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パジャマパーティーの開幕
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▫︎◇▫︎
パジャマパーティー、それは王侯貴族の子供には許されることのない、いいえ、許されることの少ない、夢のパーティーです。
そして、私は今なぜか、外遊先バシレウス王国の国王、いいえ、女王陛下たるフリソスと、パジャマパーティーをおこなっています。
「コンニーちわ。」
「ぶふっ、………ごめんなさい。えっと、『“こんにちは”の発音は、』“こんにちは”よ。」
パジャマパーティーという名のお勉強会、それはフリソスが次にアスィミにあったときに、彼女が母国語があやふやになってしまっていた時の保険のために、どうしても私が住む地方で使われている言語を学びたいと言い出したフリソスによって、開かれたものです。
『う~む、そちらの地方の言葉の発音というのはとても難しい物だな。』
『う~ん、そもそも発音の仕方の根本が違いますからね………。』
『むずかしい………。』
ぷくうぅーっと頬を膨らませて、不服そうにしながらクッションを抱き締める仕草がアスィミそっくりで、私は思わずフリソスを見てにこにことしてしまいます。
『どうしたのじゃ?』
『いいえ、ただ、アスィミそっくりだな~って思って。』
私が何気なくいうと、フリソスはふふ~ん♪と胸を張って、自信満々でいて不敵に笑います。
『妾はアスィミとは一心同体。一卵性の双子じゃからな。』
一卵性双生児でも似ていない可能性があることを知っている私は、少しだけ苦笑してから、フリソスに話しかけます。
********************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
パジャマパーティー、それは王侯貴族の子供には許されることのない、いいえ、許されることの少ない、夢のパーティーです。
そして、私は今なぜか、外遊先バシレウス王国の国王、いいえ、女王陛下たるフリソスと、パジャマパーティーをおこなっています。
「コンニーちわ。」
「ぶふっ、………ごめんなさい。えっと、『“こんにちは”の発音は、』“こんにちは”よ。」
パジャマパーティーという名のお勉強会、それはフリソスが次にアスィミにあったときに、彼女が母国語があやふやになってしまっていた時の保険のために、どうしても私が住む地方で使われている言語を学びたいと言い出したフリソスによって、開かれたものです。
『う~む、そちらの地方の言葉の発音というのはとても難しい物だな。』
『う~ん、そもそも発音の仕方の根本が違いますからね………。』
『むずかしい………。』
ぷくうぅーっと頬を膨らませて、不服そうにしながらクッションを抱き締める仕草がアスィミそっくりで、私は思わずフリソスを見てにこにことしてしまいます。
『どうしたのじゃ?』
『いいえ、ただ、アスィミそっくりだな~って思って。』
私が何気なくいうと、フリソスはふふ~ん♪と胸を張って、自信満々でいて不敵に笑います。
『妾はアスィミとは一心同体。一卵性の双子じゃからな。』
一卵性双生児でも似ていない可能性があることを知っている私は、少しだけ苦笑してから、フリソスに話しかけます。
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