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第3章〜内乱の激化と流行病の発症〜

25. ペンダント

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「やっぱりキラキラしてる…なんでジーク様の目だけキラキラしてるの?」

「ね、ねぇ、君の妹はなんの話をしてるの?」

「それは私も聞きたいですね。」

2人が疲れきった声でそんな会話をしている横でアリシアナはさらに考える。

おかしい。
ゲームのクリア直前のイベントでようやく手に入る称号である、神の加護を持つ者の証。
今の段階で既にあるのはおかしい。

「ジーク様っ!コレはいつからですか!?」

「いや、ごめん。本気で何の話?」

「瞳の奥の金色のキラキラです!」

「いったい今度は何を…はぁ…話の途中でまた自分の世界に入ってたと思ったらまた突拍子も無い事を…私は本当に記憶喪失なのか疑問に思えてました。」

「前の私の事は知りませんが今の私は間違いなく記憶喪失ですよ、リオンお兄様。実際昨日の出来事も1部忘れているようです。昨日の朝の出来事を思い出せません。」

アリシアナがそう言った瞬間2人が固まった。
だがそんな2人を放置して、というより気づかなかったアリシアナは他人事のように淡々と愚痴をこぼす。

「こうも続くと不安よりも『またか』という気持ちしか湧いてきません。昨日は日記にかけずに寝てしまいましたし、あぁ、もう嫌だ。面倒ですわ。申し訳ありませんが、いつくか質問したいのですが……って、お2人共どうなさったのです?」

自分の事を他人事の様に語るアリシアナを見てジークフリート達2人は違和感を感じる。
思わず渋い表情になった2人がアリシアナを責めるように見るがアリシアナにはなぜかが全く分からなかった。

なぜ2人はそんな顔で私を見るの?

私は何か言ってはいけない事を言ってしまったのかしら。
でも忘れてることは確かだし、覚えてる最初の記憶からして陛下達との会話も忘れてるっぽいし聞いとかないとまずいわよね?

もしかして王子であるジーク様がいる所で『記憶がまた無いです』とか言ったらまずかったとか?でも、今さらじゃない?
あっ!まさかもう既にちょっと面倒くさがられてる?死亡フラグ立てちゃった?
ここ数日だけでかなり迷惑かけてるからどれが理由か分からないけど、私がジーク様の立場なら私みたいな事故物件が嫁とか頼まれてもお断りだわ。
一昨日起きた時に、『今度正式に口説きに来るね』と言ってはいたが昨日あれだけ迷惑かけられれば気が変わってもおかしくない。というか私ならこんな面倒なのと結婚とか絶対しない。

「ジーク様!婚約の話でしたらいつ解消しても大丈夫ですからね!?しつこく引き求めたり付き纏ったりする気は一切ありませんから、安心してください!」

「…………は?何言ってるの?……いや、何の話してるの?」

「えっ?違うのですか?」

「兄としてはいろいろと言いたい事があるのと、どういう経緯でその考えに至ったのか不思議で仕方ないですが、とりあえずそれくらいにしておきなさい。さすがに殿下が可愛そうです。」

なんとも言えない表情をしたリオンに止められた。

「はい、申し訳ありませんでした……?」

不思議そうにしつつ謝罪するアリシアナを見てリオンはため息をつくと哀れみと同情の混ざった目でジークフリートを見た。

「殿下、ひとつ聞いてもよろしいでしょうか。」

「なんとなく想像できるけど…何?」

「しつこいかもしれませんが、本当にコレでいんですか?正気ですか?殿下ならこんな珍獣選ばなくても、普通の思考回路した可愛い子が選り取りみどりでしょうに…。」

「そういう奴らは大勢見てきたがどいつも同じにしか見えん。それに―――――ている。」

最後の方は私に内緒で2人で魔法使って話してて聞き取れなかったがその時の殿下はなんとも言えない初めて見る表情をしていた。

「…そうですか。まあ殿下がそれでいいなら止めはしませんが、物好きですね。」

コレとか正気とか珍獣とか好き放題言ってくれちゃって。

…もういい。

そっちが2人で話すなら私もマリア呼ぶ!

