もふもふ好きのお姫様

桐生桜月姫

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優勝者はーーー

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「「おぉ!!」」

「へえ。」

「ふふふっ、」

「やっちゃー!!」

お父様とアルノルトお兄様はそっくりな歓声を上げ、アインスお兄様は興味深そうな声を、そしてお義母様はにっこり笑って、ケイは手を振り上げて喜んでいます。
幸せとはまさにこのことを言うのでしょう。家族で団欒をとって、笑い合って、嬉しさを分かち合う。憧れの幸せな世界ですね。

「優勝者はもう決まっちゃいましたわね。皆さん、異論はございまして?」

「ないな。」

「俺もない。」

「私も満足だね。」

「ぼくもー!!」

さっきから、何故かお父様とアルノルトお兄様のお返事が似通っています。………親子ですねー。ま、私とアインスお兄様もお父様と親子なのですが。私達はどちらかと言うとお母様になようです。

「じゃあ、優勝者はーーーー!」

「「「「「シャル!!」」」」」

「え………、」

呆然としてしまいます。おそらく私はケイをみんなが選ぶと思っていました。お義母様の花冠が1番綺麗なのですが、ケイの花冠は暖かみがあってとっても良いのです。だから、私はケイの花冠が1番好きなのですが………。皆さまは私の花冠が1番好きなようです。

「………ありがとうございます。とっても、……とーっても嬉しいです。」

今日は私のお誕生日プレゼントの日、まだまだ幸せなことがたくさんたくさん起こる予感です。
私は僅かにこぼれ落ちた忌わしいけれど、決して切り捨てられない大切な紫色の髪を指に巻き付け、にこっと微笑みました。大好きな家族とどこまでも広がる群青色の鮮やかな空、そして心和む麗しきお花。私のお誕生日プレゼントは最高です。

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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