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道中
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それから私たちは、途中休憩による国になっている国に到着して、アインスお兄様があらかじめ用意なさっていた裏のパスポートを使って入国しました。どこでどうやって手に入れたかツッコミが満載ですが、今は触れないでおく方がよさそうです。触らぬ神に祟りなしと言いますもの。あんな危険そうなもの、気にした方が負けですわ。
「それにしても、この国はすごいな。これが父上の目指している国づくりだと思うと、身が引き締まる。」
「そうね、アル兄さま。ケイトがとーっても愛らしい猫耳・猫尻尾を出して堂々とお外を歩けるなんて、夢みたいだわ。私、ずーっとこういう風にケイトとお外を歩いてみたかったもの。」
本来の姿のケイと仲良く手を繋いで歩いていると、私はどうしてもふわふわわくわくした気分になってしまいます。そんな気持ちを隠すように、私は市場を見ながら極力ケイを見ないようにして歩きます。
「ロッテ、もう、大丈夫なのか?」
「ん?なんのこと?」
口外にあのことは忘れろと伝えると、ケイが一瞬泣きそうな顔をします。何故かその表情に胸が痛んで、私はケイに一瞬だけ向けていた視線をまた外側に向けました。
そんな表情をされてしまえば、私の心はまたもやぐずぐずぐらぐらと揺れ動いてしまいます。私は彼の『義姉』として、彼を可愛がると決めているのです。だから、今胸に巣食っているこの感情は、絶対に相応しくありません。
「………分かった。ロッテの望むままに僕は行動する。ーーー僕は、ロッテだけがずっと大事だから。」
私はケイの言葉には反応せず、ただにこっと微笑んだ。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
「それにしても、この国はすごいな。これが父上の目指している国づくりだと思うと、身が引き締まる。」
「そうね、アル兄さま。ケイトがとーっても愛らしい猫耳・猫尻尾を出して堂々とお外を歩けるなんて、夢みたいだわ。私、ずーっとこういう風にケイトとお外を歩いてみたかったもの。」
本来の姿のケイと仲良く手を繋いで歩いていると、私はどうしてもふわふわわくわくした気分になってしまいます。そんな気持ちを隠すように、私は市場を見ながら極力ケイを見ないようにして歩きます。
「ロッテ、もう、大丈夫なのか?」
「ん?なんのこと?」
口外にあのことは忘れろと伝えると、ケイが一瞬泣きそうな顔をします。何故かその表情に胸が痛んで、私はケイに一瞬だけ向けていた視線をまた外側に向けました。
そんな表情をされてしまえば、私の心はまたもやぐずぐずぐらぐらと揺れ動いてしまいます。私は彼の『義姉』として、彼を可愛がると決めているのです。だから、今胸に巣食っているこの感情は、絶対に相応しくありません。
「………分かった。ロッテの望むままに僕は行動する。ーーー僕は、ロッテだけがずっと大事だから。」
私はケイの言葉には反応せず、ただにこっと微笑んだ。
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読んでいただきありがとうございます😊😊😊
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