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初夏な私の下準備編
第450話 はづきただいまRTA中?伝説
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濃厚な配信者生活を続けていると、なんか勘が研ぎ澄まされてくるみたいなのがあってですね。
私も今まさにそれを体験しているのだった。
「あっ、はい。じゃあアバターロケットの量産型を……。はい、費用はイカルガの方で負担できるんで」
火を吹け、いつでも資金化できるイカルガの大量の資産!
なんとなく、ロケットをたくさん用意した方がいいなーという気になったのだった。
それから、知り合いの配信者さんたちに他の配信者につながりを作ってもらって、みんなにザッコで連絡をしたりした。
バーチャル空間で空中戦の練習をしてくださーい、みたいな。
この間にも、ベルっちとは分離して、彼女は歌の収録に行ってる。
ミニアルバムが出るんで、それの追加ナンバーとかね。
ファーストアルバムは8月頃になるのではないか。
「たぶんね、8月が最終決戦になるんじゃないかなーと。いや、私の感覚なんだけど……」
私がぶつぶつ言っていると、今日はオフのビクトリアが「ふうん」と頷いた。
「リーダーが何をやってるか、きっとみんな分かっていないわね。裏の行動だから考察勢も考察できないわ」
「そうかもねえ。私もなんか、何やってるかイマイチ分かってないところがあるー。でもあちこちで部品を作って、一気に予定日に組み上げるぞーみたいな感じが」
「最終決戦が予定日なんでしょう? リーダー、私もちゃんと呼んでね。私、世界でも結構認知度高くなってるから」
「もちろん! でもお仕事があるんでしょう?」
「世界が魔王にやられちゃったら、お仕事も何もないじゃない! 私、今のまま仕事と学校を並行して全力でやり続けるつもりなんだから」
これは多分、ビクトリアだけは理解してくれてるのでは?
ありがたや~。
たくさんのラノベで知識を得た彼女なら色々分かるのだ。
「リーダーはRTAしてるんだと思う」
「リアルタイムアタック? なんの?」
「魔王を撃退するやつ。今この世界にある、リーダーが繋がりを作ったものを総動員して、魔王と戦おうとしてる」
「なるほどー!」
なんとなく自分の行動が理解できた。
勇者パーティ結成だとか、別働隊を指揮するだとか。
ロケットを準備してもらうとか、配信者さんを集めて空中戦してもらうとか。
全部全部、そこにつながってるのだ。
打倒、魔王!
きら星はづきは安心して美味しいものを食べて幸せになれる世界を目指します。
「じゃあ図面を書いておこう……。えー、ここに模造紙が」
「パソコンで書かないところがリーダーよねえ」
「だって、ネットは消えちゃうし見られちゃうでしょ。それにこういうのは紙の上の方がカオスをそのまま描けていい……」
マジックペンを使って、さらさらっと今の流れを矢印で書いていく。
もうビクトリアには流れがわからなくなっているみたい。
「込み入ってるわねえ……。あ、リーダー、連絡来てるわ。迷宮省」
「ほいほい、今いきまーす」
ザッコであちこちと打ち合わせなのだ。
えーと、中国と連絡が取れなくなってる?
メイユーたち心配だなあ。
でも、冷静な判断として、そこは魔王にやられたと思っておいていいかも。
他にも、閉鎖的なところは全く連絡が取れなくなってるとか?
アメリカだとダンジョン配信反対派が過激化してきて、リアルの方でもちょこちょこ小競り合いが発生してるみたい。
「陰謀論みたいですけど、魔王が裏でやってるでしょうねー。なんかそういう人な気がします。バイトの募集とかしてたし、何も考えてないようで、無駄なことは何もしてない気がしますねー」
多分、すごい速度で今、この世界は魔王に切り崩されていっているのだ。
だけど、向こうの想定外のことができてるところは、普通に侵略を跳ね返したりしてる。
いけるいける。
とりあえず最終決戦予定の8月までは、仲違いをしてる暇はありませんねー!
「じゃあ、はい。イカルガのフリーなメンバーはあちこちに行ってもらいますー。はい、はい。どうもどうも」
ザッコで定期連絡みたいなのをしつつ、イカルガにもザッコで連絡をするのだ。
早速、謹慎を速攻で終えたトリットくんが動き出したらしい。
フットワーク~!
バングラッド氏も、バーチャル空間を通じてネット環境があればどこにでも行けるようになったとか言ってる。
謎の進化を遂げてるなあ。
カモちゃんは学校があるので、学業に差し障りがない程度の範囲で。
ただしネットが繋がれば三棋将をどこからでも援護できる。
イノシカチョウは周りにいてもらうとして、カナンさんは自由行動かな。
ファティマさんは都内を担当してもらおうっと。
うんうん、忙しいぞー。
私がバタバタしてるのを、ビクトリアがニコニコしながら眺めていた。
「誰からも、リーダーが何をしてるか正確には分からないだろうけど、きっと私たちのためになるって信じてるわ。だからいざとなったら絶対頼ってね、リーダー」
「もちろん! それまでパワー溜めてて!」
ということで、本日は彼女とハイタッチしてお別れとなった。
ビクトリアは明日からの仕事のために、早めに寝て体力を回復させるのだ。
とりあえず私は……。
もう一人欲しいくらい仕事が多いなあー!
