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第2章 雪乃との日常
第21話 雪乃の家出1
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雪乃「トト様ー!トト様ー!トト様はいないかにゃあああ!??」
房々「おう、お帰り雪乃。んんんんん!!?????ゆ、雪乃!?い、一体何に乗っているんだい!?そ、その巨大猫は一体!?」
雪乃「紹介するにゃ!この子は猫又ちゃんにゃ!昔、父上が教えてくれた猫の妖怪にゃ!昨日捕まえたので連れて来たにゃあ!
というわけで、家で飼育してもいいかにゃ?もちろんいいにゃ?」
房々「..............」
雪乃「んー?トト様?」
房々「雪乃、返してきなさい。」
雪乃「え、、、」
房々「その子が元居たところへ返してきなさい。」
雪乃「そ、そんにゃあ、、、」
房々「申し訳ないけど、家には置けないよ。」
雪乃「な、なぜ、、、」
房々「雪乃、うちは誇り高き三条家の本家なんだ。このあたり一帯に多くの土地を持ち、多くの人に貸し出している地主でもある。平たく言えば、このあたり一帯の代表と言っても過言ではないくらい、うちはこのあたり一帯に与える影響が大きい。そんな家が妖怪を飼育しているなんて知れ渡ったらどうなると思う?皆様方が不安に思うだろう?雪乃も小さい頃から可愛がってくれてる地域の方々を不安がらせたくはなかろう?」
雪乃「ね、猫又ちゃんは妖怪ではにゃい!ちょっと大きな猫ちゃんである!」
房々「さっき自分で猫の妖怪って言ってなかったか?」
雪乃「い、いや、それは、説明の為に便宜的に言っただけである!」
房々「そう。でもね、雪乃がその猫ちゃんをちょっと大きな猫ちゃんと捉えているとしても、地域の皆様方はそうは思わないと思うよ?」
雪乃「一人一人回ってあたしが説得する!」
房々「雪乃、諦めな。流石に無理だよ。客観的に見て、その子はただの化け物にしか見えないと思う。お父さんは雪乃の意思を叶えてあげたいけど、こればかりは三条家当主として許可できない。さぁ、今ならまだ人目にも付いていないだろうから、皆さまに見つかる前にはやくその子が元居た場所へ返してきなさい。」
雪乃「.............」
房々「雪乃?わかるだろう?世の中には、思い通りにならないこともあるんだよ?わかるよね?」
雪乃「うう、うう、ううう、、、」
房々「ごめんね雪乃。お父さんはいつでも雪乃の見方だよ。でもお父さんは雪乃の父である前に、日本古来から伝わる名門、三条家の当主なんだ。
雪乃は目に入れても痛くない愛娘だよ。でもお父さんはご先祖様より預かったこの家を守らなければならない。
いくら雪乃の頼みとはいえ、これだけは譲れないんだ。わかってくれるよね?」
雪乃「ううう、ううう、ううううう、、、」
房々「そんなに泣かないでおくれよ。お父さん、雪乃の泣き顔はみたくないよ。」
雪乃「.............」
次の瞬間、雪乃は父を痛烈に睨みつける。まるで父との決別を決意したかのような目つきだ。初めて見るその痛烈な目つきに度肝を抜かれる房々。
雪乃「うちが名門だとか!そんにゃことはどうでもいいのである!!あたしにとってトト様はこの世でたった一人のパパ猫である!!この世の全てを敵に回しても!トト様だけはあたしを理解してくれると思っていたのに!!こんなことを言われるとは思わなかった!!!所詮、禿親父である!あたしのことなど、これっぽっちもわかっていにゃいことがよーくわかったというもの!!」
房々「ちょ、ちょっと待ってくれ!そうじゃない!雪乃のことをわかっていないわけではないよ!
雪乃の猫愛は十二分に理解しているつもりさ!でもお父さんはお父さんで守らねばならないものがあるという話をしているんだよ!」
雪乃「あああもう!!家柄家柄うるさいのである!!そうやって世間体を重視する考えが行き過ぎたせいで、カカ様は出て行ってしまったのである!この男、ちっとも反省していないようであるな!?あたしたち家族よりも世間体の方が大事なのであるな?トト様にとって、あたしたち家族は、所詮、その程度の存在なのであるな?」
房々「い、いや、そうじゃない、、、」
雪乃「頭でどう思っていたとしても、言動や行動がそれを物語っているにゃ!パパ猫たる者、この世の全てを敵に回してでも家族に寄り添うべきである!世間体なんてくそくらえである!
この世で家族よりも大事なものなんてあるわけにゃいというものぉぉぉ!!」
房々「と、とにかく、一旦落ち着いてくれ。話せばきっと分かり合えるよ。」
雪乃「..........」
房々「ん?雪乃?」
雪乃「カカ様を返せ。」
房々「え、、、」
雪乃「カカ様を帰せ。」
房々「え、い、いや、そ、それは、、、」
雪乃「カカ様を!カカ様を!返せぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
ピシャンッ!
