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休憩
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身体に身体強化の魔法を常時纏わせる魔道具を同時に発動させた私は、ケイと共に獣道を歩き続けました。
「まじゃ?」
「もうすぐよ。あと1分後にあそこの木の影で3分休憩して、そしたら魔法を使って街に転移よ。」
いつもは疎ましくて仕方がない紫の神の加護を最大限利用し、私は最も危険がない道を事前にリサーチしてきました。そしてその結果、ある地点まで移動しないと転移の魔法の使用に気が付かれてしまうこと、そして、ある地点に見張りがあることを確認しています。
「4分後に見張の交代があるから、そこまで待とうと思って。」
「まちゃないとちゅかまりゅってこちょ?」
「えぇ、そう言うこと。」
悪戯っぽくウインクをすると、ケイは同じく悪戯っぽく微笑みました。いつもは外ではちょっと他所行きの顔をしているケイが、今日は悪戯っ子感満載です。
ま、敬語も退けて自由気ままに表情を表している私も人のことは言えませんが。
「じゃ、ここで休憩。」
「おみじゅのみゅー。」
私に視線を向けたケイに笑った私は、空間魔法にしまっていたケイの斜めがけのバッグを取り出しました。
バッグは焦茶色の革バッグです。丈夫な作りで、街でも目立たないということですので、先生から購入しました。
「はいっ、ちょうじゃい。」
バッグから水色のコップを取り出したケイは、きらきらした表情をしています。
「えぇ、任せて。」
簡易型の魔法を使用し、コップを綺麗な水で充します。ついでに、聖魔法で体力回復を促す効果を付与したのは、ケイには秘密です。
ケイはおそらく『ぼくはしょんにゃにひんじゃくじゃにゃいっ!!』って言って拗ねてしまいますからね。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
「まじゃ?」
「もうすぐよ。あと1分後にあそこの木の影で3分休憩して、そしたら魔法を使って街に転移よ。」
いつもは疎ましくて仕方がない紫の神の加護を最大限利用し、私は最も危険がない道を事前にリサーチしてきました。そしてその結果、ある地点まで移動しないと転移の魔法の使用に気が付かれてしまうこと、そして、ある地点に見張りがあることを確認しています。
「4分後に見張の交代があるから、そこまで待とうと思って。」
「まちゃないとちゅかまりゅってこちょ?」
「えぇ、そう言うこと。」
悪戯っぽくウインクをすると、ケイは同じく悪戯っぽく微笑みました。いつもは外ではちょっと他所行きの顔をしているケイが、今日は悪戯っ子感満載です。
ま、敬語も退けて自由気ままに表情を表している私も人のことは言えませんが。
「じゃ、ここで休憩。」
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私に視線を向けたケイに笑った私は、空間魔法にしまっていたケイの斜めがけのバッグを取り出しました。
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「はいっ、ちょうじゃい。」
バッグから水色のコップを取り出したケイは、きらきらした表情をしています。
「えぇ、任せて。」
簡易型の魔法を使用し、コップを綺麗な水で充します。ついでに、聖魔法で体力回復を促す効果を付与したのは、ケイには秘密です。
ケイはおそらく『ぼくはしょんにゃにひんじゃくじゃにゃいっ!!』って言って拗ねてしまいますからね。
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読んでいただきありがとうございます😊😊😊
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