もふもふ好きのお姫様

作戦会議前の意地悪

「はぁー、無理に大人でいる私が1番馬鹿馬鹿しいじゃないか…。」

アインスお兄様が溜息を吐いて下を向き、顔を上げた次の瞬間普段の美しい笑みが消え、悪戯っ子の表情になっていました。

「よし、やるか！白虎を救う為の作戦会議に使えるのは今2時45分だから5分の猶予をとって10分だ。」

みんな真剣なだけど、年相応な素の表情でアインスお兄様の話を聞いています。

「では、あれこれ悩まず、救える可能性の高いもののみに焦点を当てて話し会いましょう。」

「あぁ、シャルはアル兄上と違って話しが早くて助かるよ。」

「あぁーん？その言い方は酷くね？」

アルノルトお兄様は大層お怒りの様です。ですが、おそらく肩の力が入り過ぎているアルノルトお兄様へのアインスお兄様なりの配慮だったのでしょうから私は文句が言えませんね…。本来のアインスお兄様は過激な方でしたがここまで言い方がきつかったとは…。ここは1つ仲を取り持ちますか。

「アルお兄様、言葉の裏をかいてください。本来アインお兄様はどの様な性格でしたか？思い出して見てください。」

「………？………！！…」

私はアルノルトお兄様の顔が百面相していて笑うのを耐えるのに必死になってしまいます。肩が揺れてしまうので隠せていないかも…？

「くすくす」

ケイは耐えられなかった様です。肩を震わせて可愛らしく笑っています。ほっぺが真っ赤です。
アインスお兄様はそっぽを向いて不機嫌そうにしていましたが、やがて口を開きました。

「作戦を話していいか？」

「はい！」

「あぁ。」

こくん

アインスお兄様の質問に私、アルノルトお兄様、ケイの順番に答えていきます。

やっと白虎を救う為に行動が起こせるそう思うと私の胸は大きく高鳴りました。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

読んでいただきありがとうございました😊