思わず雪乃を平手打ちしてしまった房々。
雪乃「!?」
房々「あ、い、いや、こ、これは、、、ご、ごめん、、、」
雪乃「見損なったのである。」
房々「ご、ごめん!今のはお父さんが悪かった!許してくれ雪乃!」
雪乃「こんな時、カカ様や姉様ならきっと、あたしを分かってくれるはず。」
房々「母さんは出て行ってしまったし、、それに、、み、美月はもう、、、」
雪乃「ううう。みんなあたしを置いて、行ってしまった。ううう、ううう、ううううう、、、」
房々「ゆ、雪乃、、、」
雪乃「学校ではいじめられ、お友達もおらず、カカ様や姉様もいなくなり、独りぼっちになってしまったあたしを元気づけようとして再婚したんだろうけれども、あんな偽物家族2人連れてきたところで意味ないのである!!
あたしにとっての家族はトト様、カカ様、姉様、そしてあたしを受け入れてくれたこの子達だけ。そう思っていたのに、トト様はあたしの家族ではにゃいみたいであるな?」
房々「い、いや、そんなことはない!」
雪乃「もういいのである!家族付き合いも今日限りである!どうも!今までお世話になりました!どうぞお体にお気をつけてお元気でお過ごしくださいまし!では!さようなら!」
房々「な、何を言っているんだ。う、嘘だよな?嘘だと言ってくれ!また雪乃お得意のドッキリで楽しませようとしてくれてるんだよな?そうなんだよな?」
雪乃「あたしは、陰湿なドッキリはしない性分なので、そんな展開はにゃい。これはまじである。では、さようなら。」
そう言い残すと、雪乃は猫又に飛び乗り、去っていった。
房々「う、嘘だろ、、、。雪乃が、、、家出?だ、だめだ、、、そんなの絶対だめだ。」
そこへ克海と克海母が到着する。
克海「はぁ、やっとついた。あれ、お父さん、雪乃は?」
房々「..............」
克海母「どうしたんです?」
房々「不味いことになった。雪乃が家でしてしまった。」
克海「へ?」
房々「猫又をうちで飼育できないといったら、カンカンに怒って、猫又に乗ってどこかへ行ってしまった、、、。
雪乃のあんな目つき、あんなものの言い方、初めてみたよ、、、。私はあの子を相当怒らせてしまったようだ、、、。」
克海母「う、うそ、、、」
房々「急いで雪乃を探そう。地域の皆様にも協力してもらおう。」
克海「あいつ、、、」
克海母「雪ちゃん、、、」
房々「おう、お帰り雪乃。んんんんん!!?????ゆ、雪乃!?い、一体何に乗っているんだい!?そ、その巨大猫は一体!?」
雪乃「紹介するにゃ!この子は猫又ちゃんにゃ!昔、父上が教えてくれた猫の妖怪にゃ!昨日捕まえたので連れて来たにゃあ!
というわけで、家で飼育してもいいかにゃ?もちろんいいにゃ?」
房々「..............」
雪乃「んー?トト様?」
房々「雪乃、返してきなさい。」
雪乃「え、、、」
房々「その子が元居たところへ返してきなさい。」
雪乃「そ、そんにゃあ、、、」
房々「申し訳ないけど、家には置けないよ。」
雪乃「な、なぜ、、、」
房々「雪乃、うちは誇り高き三条家の本家なんだ。このあたり一帯に多くの土地を持ち、多くの人に貸し出している地主でもある。平たく言えば、このあたり一帯の代表と言っても過言ではないくらい、うちはこのあたり一帯に与える影響が大きい。そんな家が妖怪を飼育しているなんて知れ渡ったらどうなると思う?皆様方が不安に思うだろう?雪乃も小さい頃から可愛がってくれてる地域の方々を不安がらせたくはなかろう?」
雪乃「ね、猫又ちゃんは妖怪ではにゃい!ちょっと大きな猫ちゃんである!」
房々「さっき自分で猫の妖怪って言ってなかったか?」
雪乃「い、いや、それは、説明の為に便宜的に言っただけである!」
房々「そう。でもね、雪乃がその猫ちゃんをちょっと大きな猫ちゃんと捉えているとしても、地域の皆様方はそうは思わないと思うよ?」
雪乃「一人一人回ってあたしが説得する!」
房々「雪乃、諦めな。流石に無理だよ。客観的に見て、その子はただの化け物にしか見えないと思う。お父さんは雪乃の意思を叶えてあげたいけど、こればかりは三条家当主として許可できない。さぁ、今ならまだ人目にも付いていないだろうから、皆さまに見つかる前にはやくその子が元居た場所へ返してきなさい。」
雪乃「.............」
房々「雪乃?わかるだろう?世の中には、思い通りにならないこともあるんだよ?わかるよね?」
雪乃「うう、うう、ううう、、、」
房々「ごめんね雪乃。お父さんはいつでも雪乃の見方だよ。でもお父さんは雪乃の父である前に、日本古来から伝わる名門、三条家の当主なんだ。
雪乃は目に入れても痛くない愛娘だよ。でもお父さんはご先祖様より預かったこの家を守らなければならない。
いくら雪乃の頼みとはいえ、これだけは譲れないんだ。わかってくれるよね?」
雪乃「ううう、ううう、ううううう、、、」
房々「そんなに泣かないでおくれよ。お父さん、雪乃の泣き顔はみたくないよ。」
雪乃「.............」
次の瞬間、雪乃は父を痛烈に睨みつける。まるで父との決別を決意したかのような目つきだ。初めて見るその痛烈な目つきに度肝を抜かれる房々。
雪乃「うちが名門だとか!そんにゃことはどうでもいいのである!!あたしにとってトト様はこの世でたった一人のパパ猫である!!この世の全てを敵に回しても!トト様だけはあたしを理解してくれると思っていたのに!!こんなことを言われるとは思わなかった!!!所詮、禿親父である!あたしのことなど、これっぽっちもわかっていにゃいことがよーくわかったというもの!!」
房々「ちょ、ちょっと待ってくれ!そうじゃない!雪乃のことをわかっていないわけではないよ!
