
いやいや……もしかしたら、そっちのほうが良いかもしれないな……。
だって、ここで長々と俺が語っちゃったとしても、みんな直ぐに忘れちゃうと思うし、そもそも、今聞いたばかりのうろ覚えの設定を上手く説明出来る自信が無い。
それに彼らの話ってさ……
簡単に言っちゃうと、3年後に『千年大会』と言うこの世界で一番強いやつを決める大会が開かれるよ~って。そんな話しだったからさ。
まぁね。確かに俺は強いよ。そんな大会の話が俺に回ってくるのは当然っちゃ当然だ。だってさ、俺が出ない大会で勝ったとしても、最強なんて恥ずかしくて名乗れないもんね。
でも、そんな上から目線で舐めてかかってた俺は、馬鹿でした。
読んで字のごとく千年に一度開催される『千年大会』は、この前の王都で開催された誰もが参加出来る様な、お遊びの武術大会とはわけが違うのだ。
どんなスポーツだって、毎年行われる世界大会よりも、4年に一度のオリンピックのほうが盛り上がるだろ?それと一緒だよ。って言うかこの大会は千年に一度だからね。
もちろん、ちょっと強いだけの普通の人間なんか参加すらできないんです。
何を隠そうこの『千年大会』は、こちらの世界に九人存在すると言われる魔王の中から最強を決めると言う、なんとも恐ろし大会なのだ。
でもさ。そんな大会……はっきり言って俺とは全くの無関係だよね。
だって……。
俺ってば、行き当たりばったりで邪神を倒しちゃったり、伝説に二つ名を残しちゃうほどの存在だったりするわけだけど……
「俺って、一応人間じゃん?」
まぁ目の前のおっさんも魔王だったりするみたいだけど「人間の俺なんか参加資格すら無いじゃん」なんて話半分に聞いていたら、なんてことは無い。実は俺も『魔王』だった……。
いや、なんてことは大いにあるよ。俺が魔王ってどういう事なのさ?
ちなみに……。目の前のルナとか言うちっちゃな女の子も魔王だった……。
そして、あの魔法が得意で自分勝手なアイツも魔王だった……。
この世界には九人の魔王が存在する。それは数千年の遠い昔、この世界を救った九人の英雄達。
彼らのことを、この世界では魔王と呼ぶ。
らしい……。
9
お気に入りに追加
171
あなたにおすすめの小説
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ユウ
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
リアルチートは突然に _ゲーム初心者の最強プレーヤー_
Lizard
ファンタジー
Battle Frontier Online ―――
通称、『BFO』
過去に発売されたVRゲームとは一線を画す最新型VRMMORPG。
過去最大最高規模の世界、そして圧倒的な動作の正確性を売り文句に発売されたゲームだ。
主人公、18歳の覇城龍成(ハジョウリュウセイ)は友人でありプロゲーマーである赤羽彰太から貰ったBFOのために開発された最新型VRヘッドギア―――『VR-EX』でBFOをプレイする。
彼自身は自分が普通の高校生だと思っているのだが、彼は父から「覇城」という剣道の流派の技術を教え込まれており、さらに彼自身が「面白そうだから」という理由で合気道や柔道などのいくつかの武術を習っていたため、その戦闘技術は友人達が「コイツなら銃弾の飛び交う戦場でも素手で敵将とれんじゃね?」と評価するほど。
若干ハーレム要素、戦闘狂要素ありの冒険が、
今、始まる―――――
※他サイトで投稿させていただいているものです
残滓と呼ばれたウィザード、絶望の底で大覚醒! 僕を虐げてくれたみんなのおかげだよ(ニヤリ)
SHO
ファンタジー
15歳になり、女神からの神託の儀で魔法使い(ウィザード)のジョブを授かった少年ショーンは、幼馴染で剣闘士(ソードファイター)のジョブを授かったデライラと共に、冒険者になるべく街に出た。
しかし、着々と実績を上げていくデライラとは正反対に、ショーンはまともに魔法を発動する事すら出来ない。
相棒のデライラからは愛想を尽かされ、他の冒険者たちからも孤立していくショーンのたった一つの心の拠り所は、森で助けた黒ウサギのノワールだった。
そんなある日、ショーンに悲劇が襲い掛かる。しかしその悲劇が、彼の人生を一変させた。
無双あり、ザマァあり、復讐あり、もふもふありの大冒険、いざ開幕!
チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!
芽狐
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️
ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。
嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる!
転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。
新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか??
更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!
退屈な人生を歩んでいたおっさんが異世界に飛ばされるも無自覚チートで無双しながらネットショッピングしたり奴隷を買ったりする話
菊池 快晴
ファンタジー
無難に生きて、真面目に勉強して、最悪なブラック企業に就職した男、君内志賀(45歳)。
そんな人生を歩んできたおっさんだったが、異世界に転生してチートを授かる。
超成熟、四大魔法、召喚術、剣術、魔力、どれをとっても異世界最高峰。
極めつけは異世界にいながら元の世界の『ネットショッピング』まで。
生真面目で不器用、そんなおっさんが、奴隷幼女を即購入!?
これは、無自覚チートで無双する真面目なおっさんが、元の世界のネットショッピングを楽しみつつ、奴隷少女と異世界をマイペースに旅するほんわか物語です。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
二度目の異世界に来たのは最強の騎士〜吸血鬼の俺はこの世界で眷族(ハーレム)を増やす〜
北条氏成
ファンタジー
一度目の世界を救って、二度目の異世界にやってきた主人公は全能力を引き継いで吸血鬼へと転生した。
この物語は魔王によって人間との混血のハーフと呼ばれる者達が能力を失った世界で、最強種の吸血鬼が眷族を増やす少しエッチな小説です。
※物語上、日常で消費する魔力の補給が必要になる為、『魔力の補給(少しエッチな)』話を挟みます。嫌な方は飛ばしても問題はないかと思いますので更新をお待ち下さい。※
カクヨムで3日で修正という無理難題を突き付けられたので、今後は切り替えてこちらで投稿していきます!カクヨムで読んで頂いてくれていた読者の方々には大変申し訳ありません!!
*毎日投稿実施中!投稿時間は夜11時~12時頃です。*
※本作は眷族の儀式と魔力の補給というストーリー上で不可欠な要素が発生します。性描写が苦手な方は注意(魔力の補給が含まれます)を読まないで下さい。また、ギリギリを攻めている為、BAN対策で必然的に同じ描写が多くなります。描写が単調だよ? 足りないよ?という場合は想像力で補って下さい。できる限り毎日更新する為、話数を切って千文字程度で更新します。※
表紙はAIで作成しました。ヒロインのリアラのイメージです。ちょっと過激な感じなので、運営から言われたら消します!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる