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スローライフの夜明け編
第136話 宇宙ステーションを建設せよ・1
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「どもどもどもー。テンジとセンリとコマガですしかしー!」
「来たなケルベルス三兄弟!」
バイト邪神たちのバイトリーダー、ケルベロス三兄弟なのである。
なお、胴体は一つで頭が3つ。
意思は三つ子なんで似た感じらしく、大体一つ。
「ここがデッドランドマウンテンですかしかしー。てっぺんが平たくなった山なんですねしかし。ここなら大きな建造物を建てるのも楽ですし、惑星の真ん中に近いところにありますねしかしー。星が小さいからこそできることですねしかし」
「この惑星小さいのか」
「僕らがバイトで侵略した惑星の中では一番小さいですねしかし。徒歩で北極からここまで来れるじゃないですかしかし」
「言われてみれば」
「本来は人間たちが入植した惑星だと思いますねしかしー。真実は分からないですけどねしかし。ヌキチータさんがリゾート惑星にしようとしたのもわかりますねしかしー」
『なにやら世界の謎に迫る話をしていますな。その辺りはヌキチータがまあまあ調べきっているのではないですかな? そんな事より作業ですぞー!』
「あっ、いかんいかん」
バイト邪神たちと砂漠の眷属たちと人間たちが、砂場でワイワイと山を作ったりして遊んでいた。
すっかり打ち解けてるな!
「同じ仕事をする仲間たちですからねしかし! コミュニケーションが一番大事ですよしかし」
「数々のバイトを経験してきた邪神ならではの言葉だ! 至言だなあ。おーいみんなー」
俺は作業する者たちに呼びかけた。
すると作業員たちが、だばだばと走って寄ってきた。
「これからプリンターで、軌道エレベーターと宇宙ステーションの素材を出していく。この説明書を見ながら組み立ててくれ!」
惑星の欠片がある限り、プリンターはガンガン資材を吐き出すのである。
説明書は、ヌキチータが空中に投影する。
軌道エレベーターの素材は、発泡スチロールくらい軽いために簡単に運べる。
そして俺がたくさんハシゴを作り、これを使って上へ上へと積み上げていくわけだ。
『クオー』
『ピピ?』
おや?
作業を見学しているポルポルの横に、赤ちゃんドラゴンがやって来た。
『ピピピ、ピピ』
『クオー』
ポルポルがドローンと合体し、赤ちゃんドラゴンを引率して飛び上がる。
後ろでは、レッサードラゴンたちがこの様子を見守っているな。
パカパカと組み上がっていく軌道エレベーター。
まずは巨大な土台ができた。
土台の上にたくさんのハシゴが掛かり、資材が積み上げられていく。
ここらへんでいい時間になった。
『アイヤー! ランチタイムよー!!』
シェフが飛び出してくる!
そして凄まじい勢いで料理を作り始めた。
彼の権能を用いれば、作り上げた料理を増殖させることも可能なのだそうだ。
『ワターシは増殖の権能を持つ邪神だったよー。だけど趣味は料理だったから能力と噛み合わなかったねー』
「そうだったのか!」
『今は権能もランクダウンして料理しか増えないよー!』
「それでも十分だと思うが、どうしてこれまで増やさなかったんだ」
『ワターシのプライドが、自分の手で料理しないことを許さなかったよー……!!』
「あー、職人魂」
チャーハンみたいなのがたくさんできて、中華スープと一緒に大量にサーブされていった。
「中華では?」
『フレンチライスよー!! 卵とポークをフレンチソースで炒めたものよー! スープはコンソメよー!』
「なんて紛らわしい作り方をするんだ」
魂は中華料理人なのかもしれない。
あちこちで、作業員たちが飯を食い始めた。
ポルポルも赤ちゃんドラゴンと一緒に食事をしているではないか。
「ポルポルに友達ができたみたいね!」
「今のところサイズ的にちょうどいいもんな」
「よーし、午後からは私もお仕事手伝うぞー!」
ポタルがパタパタと飛んでいった。
俺は基本的に、創造神プリンターの操作である。
ひたすら素材を吐き出していく。
こうして見ていると、土台からちょっと高くなった基盤部分みたいなのを作るのがやっとで、エレベーター部分はなかなか出来上がらない。
これは大変そうだぞ。
……と思っていたらだ。
プリンターから、ニューっと長いものが射出され始めた。
長い長い!
どこまでも続く。
デッドランドマウンテンの長さくらいあるんじゃないか。
作業員たちも集まってきて、これを囲んで「オー」と驚きの声をあげる。
「あっ、これは……エレベーターの本体だな!! プリンターめ、横着しやがったな」
いかに発泡スチロールくらいの重さだとは言え、このでかさは半端ではないくらい重い。
俺はこれを運ぶべき、精鋭メンバーを選出することにした。
俺。
ラムザー。
フランクリン。
キャロル。『ちょっと、どうしてあたしなのよ!? か弱い乙女なんだけど!!』うるさいぞ。
ケルベロス三兄弟。
サバクトカゲの眷属。
この六名である。
「では、ムキムキドリンクグレートを配給する! 一、二の、三で一気飲みだぞ!」
『ぐっ!』
「あっ、キャロルめ先走りやがった! みんな飲め飲めー!!」
こうして俺たちは、逆三角形のムキムキボディに変身し、六人でよいしょーっ!と軌道エレベーターの本体を立てた。
立ててしまうと、上半分近くが斥力で安定するため、随分軽くなった。
これをよいしょよいしょと運ぶ。
ポタルがドクトルサンバを掛け、作業員たちがみんな踊りながら俺たちを応援してくる。
お祭りだな!
ポルポルと赤ちゃんドラゴンも踊っているぞ。
「乗せるぞー! よいしょー!!」
『よいしょー!!』
作業員みんなで掛け声を上げて、ついに本体を設置。
宇宙まで届く軌道エレベーターが完成したのである!
『ウグワーッ! 宇宙に到達しました! 2000ptゲット!』
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「来たなケルベルス三兄弟!」
バイト邪神たちのバイトリーダー、ケルベロス三兄弟なのである。
なお、胴体は一つで頭が3つ。
意思は三つ子なんで似た感じらしく、大体一つ。
「ここがデッドランドマウンテンですかしかしー。てっぺんが平たくなった山なんですねしかし。ここなら大きな建造物を建てるのも楽ですし、惑星の真ん中に近いところにありますねしかしー。星が小さいからこそできることですねしかし」
「この惑星小さいのか」
「僕らがバイトで侵略した惑星の中では一番小さいですねしかし。徒歩で北極からここまで来れるじゃないですかしかし」
「言われてみれば」
「本来は人間たちが入植した惑星だと思いますねしかしー。真実は分からないですけどねしかし。ヌキチータさんがリゾート惑星にしようとしたのもわかりますねしかしー」
『なにやら世界の謎に迫る話をしていますな。その辺りはヌキチータがまあまあ調べきっているのではないですかな? そんな事より作業ですぞー!』
「あっ、いかんいかん」
バイト邪神たちと砂漠の眷属たちと人間たちが、砂場でワイワイと山を作ったりして遊んでいた。
すっかり打ち解けてるな!
「同じ仕事をする仲間たちですからねしかし! コミュニケーションが一番大事ですよしかし」
「数々のバイトを経験してきた邪神ならではの言葉だ! 至言だなあ。おーいみんなー」
俺は作業する者たちに呼びかけた。
すると作業員たちが、だばだばと走って寄ってきた。
「これからプリンターで、軌道エレベーターと宇宙ステーションの素材を出していく。この説明書を見ながら組み立ててくれ!」
惑星の欠片がある限り、プリンターはガンガン資材を吐き出すのである。
説明書は、ヌキチータが空中に投影する。
軌道エレベーターの素材は、発泡スチロールくらい軽いために簡単に運べる。
そして俺がたくさんハシゴを作り、これを使って上へ上へと積み上げていくわけだ。
『クオー』
『ピピ?』
おや?
