もふもふ好きのお姫様

桐生桜月姫

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魔道具作り

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「はーふー……。」

深呼吸をして集中力を高めていき、魔力をゆっくり規則正しく循環させていきます。川の流れのように清らかに日の光のように暖かに、魔法はイメージ。妬みやそらみ、恨みが有れば正しい魔法は発動しません。それどころか、失敗すれば呪具になることだってあります。私は魔道具と呪具は紙一重だと思っています。

邪念は要らない。

頭から要らない考えをどんどん出していき、代わりに作る魔道具のイメージを浮かべていきます。まず、ラピスラズリに猫耳を消し、人間のお耳が現れるように、パパラチアサファイアに瞳の色を藍色から空色に変わるように。ケイと私の容姿を思い浮かべながら、これらの部位が変身するように願いを込めながらイメージをします。明確なイメージが力の強い魔道具を作るコツです。

キラキラと魔力が舞い散る空間で、私は宙にガラスペンを使って繊細で細かな魔法陣を描いていきます。

「ふぁ……。」

ケイから感嘆の溜め息が漏れ、くすりと笑ってしまいました。私からすれば、ありふれた光景であっても、ケイにとっては珍しい光景なのでしょう。獣人族はあまり魔法・魔術を得意としませんからね。故郷では見られなかった光景でしょう。ケイはちょっとした小さな魔法で喜んでくれるので私からすると、とっても嬉しく、ついつい甘やかしてしまいます。今回だって、本来門外不出の魔道具作るを見せてしまいましたからね。要反省です。

パキン

そんなこんなで考え事をしていたら、宝石からガラスの割れる様な音がして陣が刻まれ、魔道具が完成しました。

「しゅごい!!」

こんなキラキラしたケイの瞳の圧と満面の笑み、弾んだ声、これらを持った破壊力抜群な彼に勝てる人なんていませんよね……。可愛いは正義です!!

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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