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仲良し夫婦の大波乱⑧

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「おとぅさまあああああぁぁぁぁ!!」

 長女バームはミルフィーユのそっくりの顔立ちに白金の髪を持った少女で、王家の象徴のアメジストの瞳が溶けてしまうんじゃないかというほどに号泣しながらつい先日王位を引き継いだばかりのルイボスに抱きついた。
 控えめに言ってやめてほしい。ルイボスはミルフィーユのものだ。ルイボスの腕の中はミルフィーユ居場所だ。
 可愛い娘相手に嫉妬心を燃やしていると、自分の足元に可愛い息子がやってきて、ドレスのスカートに顔を埋めた。

「おかぁさまあああああぁぁぁぁっ!」

 弱々しい声を上げているのは、バームの双子の弟で長男クーヘンだ。愛しのルイボスそっくりの顔立ちに白金の髪を持った少年で、王家の象徴のアメジストの瞳をうるうると涙で揺らしていた。控えめに言って愛らしい。可愛い。ルイボスの小さい頃を見ているかのようだ。
 よっこいしょとクーヘンを抱き上げて、ミルフィーユはルイボスの隣に腰掛け直す。
 ミルフィーユに苦笑をしたルイボスは、少し溜め息をついてから大臣たちに10分の休憩を告げる。1時間ぶっ続けで話し合いをし続けていたから皆の集中力も切れてくる頃だろう。
 ルイボスは自分達にちょうどよかったのだと言い聞かせながら、ぐずぐずと泣いている双子の言い分を聞くことにした。クーヘンがミルフィーユのお膝の上を独占しているのは物申したいが、可愛い息子が甘えているが故にあまり強く言えない。でもやっぱり、ミルフィーユの膝の上はルイボスのものだ。

「で?バームどうしたんだい?」

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読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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