もふもふ好きのお姫様

休息

本日の朝3時に1つ前の話を更新しました。
読んでいない人は戻って読んでください。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

「えぇ、レム3分後に魔力を分けてくれますか？」

私は気を使って休憩時間をくださったレムに感謝しながら、ソファーに深く身を沈めました。

「お任せください。」

深く頭を下げたレムからはなんの感情も感じられず、声を上げようとしたところで、ケイの痛々しい精神攻撃によって、可哀想な魂がお空の遠くにお出かけして倒れていたメイソンが話しかけてきました。

「シャルロッテ殿下、タオルをお持ちいたしました。」

口調がアルノルトお兄様の従者風味に戻っているのはおそらくレムがいるからでしょう。本当に器用な男ですよね。

「ありがとうございます、メイソン。……もう大丈夫なのですか？」

汗を拭いながら横目にメイソンを捕らえ、私は神妙に聞こえる声音になるように調整しながら、困ったような表情の仮面を装着して話しかけました。

「はい、綺麗さっぱり忘れることにいたしましたので、大丈夫です。」

「……そ、そうですか……。」

清々しくて爽やかな笑みを浮かべるメイソンは逆にとても怖く、つい返答に詰まってしまいました。
王女にあるまじき失態ですが、不貞腐れた表情をするだろうと思っていたのにも関わらず、素敵な恐ろしい笑みを浮かべられたら、誰でも驚いてしまうと私は思います。

「……3分経ちました。
　魔力を譲渡させていただきます。こちらにお越しください、シャルロッテ殿下。」

レムが黄金色の美しい磨き上げられた懐中時計を手に持ったレムが声を上げました。

「あ、もうそんなに経ったのですね。今行きます。」

私は勢いよく立ち上がってレムの元に歩を進めました。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

読んでいただきありがとうございます😊😊😊