「あっ、コラボのお誘いだ! よし、息抜きにコラボしますかあ」
私も今まさにそれを体験しているのだった。
「あっ、はい。じゃあアバターロケットの量産型を……。はい、費用はイカルガの方で負担できるんで」
火を吹け、いつでも資金化できるイカルガの大量の資産!
なんとなく、ロケットをたくさん用意した方がいいなーという気になったのだった。
それから、知り合いの配信者さんたちに他の配信者につながりを作ってもらって、みんなにザッコで連絡をしたりした。
バーチャル空間で空中戦の練習をしてくださーい、みたいな。
この間にも、ベルっちとは分離して、彼女は歌の収録に行ってる。
ミニアルバムが出るんで、それの追加ナンバーとかね。
ファーストアルバムは8月頃になるのではないか。
「たぶんね、8月が最終決戦になるんじゃないかなーと。いや、私の感覚なんだけど……」
私がぶつぶつ言っていると、今日はオフのビクトリアが「ふうん」と頷いた。
「リーダーが何をやってるか、きっとみんな分かっていないわね。裏の行動だから考察勢も考察できないわ」
「そうかもねえ。私もなんか、何やってるかイマイチ分かってないところがあるー。でもあちこちで部品を作って、一気に予定日に組み上げるぞーみたいな感じが」
「最終決戦が予定日なんでしょう? リーダー、私もちゃんと呼んでね。私、世界でも結構認知度高くなってるから」
「もちろん! でもお仕事があるんでしょう?」
「世界が魔王にやられちゃったら、お仕事も何もないじゃない! 私、今のまま仕事と学校を並行して全力でやり続けるつもりなんだから」
これは多分、ビクトリアだけは理解してくれてるのでは?
ありがたや~。
たくさんのラノベで知識を得た彼女なら色々分かるのだ。
「リーダーはRTAしてるんだと思う」
「リアルタイムアタック? なんの?」
「魔王を撃退するやつ。今この世界にある、リーダーが繋がりを作ったものを総動員して、魔王と戦おうとしてる」
「なるほどー!」
なんとなく自分の行動が理解できた。
勇者パーティ結成だとか、別働隊を指揮するだとか。
ロケットを準備してもらうとか、配信者さんを集めて空中戦してもらうとか。
全部全部、そこにつながってるのだ。
打倒、魔王!
きら星はづきは安心して美味しいものを食べて幸せになれる世界を目指します。
「じゃあ図面を書いておこう……。えー、ここに模造紙が」
「パソコンで書かないところがリーダーよねえ」
「だって、ネットは消えちゃうし見られちゃうでしょ。それにこういうのは紙の上の方がカオスをそのまま描けていい……」
マジックペンを使って、さらさらっと今の流れを矢印で書いていく。
もうビクトリアには流れがわからなくなっているみたい。
「込み入ってるわねえ……。あ、リーダー、連絡来てるわ。迷宮省」
「ほいほい、今いきまーす」
ザッコであちこちと打ち合わせなのだ。
えーと、中国と連絡が取れなくなってる?
メイユーたち心配だなあ。
でも、冷静な判断として、そこは魔王にやられたと思っておいていいかも。
他にも、閉鎖的なところは全く連絡が取れなくなってるとか?
アメリカだとダンジョン配信反対派が過激化してきて、リアルの方でもちょこちょこ小競り合いが発生してるみたい。
「陰謀論みたいですけど、魔王が裏でやってるでしょうねー。なんかそういう人な気がします。バイトの募集とかしてたし、何も考えてないようで、無駄なことは何もしてない気がしますねー」
多分、すごい速度で今、この世界は魔王に切り崩されていっているのだ。
だけど、向こうの想定外のことができてるところは、普通に侵略を跳ね返したりしてる。
いけるいける。
とりあえず最終決戦予定の8月までは、仲違いをしてる暇はありませんねー!
「じゃあ、はい。イカルガのフリーなメンバーはあちこちに行ってもらいますー。はい、はい。どうもどうも」
ザッコで定期連絡みたいなのをしつつ、イカルガにもザッコで連絡をするのだ。
早速、謹慎を速攻で終えたトリットくんが動き出したらしい。
フットワーク~!
バングラッド氏も、バーチャル空間を通じてネット環境があればどこにでも行けるようになったとか言ってる。
謎の進化を遂げてるなあ。
カモちゃんは学校があるので、学業に差し障りがない程度の範囲で。
ただしネットが繋がれば三棋将をどこからでも援護できる。
イノシカチョウは周りにいてもらうとして、カナンさんは自由行動かな。
ファティマさんは都内を担当してもらおうっと。
うんうん、忙しいぞー。
私がバタバタしてるのを、ビクトリアがニコニコしながら眺めていた。
「誰からも、リーダーが何をしてるか正確には分からないだろうけど、きっと私たちのためになるって信じてるわ。だからいざとなったら絶対頼ってね、リーダー」
「もちろん! それまでパワー溜めてて!」
ということで、本日は彼女とハイタッチしてお別れとなった。
ビクトリアは明日からの仕事のために、早めに寝て体力を回復させるのだ。
とりあえず私は……。
もう一人欲しいくらい仕事が多いなあー!
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