11 / 88
第2章 いがみ合うふたり
2-1 騎士訓練初日①
しおりを挟む
王宮の騎士訓練場で、半年間の騎士試験が開始される。
そもそも、騎士試験の書類審査で合格し、騎士の候補生になるのは「剣技の経験者」のみ。
……それなのに、ルイーズに限っては全くの素人である。
モーガンからの助言は「剣技経験あり」と記載するようにだった。もちろん彼も、この試験は、未経験者では話にならないことを知っていた。
だが、虚偽を書くのをためらったルイーズの書類は「剣技経験ゼロ」と正しく記載されていた。
この時点で書類審査は落第なのに、宰相が間違ってしまったわけだ。
令嬢たちが刺繍を嗜むように、この国では令息たちは剣技を幼い頃から習得している。
令嬢の中には兄弟の練習相手として、令息たちと剣技を習得する者がいる。
そんな令嬢がごくまれに、女性騎士を目指してくるわけだった。
訓練初日に、ざっと集まった100人を大きく超える訓練生。
事前に支給された騎士服と靴だけは全員おそろい。みんな黒一色だ。
ここまでは、横一線に並んでいるように思われた。けれど、訓練のために、王宮所有の剣が貸し出されたときから、ルイーズは既に浮いていた。
教官から1人ひとりに渡された、その剣が重すぎて、先を地面に付けたまま持ち上げることもできないのだ。
鞘に収まった剣を、ベルトで腰に巻くことも、鞘から引き抜くこともできずにいる。
だが、怪しい動きをしているルイーズにはお構いなしで、訓練は進行していく。
「各自相手を見つけて、練習開始」と、教官が指示した。その言葉と同時にルイーズの周囲から、他の訓練生は一斉にいなくなり、広い屋外の訓練場に散り散りになっていた。
ポツンと独り立ち尽くしているルイーズが慌てて振り返ると、他の訓練生たちは、対になって練習をしている。
それもそのはず、この訓練の参加者は、みんな剣技の経験者で貴族のみ。
日頃から、社交界で顔を合わせている間柄が集まっているのだから、自然と見知った相手と訓練を始めていたのだ。
(ちょっと待ってどうなっているの⁉ 剣に触ったことがない素人でも、1から教えてくれるんじゃなかったの……だから合格したんでしょう。どうしたらいいのよ)
そう思いながらへっぴり腰でオロオロしているルイーズ。
不審な動きをしているルイーズを目にしたエドワード。彼は彼女があまりにも素養がないことが分かり、あきれ返り顔を引きつらせる。
けれど、宰相からの依頼を嫌々ながらも受けたエドワードは、このまま見ない振りもできず、致し方なく声を掛けるために近づく。
(重いわ、重すぎる。なのに、他の訓練生は、どうしてコレを片手で持って走り去ったのよ……)
そう思っているルイーズへ声を掛けてきたエドワード。
「お前、もしかして剣を持ち上げられないのか?」
「あなたは誰? 教官? わたしはフォスター伯爵家のルイーズよ。この剣、みんなのよりも重いんじゃないかしら」
ルイーズは至って真面目だった。
けれど、それを聞いたエドワードは耳を疑った。ルイーズは、おかしな発言をサラリと言ったのだ。
エドワードは、彼女のその言葉に、あんぐりと口を開けている。
彼の頭の中はもう、早急にルイーズを、この危険な訓練場から立ち去らせたい一心だ。
この訓練では、騎士の見込みのある者に絞られるまで、手から剣を滑らせ、飛ばす訓練生もいるのだ。ボケッと訓練場の中に立っているだけでも十分に危険行為。
「俺は教官ではないが、お前は馬鹿か……。それ、お前の力が足りないからだろう。剣も持てないなら、もう帰れよ」
「駄目よ、わたしは絶対に騎士になるって決めているし、婚約者だって、それを応援してくれているの」
宰相に依頼され、朝から嫌々この場にいるエドワードは、この状況で婚約者の話を持ち出したルイーズを、心底不愉快そうに冷めた目で見ている。
(本当にコイツは婚約者に媚びているのかよ。鬱陶しい女……)
令嬢にしては背が高いルイーズは、大きなエドワードの胸位の高さまで頭がある。
