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秋めく私の学園祭編
第290話 決めろ、学園祭の出し物伝説
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一ヶ月で迷宮省再編!
ということで色々大混乱らしい。
特に、この一ヶ月間の中林長官大暴れで、これまで迷宮省が行ってきた支援業務がボロボロになってしまったから、この復旧に半年は掛かるんだとか。
大変だなあ。
で、今回の流れを見てか、ダンジョン行政に経済性を求めてた人みたいなのがみんな一斉に静かになったんだって。
経済的に健全なダンジョン行政をしたら、被害が何十倍にも拡大したんだもんね。
幸い、死者はとても少ないけど。
「まあ全部はづきちゃんが逆凸しまくったお陰だよねえ……。地方の個人勢が凄くビッグになってるって話題だよ」
ぼたんちゃんが学校で、スマホをポチポチしながら調べてくれている。
「他の会社も頑張ってたけど、フッ軽だとはづきちゃんの右に出るものはいないよね。さっすが……」
「なんとかしないとーって思ってたからねえ」
それはそうとぼたんちゃんの距離が今日も近い。
彼女は私の前の席なので、振り向けばすぐに私なんだけど、そこまで身を乗り出さなくてもー。
「今、配信者業界では二大企業、ライブダンジョンとなうファンタジーがトップでしょ。イカルガが異常な勢いで猛追してるけど。だけど勢力という意味では、ここに並び立つ個人の繋がりができあがったと言われてるの。それがきら星はづき派閥」
「きら星はづき派閥!!」
「プロお前らって呼ばれてる」
「プロお前ら!!」
私はそんなものを作った記憶がない……!
「あ、それ知ってる!」
他のクラスメイトが話に加わってきたぞ。
「うちの推しの配信者さんもね、プロお前らに加入したんだって。個人の人たくさんいるよー。やっぱ、はづきっちって東京湾決戦の時とか、最近の逆凸祭りでもそうだったけど、女神様みたいな人だよねえ」
「女神様!?」
さっきからおうむ返ししかできないぞ!
「ああ、きら星はづき信仰でしょ? 実際にご利益あるもんね。最近だとおじいちゃんおばあちゃんたちがはづきっちグッズを神棚に飾って配信見ているらしいし」
「信仰!?」
ど、どうなっているんだー。
世の中変だぞー。
私はただ、こうした方がいいなってことをやってるだけなのに。
私がそういう世の流れに疎いんだなって思い込んだクラスメイトが、親切にプロお前らと、きら星はづき信仰について解説してくれたのだった。
うわーっ、私が知らなかった世の中の流れー!
いや、だがもしかしたら彼女の勘違いということもあるかも知れない。
私が信仰されるなんて、そんなへんてこな話。
ハハハ。
「えー、では今日のホームルームでは学園祭の出し物について話し合います。去年はメイド喫茶でしたがー」
学級委員長が出てきて、タブレットの内容を画面に映し出した。
ちょっと前から、うちの学校は黒板を廃止し、そこに当たる箇所にプロジェクターを設置している。
先生や壇上で喋る人が、タブレットの内容を映し出すようになってるわけだ。
今回はタブレットに直接内容を書き込んで行く形でホームルームが進行する。
「もう学園祭かあ。じゃあ一年経ったんだねえ」
「うちら、いっつも忙しいですもんねー」
もみじちゃんもしみじみしている。
私の左前がもみじちゃん。その後ろ……つまり私の隣がはぎゅうちゃん。
ここにきら星はづきとイノシカチョウが固まっているのだ!
「メイド喫茶で師匠から料理習ったんだよね。パパがさ、あたしがたまにご飯作って上げるとすっごい喜ぶの」
「ああー、お父さんは娘の作るご飯大好きだよね」
「うちは父親が一番パン焼くの上手いからなあ……」
「我が家の父はしょっちゅうマイ中華鍋振るってるわ」
みんな色々だ!
