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年末私の大感謝祭編
第339話 進路相談始まる伝説
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進路相談用紙をもらった。
ほうほう、もうそういう時期ですか。
年末前にこれをやっちゃって、年明けには専攻コースで振り分ける感じみたい。
私は理系だなー。
用紙に理系と志望大学を書いた。
日本の理系の頂点を書いておくー。
ちなみに。
最近、アメリカとかイギリスの方から『留学しない?』というお誘いがあるんだけど。
向こうにも知り合いいるし、そうか、留学するという手が……。
英語ならなんとかなるし。
なんてことを、中身を埋めた用紙を前に考えていたのだった。
そうしたら、クラス委員長がやって来て前の席に座った。
そこはぼたんちゃんの席である。
「ねえ、進路は決めた? ……あ、もう全部埋まってる……。えっ、マジ……? 頭いいところばっかりじゃない……」
ドン引きしている。
「はっ、こないだの模試ではA判定だったので」
「A!? 夏からまた実力が上がった……!? いつ勉強してるの……?」
恐る恐る聞いてくる委員長。
いつって、授業中もだし、家では参考書とか過去問勉強してるし。
時間が限られてるからこそ、集中してガーッとやるのだ。
私は割とそのへんの記憶力がいいらしくて、一度解いた問題はほぼ忘れないし。
「私は悩んでるんだよね……」
委員長が頭を抱えている。
「普通に文系の大学かなって思うんだけど、親からすると家から通える範囲にしてくれって言うし……。経済的と言うよりは、安全とかの理由でさ」
「わかる~」
私の志望校も全部都内だから、家から普通に通えるもんね。
留学したら別だけど。
ちなみに留学は、父は反対した。
あまりにも寂しくなるかららしい。
わかる~。
私としては高校卒業を機に配信者を辞めるつもりなので、進路はどこだっていい。
というか私が辞めてもベルっちが配信者を引き継ぎそうな気がしてならない。
『いやあ、私も大学行きたいけどなあ』
中から私にだけ声が聞こえる。
そっか、ベルっちも私なのだった……。
こういう、面白そうなことに対しての心は一つ!
「じゃあ、えっと、その大学の卒業生とかで、好きな人がいるところにするとか……」
「ああ、そういう手が……! どうせどこに行ってもそんなに変わらないもんね」
そうしてみる、とか言って、委員長が去っていった。
昔はこの国にもたくさん大学があったらしいけど、ダンジョン騒ぎで人口が半減してから、小さい私学みたいなのは一気になくなったそうだ。
ダンジョン化したところも多かったらしいし。
なので、今はきちんと人が集まる大学しか残ってない。
入るにはしっかり勉強をせねばなのだ。
ぼたんちゃんが戻ってきた。
どうやらもみじちゃんの席のところで、こっちを警戒してたらしい。
「どうしたの? なんか委員長に言われた? 物思いにふけってる感じだけど」
「進路相談された」
「進路相談!? どうして? 先生じゃないのに! あ、そうだ。ねえねえ、台湾に留学しない? 私も誘われてるんだけど、一緒の大学だったら嬉しい」
「あひー、ここでも留学のお誘いが!!」
なんとあっても私を世界進出させるつもりなのか。
いやあ、それはそれで悪くないんですけど。
先生が来て、進路相談用紙が回収されていった。
私が出した紙を見て、先生が「おわー」とか言ってたけど。
小心者の私は聞き返さないでおいたのだ……。
「師匠なんで先生に衝撃与えてたの?」「すごい大学行くの?」「師匠なら余裕でしょ」
「分からない……。私は雰囲気で大学を選択しています」
本当にそうだし。
クラスのみんなに聞かれても、答えようがない。
一応理系のトップのとこを志望校第一位で書いたけど、他もまあまあ有名どころ。
学力的に妥当なら書くでしょぉ?