身長は高く、一見すると体格に恵まれているかと思いきや、細腰で棒のような足。今にも折れそうなほどの手首が、騎士服の隙間から見えている。
それを見たエドワードは我慢できずに、ルイーズへ冷たく言い放った。
「そもそもどう見ても、お前には無理だろう」
「そんなことを言わないでよ。これでも、ちゃんと書類審査で合格したんだから、あなたに帰れと言われる筋合いはないわ。文句があるなら、わたしへ合格通知を送った偉い人に言えばいいでしょう」
そう言い終われば、あなたのことは関係ないと、ルイーズはプイッと横を向く。そして、勝手に剣技の練習を始めた。
(だから、その書類審査がそもそも不合格なんだよ。何にも分かっていないなコイツ……。文句なら今朝も宰相に言ってきたって)
エドワードは、剣を地面から10センチメートル浮かせただけで、手を大きくプルプルと震わせているルイーズを見て、目が点になっている。
「おい、意地張っていないで諦めろって。そんな細い腕では持てないだろう。何食ってんだお前」
「もう、あなたは失礼ね。お前じゃなくて、わたしはルイーズだから、そう呼んで。それに、わたしに構っていたら、あなたの練習ができなくなるから、気にしなくていいわよ」
「はぁぁーっ、お前、俺が構ってやっているのに、なんて言い分だ……。俺は、スペンサー侯爵家のエドワードだ。名前くらい知っているだろう」
まじまじと、エドワードの顔を見るルイーズ。
黒髪、黒い瞳のエドワードの整った容姿を、騎士服が引き立てていた。
ルイーズは、端正な顔立ちの見目麗しい彼を見ても、浮かれた感情は沸いてこない。むしろ、その逆だった。
(そんなことを言われても、知らない……。そうだ、あの拾ったハンカチの人だわ。この人のせいで、アランの教科書がボロボロになったのよ。侯爵家なんだから、様くらい付けておけばいいのかしら。それにしても、うるさいわねこの人)
「エドワード様……。そう、じゃぁ、お互いに騎士の試験に合格するように頑張りましょう。わたしはあっちでやるわ」
そう言って、ルイーズはズルズルと剣を引きずって去ろうとする。
その彼女の手首を抑えて、エドワードはすかさず制止した。
「馬鹿、剣を引きずるな痛むだろう。今日1日だけ見ていてやるよ。今日中に剣を持ち上げることができなければ、あしたは来るな。それと、騎士の訓練同士で様は要らない。そんなことを気にして、けがをされたら困るからな」
「分かったけど、エドワードは横にいなくていいわよ、1人でやるからっ!」
「はぁぁーっ、何言ってんだ! お前に拒否権ねえよ、馬鹿」
エドワードは、ルイーズの剣を奪うと鞘から出し、ルイーズに渡す。
だが、ルイーズは彼から奪い取るようにして剣を握っている。
訓練生の掛け声でにぎやかな訓練場に、1組だけ、いがみ合う声を響かせるルイーズとエドワードの姿があった。
そもそも、騎士試験の書類審査で合格し、騎士の候補生になるのは「剣技の経験者」のみ。
……それなのに、ルイーズに限っては全くの素人である。
モーガンからの助言は「剣技経験あり」と記載するようにだった。もちろん彼も、この試験は、未経験者では話にならないことを知っていた。
だが、虚偽を書くのをためらったルイーズの書類は「剣技経験ゼロ」と正しく記載されていた。
この時点で書類審査は落第なのに、宰相が間違ってしまったわけだ。
令嬢たちが刺繍を嗜むように、この国では令息たちは剣技を幼い頃から習得している。
令嬢の中には兄弟の練習相手として、令息たちと剣技を習得する者がいる。
そんな令嬢がごくまれに、女性騎士を目指してくるわけだった。
訓練初日に、ざっと集まった100人を大きく超える訓練生。
事前に支給された騎士服と靴だけは全員おそろい。みんな黒一色だ。
ここまでは、横一線に並んでいるように思われた。けれど、訓練のために、王宮所有の剣が貸し出されたときから、ルイーズは既に浮いていた。
教官から1人ひとりに渡された、その剣が重すぎて、先を地面に付けたまま持ち上げることもできないのだ。
鞘に収まった剣を、ベルトで腰に巻くことも、鞘から引き抜くこともできずにいる。