そしてホームルームの出し物会議は絶賛踊っている。
みんな色々ネタを出しまくるが、非現実的なものか二番煎じばかり。
「別に二番煎じでもいいんだけど、お化け屋敷だけは迷宮省の監査が必要になるから、大変さは桁違いになるけどいい?」
「じゃ、じゃあやめまーす」
お化け屋敷を提案した生徒が取り下げをした。
ダンジョン化する危険があるからねー。
飲食ばかりでもどうだろうという話で、今年は楽な展示で済ませようかとか、色々な意見が飛び交う。
その中で、スッと手を挙げた人がいた。
誰あろう、もみじちゃんである。
「はい! うちは、教室を丸ごと使ったすごろくがいいと思います!」
「すごろく!?」
ざわつく教室。
「大きいサイコロを使って、床にこういう四角いマスを貼り付けて……。それで、10分くらいで終わるようなのです。一組のお客さんにうちらが一人つけばいいかなって」
おおーっと教室がどよめいた。
学級委員長もメガネをクイッとした。
おおー、委員長っぽい。
「なるほど、いい意見ですね。詳細は決めてる?」
「もちろん! やっぱりこの学校と言えば……。きら星はづきすごろく!!」
私は「あひー」と思わず呻いた。
いやいや、学校でそんな。
そもそも基本的に無関係では……。
一瞬だけ、クラス中が私を見た気がしたけど気のせいだろう……。
その直後、なぜかみんなが拍手でこの提案を受け入れたんだけど。
「確かに、我が校、我がクラスならきら星はづきすごろく以外にありえないでしょうね。では決を取ります。賛成の方はご挙手願います」
バッと一斉に手が挙がった。
挙げてないの私だけ。
ひえええええ!?
慌てて手を挙げる私。
委員長が私を見て微笑んだ。
「では満場一致で、きら星はづきすごろくに決定しました。今日の放課後から、手すきの人は手伝って。何を買ってくるかとか、どういうものにするかとか決めないとだから!」
クラスがウワーッと盛り上がった!
私的にはウワーッと頭を抱える気分だ!
きら星はづきすごろくって何をするのー!?
ということで色々大混乱らしい。
特に、この一ヶ月間の中林長官大暴れで、これまで迷宮省が行ってきた支援業務がボロボロになってしまったから、この復旧に半年は掛かるんだとか。
大変だなあ。
で、今回の流れを見てか、ダンジョン行政に経済性を求めてた人みたいなのがみんな一斉に静かになったんだって。
経済的に健全なダンジョン行政をしたら、被害が何十倍にも拡大したんだもんね。
幸い、死者はとても少ないけど。
「まあ全部はづきちゃんが逆凸しまくったお陰だよねえ……。地方の個人勢が凄くビッグになってるって話題だよ」
ぼたんちゃんが学校で、スマホをポチポチしながら調べてくれている。
「他の会社も頑張ってたけど、フッ軽だとはづきちゃんの右に出るものはいないよね。さっすが……」
「なんとかしないとーって思ってたからねえ」
それはそうとぼたんちゃんの距離が今日も近い。
彼女は私の前の席なので、振り向けばすぐに私なんだけど、そこまで身を乗り出さなくてもー。
「今、配信者業界では二大企業、ライブダンジョンとなうファンタジーがトップでしょ。イカルガが異常な勢いで猛追してるけど。だけど勢力という意味では、ここに並び立つ個人の繋がりができあがったと言われてるの。それがきら星はづき派閥」
「きら星はづき派閥!!」
「プロお前らって呼ばれてる」
「プロお前ら!!」
私はそんなものを作った記憶がない……!
「あ、それ知ってる!」
他のクラスメイトが話に加わってきたぞ。
「うちの推しの配信者さんもね、プロお前らに加入したんだって。個人の人たくさんいるよー。やっぱ、はづきっちって東京湾決戦の時とか、最近の逆凸祭りでもそうだったけど、女神様みたいな人だよねえ」
「女神様!?」
さっきからおうむ返ししかできないぞ!
