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不可思議な友人アスィミ
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美しく七色に輝く七色の髪に、銀色の白銀のような麗しい瞳。整った愛らしい容貌にころころと笑う、感情の豊かさを併せ持っている友人を思い出した私は、小さく嘆息しながら頷きます。彼女の耳の上には、美しく艶やかに輝く、魔人族の象徴たる角、中でも彼女の場合は漆黒の巻き角が存在しています。
「えぇ、そうです。アスィミは魔人族です。それに………、」
「加護持ちだね。とても強い。」
私はアインスお兄様のお言葉に、おずおずと1つ頷きます。
言いたくありませんでした。だって言ったら危険な気がするのです。なんとも言えない、嫌な予感がするのです。複数の強い加護持ち、それは彼の国、バシレウスでは王を意味することなはずなのです。
ぎゅっとくちびるを噛み締めた私は、アインスお兄様に厳しい視線を向けます。
「………アスィミとか変わるなとお命じになられたいのですか。」
「いいや。………にしても、断定系で決めつけられると、僕も流石に傷つくんだけど。流石の僕でも、国益を損なうからというちっぽけな理由で、愛おしくてたまらない可愛い妹の大事な大事な友人関係をぶち壊せなんて野暮なことは命じないよ。安心してアスィミ嬢と仲良くしなさい。」
私がアインスお兄様に胡乱げな視線を向けると、アインスお兄様はヒョイっと肩をすくめます。
「身分違いの恋を引きずっている僕に比べたら、シャルの友達に関するわがままは可愛い物だと思うよ?」
「………………。」
レムへの長年の初恋を拗らせてしまっているアインスお兄様のお言葉には、妙な説得力というものが存在していました。………違うところで発揮してほしい説得力なものです。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
「えぇ、そうです。アスィミは魔人族です。それに………、」
「加護持ちだね。とても強い。」
私はアインスお兄様のお言葉に、おずおずと1つ頷きます。
言いたくありませんでした。だって言ったら危険な気がするのです。なんとも言えない、嫌な予感がするのです。複数の強い加護持ち、それは彼の国、バシレウスでは王を意味することなはずなのです。
ぎゅっとくちびるを噛み締めた私は、アインスお兄様に厳しい視線を向けます。
「………アスィミとか変わるなとお命じになられたいのですか。」
「いいや。………にしても、断定系で決めつけられると、僕も流石に傷つくんだけど。流石の僕でも、国益を損なうからというちっぽけな理由で、愛おしくてたまらない可愛い妹の大事な大事な友人関係をぶち壊せなんて野暮なことは命じないよ。安心してアスィミ嬢と仲良くしなさい。」
私がアインスお兄様に胡乱げな視線を向けると、アインスお兄様はヒョイっと肩をすくめます。
「身分違いの恋を引きずっている僕に比べたら、シャルの友達に関するわがままは可愛い物だと思うよ?」
「………………。」
レムへの長年の初恋を拗らせてしまっているアインスお兄様のお言葉には、妙な説得力というものが存在していました。………違うところで発揮してほしい説得力なものです。
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