だが、怪しい動きをしているルイーズにはお構いなしで、訓練は進行していく。
「各自相手を見つけて、練習開始」と、教官が指示した。その言葉と同時にルイーズの周囲から、他の訓練生は一斉にいなくなり、広い屋外の訓練場に散り散りになっていた。
ポツンと独り立ち尽くしているルイーズが慌てて振り返ると、他の訓練生たちは、対になって練習をしている。
それもそのはず、この訓練の参加者は、みんな剣技の経験者で貴族のみ。
日頃から、社交界で顔を合わせている間柄が集まっているのだから、自然と見知った相手と訓練を始めていたのだ。
(ちょっと待ってどうなっているの⁉ 剣に触ったことがない素人でも、1から教えてくれるんじゃなかったの……だから合格したんでしょう。どうしたらいいのよ)
そう思いながらへっぴり腰でオロオロしているルイーズ。
不審な動きをしているルイーズを目にしたエドワード。彼は彼女があまりにも素養がないことが分かり、あきれ返り顔を引きつらせる。
けれど、宰相からの依頼を嫌々ながらも受けたエドワードは、このまま見ない振りもできず、致し方なく声を掛けるために近づく。
(重いわ、重すぎる。なのに、他の訓練生は、どうしてコレを片手で持って走り去ったのよ……)
そう思っているルイーズへ声を掛けてきたエドワード。
「お前、もしかして剣を持ち上げられないのか?」
「あなたは誰? 教官? わたしはフォスター伯爵家のルイーズよ。この剣、みんなのよりも重いんじゃないかしら」
ルイーズは至って真面目だった。
けれど、それを聞いたエドワードは耳を疑った。ルイーズは、おかしな発言をサラリと言ったのだ。
エドワードは、彼女のその言葉に、あんぐりと口を開けている。
彼の頭の中はもう、早急にルイーズを、この危険な訓練場から立ち去らせたい一心だ。
この訓練では、騎士の見込みのある者に絞られるまで、手から剣を滑らせ、飛ばす訓練生もいるのだ。ボケッと訓練場の中に立っているだけでも十分に危険行為。
「俺は教官ではないが、お前は馬鹿か……。それ、お前の力が足りないからだろう。剣も持てないなら、もう帰れよ」
「駄目よ、わたしは絶対に騎士になるって決めているし、婚約者だって、それを応援してくれているの」
宰相に依頼され、朝から嫌々この場にいるエドワードは、この状況で婚約者の話を持ち出したルイーズを、心底不愉快そうに冷めた目で見ている。
(本当にコイツは婚約者に媚びているのかよ。鬱陶しい女……)
令嬢にしては背が高いルイーズは、大きなエドワードの胸位の高さまで頭がある。
身長は高く、一見すると体格に恵まれているかと思いきや、細腰で棒のような足。今にも折れそうなほどの手首が、騎士服の隙間から見えている。
それを見たエドワードは我慢できずに、ルイーズへ冷たく言い放った。
「そもそもどう見ても、お前には無理だろう」
「そんなことを言わないでよ。これでも、ちゃんと書類審査で合格したんだから、あなたに帰れと言われる筋合いはないわ。文句があるなら、わたしへ合格通知を送った偉い人に言えばいいでしょう」
そう言い終われば、あなたのことは関係ないと、ルイーズはプイッと横を向く。そして、勝手に剣技の練習を始めた。
(だから、その書類審査がそもそも不合格なんだよ。何にも分かっていないなコイツ……。文句なら今朝も宰相に言ってきたって)
エドワードは、剣を地面から10センチメートル浮かせただけで、手を大きくプルプルと震わせているルイーズを見て、目が点になっている。
「おい、意地張っていないで諦めろって。そんな細い腕では持てないだろう。何食ってんだお前」
「もう、あなたは失礼ね。お前じゃなくて、わたしはルイーズだから、そう呼んで。それに、わたしに構っていたら、あなたの練習ができなくなるから、気にしなくていいわよ」
「はぁぁーっ、お前、俺が構ってやっているのに、なんて言い分だ……。俺は、スペンサー侯爵家のエドワードだ。名前くらい知っているだろう」
まじまじと、エドワードの顔を見るルイーズ。
