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ハロンズ編
89 オールマン食堂経営再建計画・巨頭会談
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シーツを縫い縫いした翌日、俺はいきなりアンナさんとレベッカさんに挟まれ、厨房でブリ照りを作っていた。
今朝アンナさんに都合を聞いたら「なんなら今日でもええよ」と言われ、レベッカさんに聞きに言ったら「そういうことなら早いことやりましょ」とスケジュールが前倒しになったのだ。
コリンにハンドミキサーも見せてもらったけど、ちゃんと俺の知ってるハンドミキサーだった。凄い。
あらゆる語彙を尽くしてコリン天才! って褒め称えたら、「俺ひとりの力じゃないし」とちょっと複雑な表情をしていた。
だとしても、ハンドミキサーが出来上がったのは嬉しい。コリンには泡立て器とハンドミキサーの作成をしてもらってもよかったんだけど、本人が暑さに敵意を感じてるらしくて、サーシャとふたりでしばらくは寝間着の仕立てに専念するらしい。
「最初は牡蠣の食べ放題はどうかなって思ったんですが、牡蠣の数が注文に耐えきれるかわからなかったので、魚介を醤油で美味しく食べる店にするのはどうかと方向転換しました」
じゅううっと音を立てながら、フライパンの上で醤油が香ばしい香りを振りまく。
ブリ照りは多めに作って、サイモンさんや店長であるサイモンさんのお父さんにも後で食べてもらうつもりだ。
なお、話し合いの場に店長さんがいない件に関しては、「自分の趣味に走って経営失敗してるアンタに発言権はない」とアンナさんがばっさり切り捨てたためだった。
オールマン食堂は5号店まであって、2号店から5号店はオールマン家ではない人が雇われ店長をしている。そっちはごく普通に利益が出ているらしく、現状は評判を落としまくった1号店の穴埋めをギリギリそれでできているという状態らしい。
クソまっずい蕎麦屋だった1号店は蕎麦を出すのをやめて普通の食堂になったけども、内装などはそのままなせいか「ここはまずい」とお客さんが先入観を植え付けられていて人が入らないのだとか。
気持ちはわかる。
「あらっ、香ばしくてええ香りやねえ。美味しそうやわー」
「作るのも簡単ですしね」
みりんも日本酒もないので、たれは醤油と砂糖だけで作る。今日もあらかじめ合わせてあるけど、これもまとめてたれを作っておけば味がその日によって変わるって事はなくなる。
「ブリの両面を焼いて火が通ったら、たれを入れて絡めながらとろみが出るまで煮詰めるだけです。できましたよ」
皿にひとつずつ盛ってフォークと一緒に差し出すと、アンナさんとレベッカさんはその場で立ったまま試食を始めた。
「ちょっと変わった味だけど美味しいわ! 甘くてしょっぱいのね」
「うんうん、食べたことない味やね。これは美味しいわ。お酒も進みそう」
ふたりが好感触なので俺はほっとした。ブリ照りはメニューのひとつでしかないけど、ここで躓いたらこの先も厳しいから。
「これ以外にも、醤油を使った料理をいくつか出したらどうかと思います。魚介類をメインにして。そうすると他のお店との差別化もできますし、『これはオールマン食堂でしか食べられない!』となったら強いんじゃないかなって」
「ジョーはん、そりゃ間違いなく当たりますわ。なんなら5号店まで全部同じメニューでもええくらいや。それで、この『ブリテリ』も美味しかったけど、ええもんもっとたくさんあるんやろ?」
俺はアンナさんに頷いて見せた。どうでもいいけど、人にネタをゆするときの言い方がレベッカさんと同じだ。
ブリ照りの他には、合法ハーブSHISOと醤油を使ったなめろうもどき、刺身や竜田揚げなども教える。竜田揚げの衣はコーンスターチを使った。
この世界に片栗粉があるのはわかっていたけど、あんまり流通はしていないみたいだ。コーンスターチの方が店では見かける。ついでに、「デンプンがあるんだから」とチーズ入りいももちなんかも作ってみる。これも醤油と砂糖のたれを使うし、なんと言っても美味しい!