雪乃の猫愛は十二分に理解しているつもりさ!でもお父さんはお父さんで守らねばならないものがあるという話をしているんだよ!」
雪乃「あああもう!!家柄家柄うるさいのである!!そうやって世間体を重視する考えが行き過ぎたせいで、カカ様は出て行ってしまったのである!この男、ちっとも反省していないようであるな!?あたしたち家族よりも世間体の方が大事なのであるな?トト様にとって、あたしたち家族は、所詮、その程度の存在なのであるな?」
房々「い、いや、そうじゃない、、、」
雪乃「頭でどう思っていたとしても、言動や行動がそれを物語っているにゃ!パパ猫たる者、この世の全てを敵に回してでも家族に寄り添うべきである!世間体なんてくそくらえである!
この世で家族よりも大事なものなんてあるわけにゃいというものぉぉぉ!!」
房々「と、とにかく、一旦落ち着いてくれ。話せばきっと分かり合えるよ。」
雪乃「..........」
房々「ん?雪乃?」
雪乃「カカ様を返せ。」
房々「え、、、」
雪乃「カカ様を帰せ。」
房々「え、い、いや、そ、それは、、、」
雪乃「カカ様を!カカ様を!返せぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
ピシャンッ!
思わず雪乃を平手打ちしてしまった房々。
雪乃「!?」
房々「あ、い、いや、こ、これは、、、ご、ごめん、、、」
雪乃「見損なったのである。」
房々「ご、ごめん!今のはお父さんが悪かった!許してくれ雪乃!」
雪乃「こんな時、カカ様や姉様ならきっと、あたしを分かってくれるはず。」
房々「母さんは出て行ってしまったし、、それに、、み、美月はもう、、、」
雪乃「ううう。みんなあたしを置いて、行ってしまった。ううう、ううう、ううううう、、、」
房々「ゆ、雪乃、、、」
雪乃「学校ではいじめられ、お友達もおらず、カカ様や姉様もいなくなり、独りぼっちになってしまったあたしを元気づけようとして再婚したんだろうけれども、あんな偽物家族2人連れてきたところで意味ないのである!!
あたしにとっての家族はトト様、カカ様、姉様、そしてあたしを受け入れてくれたこの子達だけ。そう思っていたのに、トト様はあたしの家族ではにゃいみたいであるな?」
房々「い、いや、そんなことはない!」
雪乃「もういいのである!家族付き合いも今日限りである!どうも!今までお世話になりました!どうぞお体にお気をつけてお元気でお過ごしくださいまし!では!さようなら!」
房々「な、何を言っているんだ。う、嘘だよな?嘘だと言ってくれ!また雪乃お得意のドッキリで楽しませようとしてくれてるんだよな?そうなんだよな?」
雪乃「あたしは、陰湿なドッキリはしない性分なので、そんな展開はにゃい。これはまじである。では、さようなら。」
そう言い残すと、雪乃は猫又に飛び乗り、去っていった。
房々「う、嘘だろ、、、。雪乃が、、、家出?だ、だめだ、、、そんなの絶対だめだ。」
そこへ克海と克海母が到着する。
克海「はぁ、やっとついた。あれ、お父さん、雪乃は?」
房々「..............」
克海母「どうしたんです?」
房々「不味いことになった。雪乃が家でしてしまった。」
克海「へ?」
房々「猫又をうちで飼育できないといったら、カンカンに怒って、猫又に乗ってどこかへ行ってしまった、、、。
雪乃のあんな目つき、あんなものの言い方、初めてみたよ、、、。私はあの子を相当怒らせてしまったようだ、、、。」
克海母「う、うそ、、、」
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克海「あいつ、、、」
克海母「雪ちゃん、、、」
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