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治療
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私達は治療を開始しました。私は回復魔法を使い、アインスお兄様は呪いの解析をします。アインスお兄様は呪いの解析など複雑な魔法が得意です。アルノルトお兄様は兄妹の中で2番目に魔法が得意ですが、攻撃魔法しか使えません。今は現状を歯痒そうに見ています。そもそも私の様に複数の魔法が使える事がおかしいのです。
10分程すると、
「うぅっ……」
白虎が呻き声を上げ、目を開けました。回復魔法が効いている証です。
「できた!」
アインスお兄様の声が上がります。
「できたぞ!呪いの解析ができたぞ!」
お兄様の顔に満面の笑みが浮かびます。安心しかけた所で、急にアインスお兄様のお顔が曇ったことに気がつきました。
「アインお兄様、どうしましたの?」
私の心に一気に不安が押し寄せます。手が震え、背中に汗が伝います。何が起きているのか聞いてはいけない、そんな警鐘が頭の中に鳴り響きます。魔法を止めてはいけない。わかっていてもどんどん光が消えていきます。
「しゃる、だいじょうぶじゃよ。だいじょうぶ、おちちゅいちぇ。」
ケイが後ろから抱きついてきました。ケイの体温に安心を覚え、落ち着きを少し取り戻しました。消えかけていた魔法の威力を戻し、深呼吸を繰り返します。
「しょう、だいじょうぶ、おちちゅいたらしゃるならにゃんでもできるよ。」
ケイはいつも欲しい言葉を安心出来る言葉を私に与えてくれます。そんなケイの前でこれ以上うじうじしてはいられませんね。
パンっ!!
私は強く頰を叩いて気合いを入れ直します。
もう大丈夫!何があっても落ち付いていられます。私には最強の応援団であるケイが付いているのですから。必ず救います。白虎あなたは私が救います。
**********************
読んでいただきありがとうございます♪😊
10分程すると、
「うぅっ……」
白虎が呻き声を上げ、目を開けました。回復魔法が効いている証です。
「できた!」
アインスお兄様の声が上がります。
「できたぞ!呪いの解析ができたぞ!」
お兄様の顔に満面の笑みが浮かびます。安心しかけた所で、急にアインスお兄様のお顔が曇ったことに気がつきました。
「アインお兄様、どうしましたの?」
私の心に一気に不安が押し寄せます。手が震え、背中に汗が伝います。何が起きているのか聞いてはいけない、そんな警鐘が頭の中に鳴り響きます。魔法を止めてはいけない。わかっていてもどんどん光が消えていきます。
「しゃる、だいじょうぶじゃよ。だいじょうぶ、おちちゅいちぇ。」
ケイが後ろから抱きついてきました。ケイの体温に安心を覚え、落ち着きを少し取り戻しました。消えかけていた魔法の威力を戻し、深呼吸を繰り返します。
「しょう、だいじょうぶ、おちちゅいたらしゃるならにゃんでもできるよ。」
ケイはいつも欲しい言葉を安心出来る言葉を私に与えてくれます。そんなケイの前でこれ以上うじうじしてはいられませんね。
パンっ!!
私は強く頰を叩いて気合いを入れ直します。
もう大丈夫!何があっても落ち付いていられます。私には最強の応援団であるケイが付いているのですから。必ず救います。白虎あなたは私が救います。
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