今までしまいっぱなしになっていた醤油が火を吹いたぜ! っていうくらい醤油を使う料理を作れるだけ作って、気がついたら昼を過ぎていた。
そのままお昼ご飯にしたんだけど、ソニアたちにも好評だった。よし、これはいい手応え。
「いやー、ジョーはん凄いわ! うちの息子にしたいくらいや! サイモンは経営はそれなりにできるんやけど、料理はいまいちでねえ」
「息子とかじゃなくても料理なら教えますから」
「ずるいわ、ジョー! 私にも醤油を使った料理を教えてよ! 今まで作った物はオールマン食堂専用なんでしょう? 蜜蜂亭で出せないんでしょう?」
ブリタツタのサンドイッチを頬張ったレベッカさんが凄い勢いでむくれた。むむむ、どうしよう。確かに俺のレパートリー的にもほとんど尽きちゃってるし……あ、そうだ。
「レベッカさん! さっき照り焼きをブリで作ったんですけど、鶏肉で作っても美味しいんですよ! その照り焼きを薄切りにして、ゆで卵と一緒にサンドイッチにするのも凄く美味しいんです!」
「採用! 絶対美味しいじゃない、それ蜜蜂亭で出すわ! 持ち帰りもできるし」
「あああ、あと生姜焼き!! そうだ、豚肉で生姜焼きが作れる!!」
「午後も食堂に籠もるわよ!」
「脳みそ絞って出せるだけ出します!」
結局、俺は夕方までずっと厨房で和食を作り続けた。疲れたけどなんだか満たされた。
「レベッカはん、豚生姜焼きやけど、うちでも出してええやろか」
「とりあえず魚介類に関してはオールマン商会専売ですよね? その他の物についてはどちらで扱ってもいいということにしません? チーズ入りいももちなんかはうちの店でも出したいですし」
「手ぇ組みますか。おたくはハロンズで、うちはオーサカでってことで。他のレシピを教えてもらえるなら、魚介系を蜜蜂亭で扱ってもええですよ。そうやね、3ヶ月後くらいなら」
「あらっ、じゃあオールマン商会でベーコンを作ってもらうのはどうかしら。オールマン食堂ではケーキ類は扱ってないんでしょう? だったらベーコンがいいと思うわ。そちらは販売利益で、こちらは安定した仕入れができることで理があるし」
「ベーコン?」
応接室で向かい合ってお互いメモをやりとりしているアンナさんとレベッカさんは、なんだか立ち入れない熱気を発していた。
話がベーコンに飛び火したことで、俺は厨房に行ってベーコンのスライスを用意しておく。コンロの火は落としてしまっていたので、焼いた物はまた後でってことになりそうだな。
ついでにベーコン入り特製麦粥を魔法収納空間から出して、椀によそったものも一緒にしてアンナさんにお盆で出した。
「うちの知ってるベーコンと全然違う! これもジョーはんが? ほんまえらいこっちゃ~、へえ、スパイスをそんなに使うん? へえええ。確かに、オールマン商会でスパイスを横流し……ちゃうちゃう、家族価格で仕入れられるからうちらには有利やわ」
「ネージュの工房も完成して稼働し始めたので、昨日30個ほどもらってきたんですよ。それで、カンガの辺りに工房をもうひとつ作ろうって話になってて。こっちだと確かロクオでも大猪の大規模討伐があるんですよね? 猪肉だったら簡単に入手できるから工房を作ってもいいと思いますが。どうでしょう」
「よっしゃ、やりましょ! オーサカの空き物件虱潰しに当たって、すぐ使えそうな建物探しますわ。食堂とベーコン工房の2本柱なら、より安心できるし」
アンナさん決断早っ! と俺は驚いたけど、レベッカさんは真顔でうんうんと頷いてる。蜜蜂亭もハンドミキサー待ちだっただけで、ケーキ屋さんにする物件を押さえたらしい。やっぱり、安定化のためにいろいろやる方がいいようだけども……。
「そ、そんな簡単に決めていいんですか……?」
「ネージュで成功してるんやろ? オーサカで失敗する理由がありまへん。それに、このベーコンはほんま美味しいからもっと食べたいわあ」
引き気味に俺が尋ねると、何でもないように笑いながらアンナさんが答えた。
そこだよな。
結局「ベーコンもっと食べたい」で世界は動いていくんだ。せっかくだからベーコン以外にもハムとかも作り始めよう。今度は大猪は腿も買っておくことにしよう。
その日、なんだかんだで初期メニューとしては十分な量のレシピを作ることができた。
異国風の料理だから、オールマン食堂1号店のあの内装はそのままでいける。
一番の問題は、一度どん底レベルまで評判を落とした「オールマン食堂1号店」に新メニューでお客さんをどう呼び込むかなんだけども。
俺には既にアイディアがある。
俺のアイディアというか、経験。先人よ、ありがとう。
特別な知識はそんなに無い俺だけど、日本での生活自体が今から考えればいろいろ知識チートの下地だった。
オールマン食堂を建て直し、サイモンさんをうちのパーティーに入れられるようになるまで、俺は頑張る!
