もふもふ好きのお姫様

ご機嫌

私はにっこり笑うと、お父様の執務室の机の前で、今日あったことをケイとともにお話しすることにいたしました。

「今日は公園でまず初めにクロエに出会ったんです。それで鬼ごっこに入れてもらって、ルディやアスィミに出会いました。お昼はアスィミのお家でいただいてあったかいご飯にケイと一緒にびっくりしたんです！！それに、アスィミはとってもとっても可愛くて、びっくりするくらいに可愛かったんです。まあ、ケイとは比べものになりませんけれど！！」

ケイは私の言葉に、目をパチパチとさせた後、不機嫌そうに椅子を叩いていた尻尾をご機嫌そうに揺らし始めました。そして私の腰に尻尾を絡めてきます。

「クロエはリーダー気質で街の子供達は地域の大人達に信頼されていて、よく通る声音を使い分けていました。ルディはアスィミのことが好きみたいで、アスィミにちょっかいばっかりかけているようです。みんなみんな笑顔で、街が幸せに溢れているっていうことが肌でありありと感じられました。」

「そうか。」

お父様は静かに嬉しそうに微笑みながら、私の頭を撫で撫でします。お父様は心なしかとってもとっても嬉しそうです。

「私、ルグニカ王国が大好きです！！
　お兄様達をお助けして、この国を守っていきたい！！みんなの笑顔を増やしていきたいです！！」

「！！」

「………苦手な社交も頑張ります。だから、お友達を作らせてください。あと、お外に出る許可をください。」

下からうるうるお目々でおねだりポーズをします。
すると、お父様はうっと呻き声を上げて困ったような表情をしました。

「………アスィミ嬢についてはあまり期待をするな。外に出る許可は月に1度だけだぞ。」

「やったー！！お父様大好き！！」

始めての街歩きに舞い上がった私は、少し年相応になっている気がします。

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