学科は配信に関係するところがいいな。
アバター関係の技術者になってみたい気がする。
あー、でもエメラクさんみたいな絵師もいいなあ。
だが、本当に絵師になりたい人は私くらいの年齢からもうバリバリ描いてネットで発表しているのだ!
私は本気度が足りないな。
というわけで、色々ふわふわしたままの状態で帰宅する私。
ビクトリアが帰ってきてて、ファティマさんも遊びに来ていた。
現役留学生ゲット!
早速聞いてみよう。
「ということで悩んでいるというか、なんか宙ぶらりんになっております」
「あら、リーダーなら選び放題だと思うのだけど。私としては、ステイツの大学に留学したほうがいいと思うわ。研究予算も専門家の数も違うもの」
「ほへー」
ファティマさんはふーむと考え込んだ。
腕組みするので、大きな胸元が持ち上げられる。
「私、イギリスはキライなんですけど」
あっ、いきなり歴史的な理由から出てくる国同士の仲の話が。
「でも、アバターや現代魔法に関して、あの国が世界のトップランナーだと思います。お誘いが来ているなら行ってもいいんじゃないでしょうか」
自分の好き嫌いは置いておいて、冷静な意見だなあ。
そうかあ、やっぱり留学かあ。
ちなみにあっちのトップ配信者の一人であるシェリーは私と同い年なんだそうで、留学したら多分同級生になる。
ブラックナイトさんたちもいるし、ルシファーさんもいるもんなー。
そっかー、イギリスという手も……。
父は猛烈に寂しがると思うけど……。
「あー」
悩みの声を発した私の口に、ビクトリアがビスケットを押し込んできた。
もりもり食べてしまう。
おお、漲るお菓子のパワー!
「まだ時間あるでしょ? だったらたっぷり悩んで考えればいいのよ、リーダー。私みたいに道が開けるかも知れないんだし!」
私と出会ったことで、日本に留学することになったビクトリアなのだった!
家の中に先輩がいるのは心強いなあ。
じゃあ、しばらくはゆっくり考えることにしよう。
ほうほう、もうそういう時期ですか。
年末前にこれをやっちゃって、年明けには専攻コースで振り分ける感じみたい。
私は理系だなー。
用紙に理系と志望大学を書いた。
日本の理系の頂点を書いておくー。
ちなみに。
最近、アメリカとかイギリスの方から『留学しない?』というお誘いがあるんだけど。
向こうにも知り合いいるし、そうか、留学するという手が……。
英語ならなんとかなるし。
なんてことを、中身を埋めた用紙を前に考えていたのだった。
そうしたら、クラス委員長がやって来て前の席に座った。
そこはぼたんちゃんの席である。
「ねえ、進路は決めた? ……あ、もう全部埋まってる……。えっ、マジ……? 頭いいところばっかりじゃない……」
ドン引きしている。
「はっ、こないだの模試ではA判定だったので」
「A!? 夏からまた実力が上がった……!? いつ勉強してるの……?」
恐る恐る聞いてくる委員長。
いつって、授業中もだし、家では参考書とか過去問勉強してるし。
時間が限られてるからこそ、集中してガーッとやるのだ。
私は割とそのへんの記憶力がいいらしくて、一度解いた問題はほぼ忘れないし。
「私は悩んでるんだよね……」
委員長が頭を抱えている。
「普通に文系の大学かなって思うんだけど、親からすると家から通える範囲にしてくれって言うし……。経済的と言うよりは、安全とかの理由でさ」
「わかる~」
私の志望校も全部都内だから、家から普通に通えるもんね。
留学したら別だけど。
ちなみに留学は、父は反対した。
あまりにも寂しくなるかららしい。
わかる~。
私としては高校卒業を機に配信者を辞めるつもりなので、進路はどこだっていい。
というか私が辞めてもベルっちが配信者を引き継ぎそうな気がしてならない。
『いやあ、私も大学行きたいけどなあ』
中から私にだけ声が聞こえる。
そっか、ベルっちも私なのだった……。
こういう、面白そうなことに対しての心は一つ!