「ああ、きら星はづき信仰でしょ? 実際にご利益あるもんね。最近だとおじいちゃんおばあちゃんたちがはづきっちグッズを神棚に飾って配信見ているらしいし」
「信仰!?」
ど、どうなっているんだー。
世の中変だぞー。
私はただ、こうした方がいいなってことをやってるだけなのに。
私がそういう世の流れに疎いんだなって思い込んだクラスメイトが、親切にプロお前らと、きら星はづき信仰について解説してくれたのだった。
うわーっ、私が知らなかった世の中の流れー!
いや、だがもしかしたら彼女の勘違いということもあるかも知れない。
私が信仰されるなんて、そんなへんてこな話。
ハハハ。
「えー、では今日のホームルームでは学園祭の出し物について話し合います。去年はメイド喫茶でしたがー」
学級委員長が出てきて、タブレットの内容を画面に映し出した。
ちょっと前から、うちの学校は黒板を廃止し、そこに当たる箇所にプロジェクターを設置している。
先生や壇上で喋る人が、タブレットの内容を映し出すようになってるわけだ。
今回はタブレットに直接内容を書き込んで行く形でホームルームが進行する。
「もう学園祭かあ。じゃあ一年経ったんだねえ」
「うちら、いっつも忙しいですもんねー」
もみじちゃんもしみじみしている。
私の左前がもみじちゃん。その後ろ……つまり私の隣がはぎゅうちゃん。
ここにきら星はづきとイノシカチョウが固まっているのだ!
「メイド喫茶で師匠から料理習ったんだよね。パパがさ、あたしがたまにご飯作って上げるとすっごい喜ぶの」
「ああー、お父さんは娘の作るご飯大好きだよね」
「うちは父親が一番パン焼くの上手いからなあ……」
「我が家の父はしょっちゅうマイ中華鍋振るってるわ」
みんな色々だ!
そしてホームルームの出し物会議は絶賛踊っている。
みんな色々ネタを出しまくるが、非現実的なものか二番煎じばかり。
「別に二番煎じでもいいんだけど、お化け屋敷だけは迷宮省の監査が必要になるから、大変さは桁違いになるけどいい?」
「じゃ、じゃあやめまーす」
お化け屋敷を提案した生徒が取り下げをした。
ダンジョン化する危険があるからねー。
飲食ばかりでもどうだろうという話で、今年は楽な展示で済ませようかとか、色々な意見が飛び交う。
その中で、スッと手を挙げた人がいた。
誰あろう、もみじちゃんである。
「はい! うちは、教室を丸ごと使ったすごろくがいいと思います!」
「すごろく!?」
ざわつく教室。
「大きいサイコロを使って、床にこういう四角いマスを貼り付けて……。それで、10分くらいで終わるようなのです。一組のお客さんにうちらが一人つけばいいかなって」
おおーっと教室がどよめいた。
学級委員長もメガネをクイッとした。
おおー、委員長っぽい。
「なるほど、いい意見ですね。詳細は決めてる?」
「もちろん! やっぱりこの学校と言えば……。きら星はづきすごろく!!」
私は「あひー」と思わず呻いた。
いやいや、学校でそんな。
そもそも基本的に無関係では……。
一瞬だけ、クラス中が私を見た気がしたけど気のせいだろう……。
その直後、なぜかみんなが拍手でこの提案を受け入れたんだけど。
「確かに、我が校、我がクラスならきら星はづきすごろく以外にありえないでしょうね。では決を取ります。賛成の方はご挙手願います」
バッと一斉に手が挙がった。
挙げてないの私だけ。
ひえええええ!?
慌てて手を挙げる私。
委員長が私を見て微笑んだ。
「では満場一致で、きら星はづきすごろくに決定しました。今日の放課後から、手すきの人は手伝って。何を買ってくるかとか、どういうものにするかとか決めないとだから!」
クラスがウワーッと盛り上がった!
私的にはウワーッと頭を抱える気分だ!
きら星はづきすごろくって何をするのー!?
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