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俺が食器を洗って、寝室に入ると、もうすでに将仁さんは寝息を立てていた。
明日は土曜日で俺は休みだが、将仁さんは休日出勤だろう。
俺はため息をつくと、将仁さんの隣に横になった。
途端、無意識だろうが、将仁さんが俺の腰を引き寄せ、腕の中に閉じ込めた。
耳元で将仁さんの生温かい呼吸を感じる。
駄目だ、俺。変な気を起こすな。
俺達は一ケ月近く、体を重ねていなかった。
疲れきっている将仁さんにエッチがしたいなんて到底言える雰囲気ではなく、俺自身はけっこう溜まっているのだ。
ふいに将仁さんが抱きしめる腕に力をこめた。
「駄目だってば」
小声で呟くが、将仁さんの腕は緩まない。
俺は眉を顰め、一人股間を硬くしたまま、明け方までほとんど眠れなかった。
翌日、将仁さんは寝起きとは思えないほどの隈をこしらえながら出勤して行き、帰りも深夜だった。
どうせ日曜も出勤なんだろうと思いながら、俺は隣で眠りについた。
日曜の朝、横を見ると、何と将仁さんがまだ眠っていた。
枕元の目覚ましを見ると、11時近い。
俺は慌てて、将仁さんの体を揺さぶった。
「将仁さん。起きて。11時ですよ」
将仁さんは何度か瞬きすると、ようやく上半身を起こした。
「ああ、言ってなかったか。今日は久々に休みなんだ」
大きなあくびをしながら将仁さんが言う。
「一日中?」
「一日中」
その答えがあんまり嬉しくて、俺は将仁さんに抱きついた。
将仁さんは倒れそうになりながらも、俺を支え、背中を撫でてくれる。
「春。起きたばかりで悪いが、朝食はもう少し後でも大丈夫か?」
「もちろん…。ねえ俺達、今同じ気持ちだよね」
「ああ。たぶんな」
そう言うと目を閉じ、俺と将仁さんは唇を合わせた。
明日は土曜日で俺は休みだが、将仁さんは休日出勤だろう。
俺はため息をつくと、将仁さんの隣に横になった。
途端、無意識だろうが、将仁さんが俺の腰を引き寄せ、腕の中に閉じ込めた。
耳元で将仁さんの生温かい呼吸を感じる。
駄目だ、俺。変な気を起こすな。
俺達は一ケ月近く、体を重ねていなかった。
疲れきっている将仁さんにエッチがしたいなんて到底言える雰囲気ではなく、俺自身はけっこう溜まっているのだ。
ふいに将仁さんが抱きしめる腕に力をこめた。
「駄目だってば」
小声で呟くが、将仁さんの腕は緩まない。
俺は眉を顰め、一人股間を硬くしたまま、明け方までほとんど眠れなかった。
翌日、将仁さんは寝起きとは思えないほどの隈をこしらえながら出勤して行き、帰りも深夜だった。
どうせ日曜も出勤なんだろうと思いながら、俺は隣で眠りについた。
日曜の朝、横を見ると、何と将仁さんがまだ眠っていた。
枕元の目覚ましを見ると、11時近い。
俺は慌てて、将仁さんの体を揺さぶった。
「将仁さん。起きて。11時ですよ」
将仁さんは何度か瞬きすると、ようやく上半身を起こした。
「ああ、言ってなかったか。今日は久々に休みなんだ」
大きなあくびをしながら将仁さんが言う。
「一日中?」
「一日中」
その答えがあんまり嬉しくて、俺は将仁さんに抱きついた。
将仁さんは倒れそうになりながらも、俺を支え、背中を撫でてくれる。
「春。起きたばかりで悪いが、朝食はもう少し後でも大丈夫か?」
「もちろん…。ねえ俺達、今同じ気持ちだよね」
「ああ。たぶんな」
そう言うと目を閉じ、俺と将仁さんは唇を合わせた。
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