「じゃあ、えっと、その大学の卒業生とかで、好きな人がいるところにするとか……」
「ああ、そういう手が……! どうせどこに行ってもそんなに変わらないもんね」
そうしてみる、とか言って、委員長が去っていった。
昔はこの国にもたくさん大学があったらしいけど、ダンジョン騒ぎで人口が半減してから、小さい私学みたいなのは一気になくなったそうだ。
ダンジョン化したところも多かったらしいし。
なので、今はきちんと人が集まる大学しか残ってない。
入るにはしっかり勉強をせねばなのだ。
ぼたんちゃんが戻ってきた。
どうやらもみじちゃんの席のところで、こっちを警戒してたらしい。
「どうしたの? なんか委員長に言われた? 物思いにふけってる感じだけど」
「進路相談された」
「進路相談!? どうして? 先生じゃないのに! あ、そうだ。ねえねえ、台湾に留学しない? 私も誘われてるんだけど、一緒の大学だったら嬉しい」
「あひー、ここでも留学のお誘いが!!」
なんとあっても私を世界進出させるつもりなのか。
いやあ、それはそれで悪くないんですけど。
先生が来て、進路相談用紙が回収されていった。
私が出した紙を見て、先生が「おわー」とか言ってたけど。
小心者の私は聞き返さないでおいたのだ……。
「師匠なんで先生に衝撃与えてたの?」「すごい大学行くの?」「師匠なら余裕でしょ」
「分からない……。私は雰囲気で大学を選択しています」
本当にそうだし。
クラスのみんなに聞かれても、答えようがない。
一応理系のトップのとこを志望校第一位で書いたけど、他もまあまあ有名どころ。
学力的に妥当なら書くでしょぉ?
学科は配信に関係するところがいいな。
アバター関係の技術者になってみたい気がする。
あー、でもエメラクさんみたいな絵師もいいなあ。
だが、本当に絵師になりたい人は私くらいの年齢からもうバリバリ描いてネットで発表しているのだ!
私は本気度が足りないな。
というわけで、色々ふわふわしたままの状態で帰宅する私。
ビクトリアが帰ってきてて、ファティマさんも遊びに来ていた。
現役留学生ゲット!
早速聞いてみよう。
「ということで悩んでいるというか、なんか宙ぶらりんになっております」
「あら、リーダーなら選び放題だと思うのだけど。私としては、ステイツの大学に留学したほうがいいと思うわ。研究予算も専門家の数も違うもの」
「ほへー」
ファティマさんはふーむと考え込んだ。
腕組みするので、大きな胸元が持ち上げられる。
「私、イギリスはキライなんですけど」
あっ、いきなり歴史的な理由から出てくる国同士の仲の話が。
「でも、アバターや現代魔法に関して、あの国が世界のトップランナーだと思います。お誘いが来ているなら行ってもいいんじゃないでしょうか」
自分の好き嫌いは置いておいて、冷静な意見だなあ。
そうかあ、やっぱり留学かあ。
ちなみにあっちのトップ配信者の一人であるシェリーは私と同い年なんだそうで、留学したら多分同級生になる。
ブラックナイトさんたちもいるし、ルシファーさんもいるもんなー。
そっかー、イギリスという手も……。
父は猛烈に寂しがると思うけど……。
「あー」
悩みの声を発した私の口に、ビクトリアがビスケットを押し込んできた。
もりもり食べてしまう。
おお、漲るお菓子のパワー!
「まだ時間あるでしょ? だったらたっぷり悩んで考えればいいのよ、リーダー。私みたいに道が開けるかも知れないんだし!」
私と出会ったことで、日本に留学することになったビクトリアなのだった!
家の中に先輩がいるのは心強いなあ。
じゃあ、しばらくはゆっくり考えることにしよう。
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