黒髪、黒い瞳のエドワードの整った容姿を、騎士服が引き立てていた。
ルイーズは、端正な顔立ちの見目麗しい彼を見ても、浮かれた感情は沸いてこない。むしろ、その逆だった。
(そんなことを言われても、知らない……。そうだ、あの拾ったハンカチの人だわ。この人のせいで、アランの教科書がボロボロになったのよ。侯爵家なんだから、様くらい付けておけばいいのかしら。それにしても、うるさいわねこの人)
「エドワード様……。そう、じゃぁ、お互いに騎士の試験に合格するように頑張りましょう。わたしはあっちでやるわ」
そう言って、ルイーズはズルズルと剣を引きずって去ろうとする。
その彼女の手首を抑えて、エドワードはすかさず制止した。
「馬鹿、剣を引きずるな痛むだろう。今日1日だけ見ていてやるよ。今日中に剣を持ち上げることができなければ、あしたは来るな。それと、騎士の訓練同士で様は要らない。そんなことを気にして、けがをされたら困るからな」
「分かったけど、エドワードは横にいなくていいわよ、1人でやるからっ!」
「はぁぁーっ、何言ってんだ! お前に拒否権ねえよ、馬鹿」
エドワードは、ルイーズの剣を奪うと鞘から出し、ルイーズに渡す。
だが、ルイーズは彼から奪い取るようにして剣を握っている。
訓練生の掛け声でにぎやかな訓練場に、1組だけ、いがみ合う声を響かせるルイーズとエドワードの姿があった。
0
お気に入りに追加
378
あなたにおすすめの小説
王子の恋愛を応援したい気持ちはありましてよ?
もふっとしたクリームパン
恋愛
ふわっとしたなんちゃって中世っぽい世界観です。*この話に出てくる国名等は適当に雰囲気で付けてます。
『私の名はジオルド。国王の息子ではあるが次男である為、第二王子だ。どんなに努力しても所詮は兄の控えでしかなく、婚約者だって公爵令嬢だからか、可愛げのないことばかり言う。うんざりしていた所に、王立学校で偶然出会った亜麻色の美しい髪を持つ男爵令嬢。彼女の無邪気な笑顔と優しいその心に惹かれてしまうのは至極当然のことだろう。私は彼女と結婚したいと思うようになった。第二王位継承権を持つ王弟の妻となるのだから、妻の後ろ盾など関係ないだろう。…そんな考えがどこかで漏れてしまったのか、どうやら婚約者が彼女を見下し酷い扱いをしているようだ。もう我慢ならない、一刻も早く父上に婚約破棄を申し出ねば…。』(注意、小説の視点は、公爵令嬢です。別の視点の話もあります)
*本編8話+オマケ二話と登場人物紹介で完結、小ネタ話を追加しました。*アルファポリス様のみ公開。
*よくある婚約破棄に関する話で、ざまぁが中心です。*随時、誤字修正と読みやすさを求めて試行錯誤してますので行間など変更する場合があります。
拙い作品ですが、どうぞよろしくお願いします。
旦那様は転生者!
初瀬 叶
恋愛
「マイラ!お願いだ、俺を助けてくれ!」
いきなり私の部屋に現れた私の夫。フェルナンド・ジョルジュ王太子殿下。
「俺を助けてくれ!でなければ俺は殺される!」
今の今まで放っておいた名ばかりの妻に、今さら何のご用?
それに殺されるって何の話?
大嫌いな夫を助ける義理などないのだけれど、話を聞けば驚く事ばかり。
へ?転生者?何それ?
で、貴方、本当は誰なの?
※相変わらずのゆるふわ設定です
※中世ヨーロッパ風ではありますが作者の頭の中の異世界のお話となります
※R15は保険です
【完結】傷物令嬢は近衛騎士団長に同情されて……溺愛されすぎです。
早稲 アカ
恋愛
王太子殿下との婚約から洩れてしまった伯爵令嬢のセーリーヌ。
宮廷の大広間で突然現れた賊に襲われた彼女は、殿下をかばって大けがを負ってしまう。
彼女に同情した近衛騎士団長のアドニス侯爵は熱心にお見舞いをしてくれるのだが、その熱意がセーリーヌの折れそうな心まで癒していく。
加えて、セーリーヌを振ったはずの王太子殿下が、親密な二人に絡んできて、ややこしい展開になり……。
果たして、セーリーヌとアドニス侯爵の関係はどうなるのでしょう?
