もふもふ好きのお姫様

やっと夕食

ドタドタドタ！！

お義母様を見つめてぼーっと考えに耽っていたからか、もうお父様が到着しました。ひとまず今から正座で叱りつけたいところですが、腹ペコなお義母様に免じて今はさっさと夕食にするべきでしょう。

「父上、時間は厳守してください。」

アルノルトお兄様はちょっとだけどきの孕んだ声でお疲れの様子のお父様を叱りつけました。お父様はうっ、という呻き声を漏らしてビクビクとした様子で席に着きます。私とアインスお兄様でも殺気も漏れ出てしまっていたのでしょうか？まぁそれなら、怒られ始める夕食までガッツリ怖がっていただきましょう。

「さ、さぁ、待たせたな。夕食にしよう。」

「そうしましょうっ！そうしましょうっ！！」

お義母様の弾んだ声に私は苦笑しました。先程までのずーんとした雰囲気はどこへ行ったのやたら、お義母様は元気にはっちゃけています。本当にお義母様にとってご飯はとても偉大なのですね。

『いただきます。』

この世にいるとされる、我らを見守りし7つの神への感謝を捧げながら挨拶をし、私達は夕食を開始しました。ケイとお義母様は本っ当にいい食べっぷりです。あの小さな身体と、儚さを帯びたとっても細いボディーにあの量が入っているとは本当に信じられません。異世界に胃袋がつながっっていて、無限に入っていけるようになっているかのようです。

「シャルロッテ、少なすぎないか？わしのピーマンをやろう。」

「要りません。苦手なものくらい大人なのですから、ご自分で完食してください。それとも、私のピーマンも食べますか？」

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