それに、朝の事を2人に聞いてもしょうがないしね。令嬢の朝の準備にジーク様やリオンが一緒だったとは考えにくいし。

「「あっ!?、ちょっ待っ――」」

2人の制止の声が聞こえたが気にせず魔法のベルを鳴らす。

――チリンチリン♪――

私がベルを鳴らした瞬間2人のため息が重なった。

「失礼致します。」

数秒後、ノック音が部屋に響いた。
マリアが入って来て私を見た後に疲れた様子の2人を見る。
何かを察したらしいマリアはそっと微笑んでからジーク様達2人にぺこりと一礼する。

「お嬢様、何かございましたか?」

アリシアナはマリアのその行動に少し違和感を感じつつも、これ以上話が進まない方が嫌だったのでスルーして話す事にした。

「マリアに聞きたいことがあって呼んだの。実は――」

私は昨日の出来事を思い返していると忘れている事があるとわかったという事とジーク様の目だけがキラキラしてた事の2つを話した。

「――という訳で昨日の朝何があったか聞きたいの。」

「さようでございましたか。お安い御用でございます。」

マリアは私に向かって綺麗に一礼するとジーク様とリオンの2人に向き直って2人をじっと見た。

「では、1つずつ解決致しましょう。ですがその前にまずは坊っちゃまからですね。」

「私?」

「率直に申し上げます、坊っちゃまのそのやり方は逆効果です。それに…いえ、とにかくシーナ様からの言葉は実行条件が整い次第すぐにその通りにされる事を強くおすすめ致します。それが失敗の少ない最良の道です。」

リオンはマリアの指摘に対して『………すみません、どうやら手間を掛けさせてしまったようですね。』とマリアに謝ると私に向き直って見覚えのあるペンダントを渡してきた。

「これ…私の…」

なんでこれをリオンが…いや、そもそもなんでこの世界にあるの?

このペンダントは、私が日本にいた時に手作りアクセサリーのお店で作ったものだ。友人とお揃いの同じデザインで作った私の宝物だった。自分の誕生石のタンザナイトを加工した雫型のチャームとその裏側に来るように同じチェーンにかけられた金属プレート。そこには、極小さな、アクアマリン、ラピスラズリ、ラリマーの3つのパワーストーンが埋め込まれている。


「お嬢様、これをご存知なのですか?」

「………えぇ、まあ。」

返事をする自分の声が思ったよりも震えていて自分に驚いた。

「でしたら、ひとつ私からお嬢様に伝えなければならない事があります。」

「伝えなければならない事?」

「はい。ですが確認したいのですが、それは本当にお嬢様の物だったのですか?」

「………そう、だと思う。裏側についている金属プレートに、3つの小さな青い石が埋まっているのだけど、その石に挟まれた真ん中辺り…ほら、ココに星みたいなの形の小さな花の模様の傷があるでしょう?その傷は以前私の友人がつけたものです。」

「ありますね。偶然できたにしては綺麗すぎる形の傷で気になっていたのですがやはり故意だったのですね。」

リオンが私の持つペンダントを見た後に慌てて言った。

「いやでもおかしくないないですか?私はそのペンダントは何百年も前に神から貸し与えられた神器で以来継承者の証として受け継がれて来たのだと母上からは聞いてたんですが。」

「坊っちゃま、その事は今関係ないのです。これはシーナ様から私への最後の命令なのです。これだけは何があっても忘れるなと言う最優先事項なのです。」

「さ、最優先事項…。」

リオンは万が一マリアに止められていなければ最優先事項だというその命令を実行出来ていなかったのだと思いゾッとする。

「お嬢様だけに伝えろとの事なので魔法行使の許可を頂いてもよろしいでしょうか?」

「わかった。許可する。」

ジークフリートが許可を出した瞬間、マリアから思念伝達魔法が飛んできた。

「私には意味がわかりませんがシーナ様が伝えろと言うのならきっとお嬢様には意味がある事なのでしょうから。シーナ様曰く、そのペンダントと一緒に代々伝えられてきた話でいつかこのペンダントを時に伝えて欲しいと先祖代々に言い伝えられてきたそうです。」



はい?

いやいや…。


さっきからリオンもマリアも何言ってるの?

何百年前?
神から貸し与えられた?
継承者の証?
先祖代々の言い伝え?

何言ってるの?
だってこれは…友情の証なんて言って…ふざけて…一緒に作っただけの物で…そりゃ、当時の私にとって値段はそこそこ張ったけどそれだけ。
よくある普通のペンダント。
私達以外には何の意味もない物。

それがなんで"君恋"とよく似たこの異世界で神器になってるの?
本当に何言ってるの???

「お嬢様、顔色がよろしくありませんが申し訳ありません。これだけはお伝えさせてください。」

マリアがとても恐縮そうに言ってきたので少し混乱していただけだと伝えて話の続きを促した。

「ありがとうございます。まずは先祖代々の言葉から『助けていただいてありがとうございました。お貸しいただいたお力はお返し致します。』次にシーナ様からが『これは今のあなたに必要な物のはずです。直接返せなくてごめんなさい。返すことが出来て良かったわ。』以上です。」

「………………はい?それだけですか?」

「やっぱりお嬢様にも意味がわかりませんか。」

「えぇ、さっぱり。」

アリシアナは1つ問題や謎が解決する間に2つも3つも新しい謎が降って湧いてくるこの状況が、正体の分からない何者かに振り回されている様で気味が悪かった。

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