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番外編

カリーナ夫人とシャロン叔母さま 6

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「では、入りましょう、カリーナ夫人」
「えぇ、そういたしましょう、シャロン夫人」

 2人はささっと頷き合って、アイーシャを置いてさっさと店に入っていく。呆然と2人のことを見つめていたアイーシャは、2人の姿が消えた瞬間に、焦りながら店に入ることになった。

『いらっしゃいませ!!』

 揃った挨拶を受けながら、アイーシャは2人の後を追う。お店の奥に奥に案内されながら、さまざまなデザイン、色彩のドレスを見つめる。タキシードを見つけては、サイラスの顔を思い浮かべて、似合うだろうなと想像するのは言いようもなく楽しい。1番奥に部屋に案内されて、アイーシャたちは席についた。

「それじゃあ、アイーシャのサイズのお洋服を出してちょうだい。うんと上品なのをね」

 シャロンが声をかけた。にこっとよそ行きの笑みを浮かべる彼女は妖艶に見える。

「うんと可愛いのをね」
「はい、かしこまりました」

 カリーナも要望を述べると、店員さんはアイーシャの要望を聞くことなく店の裏に入っていく。アイーシャは苦笑しながらも、エステルの頭をよしよしと撫でた。シャロンの精霊ライトがふわふわとアイーシャのそばに寄ってくる。

「《し、死なないでね?》」

 ビクビクと怖がりなライトは、アイーシャに向けて不吉なことを話しかけてくる。

「ねえ、………わたしはこれから危険な目に遭うの?」
「《えぇ、遭うと思うわ》」

 カリーナに懐いている精霊の言葉に、アイーシャはぴくぴくと口の端を痙攣させた。

「が、頑張るわ」

 頼りない言葉を発したアイーシャに、精霊たちはそれぞれのできる最も可愛らしいエールを送った。

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読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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