もふもふ好きのお姫様

心配性

「　」

ドタバタガチャン！！

アインスお兄様が私に何か言おうとしたところで、大きな音を立てて慌てた様子で扉が開かれました。

「アルノルト！！げほっ、げほっ、はぁー、はぁー、」

淑女失格の形相で全力疾走で走ってやってきたであろうお義母様は、息を乱したまま床に崩れ落ちました。

「大丈夫、ではありませんね。ゆっくりと落ち着いて深呼吸をしてください、お義母様。」

「げほっ、けほっ、はぁー、すー、はぁー、すー。」

背中をさすさすしていると、お義母様の乱れた呼吸や脈拍が正常になっていくのを感じます。もう、大丈夫ですね。

「義母上、ご心配をおかけしましたが、俺はこの通り大丈夫です。安心してください。」

アルノルトお兄様は、お義母様の前でくるりと1回転しました。

「うぅー、貴方たちは本当にっ、………そこに正座なさい！！アルノルト、アインス、シャルロッテ！！」

「うわぁ、はい。」「………はい。」「ひゃい！！」

お義母様の泣きながらのお怒りの声に、アルノルトお兄様は面倒臭そうに、アインスお兄様は絶望したように、私は怖がるように返事をしました。

「いいでずか？ずびっ、貴方たちはここ1ヶ月で、というか、私が知っている限り、ずびっ、いっつも危険に突っ込んで誰かが死にかけていますっ、ずびっ、」

「「………。」」「ごめんなさい。」

「シャルロッテ、貴方はどうしてそうもこう、ずびっ、自分を大切にできないのですっ、」

私だけに向いてしまった怒りの矛先に、私はそんな理不尽なと思いながら、お義母様の心配を取り除くための弁明を考えました。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

読んでいただきありがとうございます😊😊😊