もふもふ好きのお姫様

桐生桜月姫

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王女は過ちに気づく

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「っ、うぅ。…わかんないよ…。どうして?っ、私は何を間違えたの?」

嗚咽を漏らしながら情け無い声で聞きます。

「しゃるはぼくがまよったようすもいっしゃいなく、いきなりしぬっていったりゃどうしゅる?」

一瞬キョトンとしてしまいました。何故こんなことを聞いてくるのか理解できません。ですが、そんなことは決まっています。

「止める。絶対に死なせない。」

「でしょ?ぼくもおんにゃじことをしただけだよ?」

「えっ」

その瞬間私の頭にはケイやお兄様達に激怒された瞬間のことがフィードバックしてきました。

『……1つだけ方法はある。だが、この方法は極めて危険だ。下手したら命も危うい。それでも、それでもシャル、君にはその覚悟はあるかい?』

『アインお兄様、今頃何を仰るのですか?私を馬鹿にしないでください。』
 私は自分の命なんて白虎を助ける事ができるという可能性を前にしたら、簡単に捨てられます。私の命と白虎の命、天秤は白虎の命の方に傾きます。』

『いやっ、いやなの!しゃるあきらめよう、ぼくしゃるがいにゃいとにゃんにもできにゃいよ…。ぼくをおいていかにゃいじぇ…。ふぇっぐ…、ぼくいいこにしゅるかりゃ…にぇ、あきらめて…、あきらみぇりゅっていって…。おにぇがい…。』

『ごめんなさい、ケイあなたが言って欲しい言葉は言ってあげられないわ。』

『シャル、君は死ぬ覚悟で魔法を使うと言うのかい?』

『えぇ。ずっとそう言っています。』

『なら、教えられない。』

『なっ、何をいうのですっ!』

『シャルロッテ、2時間私の魔法で白虎の呪いを無効化させる。1度落ち着いて自分の今の行動を考え直しなさい。それでも分からないのであれば、白虎の治療をさせることはできない。さぁ、部屋に戻りなさい。』

『あ、あいん…おにい、さま?
 ある、お兄様…』

『部屋に戻って1度冷静になれ。なれないのならば、もうここには来るな。』

残酷に聞こえていた言葉はケイの一言によって私の間違いだって事に気が付かされ、お兄様達は私を心配していただけだったと分かり、今度は嬉しくて涙が溢れてきてしまいました。

「しゃる、だいしゅきだよ。おねがいだからずっとぼくのそばにいてね。」

ケイはそう言ってそんな私を頭を撫でながら抱きしめ、体に尻尾を巻きつけてきました。

*******************

読んでいただきありがとうございました😊

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