今朝アンナさんに都合を聞いたら「なんなら今日でもええよ」と言われ、レベッカさんに聞きに言ったら「そういうことなら早いことやりましょ」とスケジュールが前倒しになったのだ。
コリンにハンドミキサーも見せてもらったけど、ちゃんと俺の知ってるハンドミキサーだった。凄い。
あらゆる語彙を尽くしてコリン天才! って褒め称えたら、「俺ひとりの力じゃないし」とちょっと複雑な表情をしていた。
だとしても、ハンドミキサーが出来上がったのは嬉しい。コリンには泡立て器とハンドミキサーの作成をしてもらってもよかったんだけど、本人が暑さに敵意を感じてるらしくて、サーシャとふたりでしばらくは寝間着の仕立てに専念するらしい。
「最初は牡蠣の食べ放題はどうかなって思ったんですが、牡蠣の数が注文に耐えきれるかわからなかったので、魚介を醤油で美味しく食べる店にするのはどうかと方向転換しました」
じゅううっと音を立てながら、フライパンの上で醤油が香ばしい香りを振りまく。
ブリ照りは多めに作って、サイモンさんや店長であるサイモンさんのお父さんにも後で食べてもらうつもりだ。
なお、話し合いの場に店長さんがいない件に関しては、「自分の趣味に走って経営失敗してるアンタに発言権はない」とアンナさんがばっさり切り捨てたためだった。
オールマン食堂は5号店まであって、2号店から5号店はオールマン家ではない人が雇われ店長をしている。そっちはごく普通に利益が出ているらしく、現状は評判を落としまくった1号店の穴埋めをギリギリそれでできているという状態らしい。
クソまっずい蕎麦屋だった1号店は蕎麦を出すのをやめて普通の食堂になったけども、内装などはそのままなせいか「ここはまずい」とお客さんが先入観を植え付けられていて人が入らないのだとか。
気持ちはわかる。
「あらっ、香ばしくてええ香りやねえ。美味しそうやわー」
「作るのも簡単ですしね」
みりんも日本酒もないので、たれは醤油と砂糖だけで作る。今日もあらかじめ合わせてあるけど、これもまとめてたれを作っておけば味がその日によって変わるって事はなくなる。
「ブリの両面を焼いて火が通ったら、たれを入れて絡めながらとろみが出るまで煮詰めるだけです。できましたよ」
皿にひとつずつ盛ってフォークと一緒に差し出すと、アンナさんとレベッカさんはその場で立ったまま試食を始めた。
「ちょっと変わった味だけど美味しいわ! 甘くてしょっぱいのね」
「うんうん、食べたことない味やね。これは美味しいわ。お酒も進みそう」
ふたりが好感触なので俺はほっとした。ブリ照りはメニューのひとつでしかないけど、ここで躓いたらこの先も厳しいから。
「これ以外にも、醤油を使った料理をいくつか出したらどうかと思います。魚介類をメインにして。そうすると他のお店との差別化もできますし、『これはオールマン食堂でしか食べられない!』となったら強いんじゃないかなって」
「ジョーはん、そりゃ間違いなく当たりますわ。なんなら5号店まで全部同じメニューでもええくらいや。それで、この『ブリテリ』も美味しかったけど、ええもんもっとたくさんあるんやろ?」
俺はアンナさんに頷いて見せた。どうでもいいけど、人にネタをゆするときの言い方がレベッカさんと同じだ。
ブリ照りの他には、合法ハーブSHISOと醤油を使ったなめろうもどき、刺身や竜田揚げなども教える。竜田揚げの衣はコーンスターチを使った。
この世界に片栗粉があるのはわかっていたけど、あんまり流通はしていないみたいだ。コーンスターチの方が店では見かける。ついでに、「デンプンがあるんだから」とチーズ入りいももちなんかも作ってみる。これも醤油と砂糖のたれを使うし、なんと言っても美味しい!