作業を見学しているポルポルの横に、赤ちゃんドラゴンがやって来た。
『ピピピ、ピピ』
『クオー』
ポルポルがドローンと合体し、赤ちゃんドラゴンを引率して飛び上がる。
後ろでは、レッサードラゴンたちがこの様子を見守っているな。
パカパカと組み上がっていく軌道エレベーター。
まずは巨大な土台ができた。
土台の上にたくさんのハシゴが掛かり、資材が積み上げられていく。
ここらへんでいい時間になった。
『アイヤー! ランチタイムよー!!』
シェフが飛び出してくる!
そして凄まじい勢いで料理を作り始めた。
彼の権能を用いれば、作り上げた料理を増殖させることも可能なのだそうだ。
『ワターシは増殖の権能を持つ邪神だったよー。だけど趣味は料理だったから能力と噛み合わなかったねー』
「そうだったのか!」
『今は権能もランクダウンして料理しか増えないよー!』
「それでも十分だと思うが、どうしてこれまで増やさなかったんだ」
『ワターシのプライドが、自分の手で料理しないことを許さなかったよー……!!』
「あー、職人魂」
チャーハンみたいなのがたくさんできて、中華スープと一緒に大量にサーブされていった。
「中華では?」
『フレンチライスよー!! 卵とポークをフレンチソースで炒めたものよー! スープはコンソメよー!』
「なんて紛らわしい作り方をするんだ」
魂は中華料理人なのかもしれない。
あちこちで、作業員たちが飯を食い始めた。
ポルポルも赤ちゃんドラゴンと一緒に食事をしているではないか。
「ポルポルに友達ができたみたいね!」
「今のところサイズ的にちょうどいいもんな」
「よーし、午後からは私もお仕事手伝うぞー!」
ポタルがパタパタと飛んでいった。
俺は基本的に、創造神プリンターの操作である。
ひたすら素材を吐き出していく。
こうして見ていると、土台からちょっと高くなった基盤部分みたいなのを作るのがやっとで、エレベーター部分はなかなか出来上がらない。
これは大変そうだぞ。
……と思っていたらだ。
プリンターから、ニューっと長いものが射出され始めた。
長い長い!
どこまでも続く。
デッドランドマウンテンの長さくらいあるんじゃないか。
作業員たちも集まってきて、これを囲んで「オー」と驚きの声をあげる。
「あっ、これは……エレベーターの本体だな!! プリンターめ、横着しやがったな」
いかに発泡スチロールくらいの重さだとは言え、このでかさは半端ではないくらい重い。
俺はこれを運ぶべき、精鋭メンバーを選出することにした。
俺。
ラムザー。
フランクリン。
キャロル。『ちょっと、どうしてあたしなのよ!? か弱い乙女なんだけど!!』うるさいぞ。
ケルベロス三兄弟。
サバクトカゲの眷属。
この六名である。
「では、ムキムキドリンクグレートを配給する! 一、二の、三で一気飲みだぞ!」
『ぐっ!』
「あっ、キャロルめ先走りやがった! みんな飲め飲めー!!」
こうして俺たちは、逆三角形のムキムキボディに変身し、六人でよいしょーっ!と軌道エレベーターの本体を立てた。
立ててしまうと、上半分近くが斥力で安定するため、随分軽くなった。
これをよいしょよいしょと運ぶ。
ポタルがドクトルサンバを掛け、作業員たちがみんな踊りながら俺たちを応援してくる。
お祭りだな!
ポルポルと赤ちゃんドラゴンも踊っているぞ。
「乗せるぞー! よいしょー!!」
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