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第3章 入れ替わりのふたり

3ー13 ルイーズの買い物③

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 1件目の買い物を終えた2人は、エドワードルイーズの体に連れられて、次の店へ向かう。

 宝飾店に入った2人。
 エドワードの姿を見るなり、奥の別室に通されてお茶を出され、手厚いもてなしを受けている。
 ……別室で2人きり、店主のお勧めの装飾品をトレーに並べられ、品定め中だ。
 この部屋に2人を案内した店主。彼はエドワードが「彼女の好きなだけ見繕ってくれ」と、棒読みのように言った言葉を聞き、先に用意した装飾品以上に売り込めると見込み、他にも装飾品を持ってこようと席を外していた。

「宝石なんて、初めて手に持ったわ」
「お前、今まで夜会に出ていただろう。何を着けていたんだ?」
「意外に着けなくても何とかなるのよ。ほら、素質で勝負的なアレよ。内面から出る美しさってやつ、あるでしょう」

 ほらね、と、胸を張るルイーズ。
 エドワードは、じとーっと、白い目でルイーズを見ている。実際に彼が見ているのは、エドワードの顔だけど……。

「……お前に何の素質があるのか分からん。残念だが、少しも勝負はできていないぞ」
「はぁぁーっ。エドワードは目が悪いか、感性が悪いかの、どっちかなのよ。だって、今まで何とかなったもん」
 頬を膨らませた顔を横に向けて、すねているのはルイーズエドワードの顔
 エドワードルイーズの体は、首をかしげていた。

(あんな最低な婚約者につかまって、何が、何とかなっただ。こいつ本物のあほだな)
 そう思っているエドワード。

「こんな石ころなんて、違いがよく分からないわよね。ゲッ、こんなに高いの……」
「だから、その恥ずかしいセリフ。誰かに聞かれて、俺が言っていると思われたらどうするんだ、馬鹿」
「ふふっ、もう、見えっ張りね。内側からあふれ出る美しさがないと、お金が掛かって大変ね」
「よくそんな、あほなことを言っていられるな」
「もう、ひっどいわねー。前向きって言うのよ、これは!」
「はいはい。俺、店主と話をしてくるから、お前はここに座って待っていろ」

 そうして、ルイーズの知らない間に、彼の買い物は続いていた。
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