今までしまいっぱなしになっていた醤油が火を吹いたぜ! っていうくらい醤油を使う料理を作れるだけ作って、気がついたら昼を過ぎていた。
そのままお昼ご飯にしたんだけど、ソニアたちにも好評だった。よし、これはいい手応え。
「いやー、ジョーはん凄いわ! うちの息子にしたいくらいや! サイモンは経営はそれなりにできるんやけど、料理はいまいちでねえ」
「息子とかじゃなくても料理なら教えますから」
「ずるいわ、ジョー! 私にも醤油を使った料理を教えてよ! 今まで作った物はオールマン食堂専用なんでしょう? 蜜蜂亭で出せないんでしょう?」
ブリタツタのサンドイッチを頬張ったレベッカさんが凄い勢いでむくれた。むむむ、どうしよう。確かに俺のレパートリー的にもほとんど尽きちゃってるし……あ、そうだ。
「レベッカさん! さっき照り焼きをブリで作ったんですけど、鶏肉で作っても美味しいんですよ! その照り焼きを薄切りにして、ゆで卵と一緒にサンドイッチにするのも凄く美味しいんです!」
「採用! 絶対美味しいじゃない、それ蜜蜂亭で出すわ! 持ち帰りもできるし」
「あああ、あと生姜焼き!! そうだ、豚肉で生姜焼きが作れる!!」
「午後も食堂に籠もるわよ!」
「脳みそ絞って出せるだけ出します!」
結局、俺は夕方までずっと厨房で和食を作り続けた。疲れたけどなんだか満たされた。
「レベッカはん、豚生姜焼きやけど、うちでも出してええやろか」
「とりあえず魚介類に関してはオールマン商会専売ですよね? その他の物についてはどちらで扱ってもいいということにしません? チーズ入りいももちなんかはうちの店でも出したいですし」
「手ぇ組みますか。おたくはハロンズで、うちはオーサカでってことで。他のレシピを教えてもらえるなら、魚介系を蜜蜂亭で扱ってもええですよ。そうやね、3ヶ月後くらいなら」
「あらっ、じゃあオールマン商会でベーコンを作ってもらうのはどうかしら。オールマン食堂ではケーキ類は扱ってないんでしょう? だったらベーコンがいいと思うわ。そちらは販売利益で、こちらは安定した仕入れができることで理があるし」
「ベーコン?」
応接室で向かい合ってお互いメモをやりとりしているアンナさんとレベッカさんは、なんだか立ち入れない熱気を発していた。
話がベーコンに飛び火したことで、俺は厨房に行ってベーコンのスライスを用意しておく。コンロの火は落としてしまっていたので、焼いた物はまた後でってことになりそうだな。
ついでにベーコン入り特製麦粥を魔法収納空間から出して、椀によそったものも一緒にしてアンナさんにお盆で出した。
「うちの知ってるベーコンと全然違う! これもジョーはんが? ほんまえらいこっちゃ~、へえ、スパイスをそんなに使うん? へえええ。確かに、オールマン商会でスパイスを横流し……ちゃうちゃう、家族価格で仕入れられるからうちらには有利やわ」
「ネージュの工房も完成して稼働し始めたので、昨日30個ほどもらってきたんですよ。それで、カンガの辺りに工房をもうひとつ作ろうって話になってて。こっちだと確かロクオでも大猪の大規模討伐があるんですよね? 猪肉だったら簡単に入手できるから工房を作ってもいいと思いますが。どうでしょう」
「よっしゃ、やりましょ! オーサカの空き物件虱潰しに当たって、すぐ使えそうな建物探しますわ。食堂とベーコン工房の2本柱なら、より安心できるし」
アンナさん決断早っ! と俺は驚いたけど、レベッカさんは真顔でうんうんと頷いてる。蜜蜂亭もハンドミキサー待ちだっただけで、ケーキ屋さんにする物件を押さえたらしい。やっぱり、安定化のためにいろいろやる方がいいようだけども……。
「そ、そんな簡単に決めていいんですか……?」
「ネージュで成功してるんやろ? オーサカで失敗する理由がありまへん。それに、このベーコンはほんま美味しいからもっと食べたいわあ」
引き気味に俺が尋ねると、何でもないように笑いながらアンナさんが答えた。
そこだよな。
結局「ベーコンもっと食べたい」で世界は動いていくんだ。せっかくだからベーコン以外にもハムとかも作り始めよう。今度は大猪は腿も買っておくことにしよう。
その日、なんだかんだで初期メニューとしては十分な量のレシピを作ることができた。
異国風の料理だから、オールマン食堂1号店のあの内装はそのままでいける。
一番の問題は、一度どん底レベルまで評判を落とした「オールマン食堂1号店」に新メニューでお客さんをどう呼び込むかなんだけども。
俺には既にアイディアがある。
俺のアイディアというか、経験。先人よ、ありがとう。
特別な知識はそんなに無い俺だけど、日本での生活自体が今から考えればいろいろ知識チートの下地だった。
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