私が妊娠している時に浮気ですって!? 旦那様ご覚悟宜しいですか?
ラキレスト
恋愛
わたくしはシャーロット・サンチェス。ベネット王国の公爵令嬢で次期女公爵でございます。
旦那様とはお互いの祖父の口約束から始まり現実となった婚約で結婚致しました。結婚生活も順調に進んでわたくしは子宝にも恵まれ旦那様との子を身籠りました。
しかし、わたくしの出産が間近となった時それは起こりました……。
突然公爵邸にやってきた男爵令嬢によって告げられた事。
「私のお腹の中にはスティーブ様との子が居るんですぅ! だからスティーブ様と別れてここから出て行ってください!」
へえぇ〜、旦那様? わたくしが妊娠している時に浮気ですか? それならご覚悟は宜しいでしょうか?
※本編は完結済みです。
田舎の雑貨店~姪っ子とのスローライフ~
なつめ猫
ファンタジー
唯一の血縁者である姪っ子を引き取った月山(つきやま) 五郎(ごろう) 41歳は、住む場所を求めて空き家となっていた田舎の実家に引っ越すことになる。
そこで生活の糧を得るために父親が経営していた雑貨店を再開することになるが、その店はバックヤード側から店を開けると異世界に繋がるという謎多き店舗であった。
少ない資金で仕入れた日本製品を、異世界で販売して得た金貨・銀貨・銅貨を売り資金を増やして設備を購入し雑貨店を成長させていくために奮闘する。
この物語は、日本製品を異世界の冒険者に販売し、引き取った姪っ子と田舎で暮らすほのぼのスローライフである。
小説家になろう 日間ジャンル別 1位獲得!
小説家になろう 週間ジャンル別 1位獲得!
小説家になろう 月間ジャンル別 1位獲得!
小説家になろう 四半期ジャンル別 1位獲得!
小説家になろう 年間ジャンル別 1位獲得!
小説家になろう 総合日間 6位獲得!
小説家になろう 総合週間 7位獲得!
国王陛下、私のことは忘れて幸せになって下さい。
ひかり芽衣
恋愛
同じ年で幼馴染のシュイルツとアンウェイは、小さい頃から将来は国王・王妃となり国を治め、国民の幸せを守り続ける誓いを立て教育を受けて来た。
即位後、穏やかな生活を送っていた2人だったが、婚姻5年が経っても子宝に恵まれなかった。
そこで、跡継ぎを作る為に側室を迎え入れることとなるが、この側室ができた人間だったのだ。
国の未来と皆の幸せを願い、王妃は身を引くことを決意する。
⭐︎2人の恋の行く末をどうぞ一緒に見守って下さいませ⭐︎
※初執筆&投稿で拙い点があるとは思いますが頑張ります!
離縁の脅威、恐怖の日々
月食ぱんな
恋愛
貴族同士は結婚して三年。二人の間に子が出来なければ離縁、もしくは夫が愛人を持つ事が許されている。そんな中、公爵家に嫁いで結婚四年目。二十歳になったリディアは子どもが出来す、離縁に怯えていた。夫であるフェリクスは昔と変わらず、リディアに優しく接してくれているように見える。けれど彼のちょっとした言動が、「完璧な妻ではない」と、まるで自分を責めているように思えてしまい、リディアはどんどん病んでいくのであった。題名はホラーですがほのぼのです。
※物語の設定上、不妊に悩む女性に対し、心無い発言に思われる部分もあるかと思います。フィクションだと割り切ってお読み頂けると幸いです。
※なろう様、ノベマ!様でも掲載中です。
運命の歯車が壊れるとき
和泉鷹央
恋愛
戦争に行くから、君とは結婚できない。
恋人にそう告げられた時、子爵令嬢ジゼルは運命の歯車が傾いで壊れていく音を、耳にした。
他の投稿サイトでも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる